発声基礎シリーズ② 腹圧
どうも皆さん、森野りすです。
前回に引き続き、発声基礎シリーズをやっていきます。
今回は腹圧について、お伝えします。
前回やった腹式呼吸ができないと腹圧もできないので、前回の内容を習得してから本記事に取り組むようお願いします。
今回の内容から、できるようになると歌声に明確な変化が起きます。
歌の練習というのは、どれだけ自分に変化を感じられるかがモチベーションを左右するので、
自分の歌声をよく聴いて、その変化を楽しみましょう。
腹圧とは何か
それではまず、腹圧とは何かをお伝えしたいと思います。
前回、腹式呼吸の仕組みについて説明しましたね。
横隔膜が下に引っ張られて、胸の空間が広がった分肺に空気が入る。
横隔膜が元の位置に戻れば、胸の空間が狭まり肺から空気が出ていく。
それが腹式呼吸でした。
そして腹圧というのは、
横隔膜が元に戻る動きを抑える力です。
本来なら腹式呼吸で吸った空気は勢いよく肺から出ていくのですが、腹圧という力を使うことで、吐く息の量を抑えることができます。
なぜわざわざそんなことをするのか?
それは、息の量が少なすぎても多すぎても、声は上手く鳴ってくれないからです。
人間の声は声帯という器官に息を当てることで振動して生じるのですが、
声帯が上手く鳴るための適切な息の量というのが存在します。
その調節に腹圧が必要なのです。
腹圧と呼気圧
腹圧を使う時に、一緒に使ってほしい力があります。
呼気圧です。
腹圧が吐く息の量を抑える力なのに対して、呼気圧は押し出す力、吐く息のスピードを高める力です。
原理は僕もよくわかりませんが、歌う時はこの呼気圧と腹圧を同時に使います。
そうすることで、適切な息の量で声量をコントロールすることができます。
腹圧と呼気圧の使い方
ではどのようにすれば腹圧と呼気圧が使えるのか、その方法をお伝えします。
腹圧
お腹の中に風船があるとイメージしてください。
実際に腹式呼吸をすれば、お腹は膨らみます。前回のように横腹を手で挟むように添えて、確認してください。
そして腹圧を使う時は、息を吐きながらお腹の風船が萎まないように、横腹の膨らみを維持するようにお腹に力を入れてください。
維持する力、それが腹圧です。
呼気圧
対して、呼気圧を使うとお腹が内側に凹みます。
試しに一気に息を吐いてみてください。お腹の前面が内側に凹みませんでしたか?
これを、腹圧をかけながら意識的に行います。
おへそのすぐ下あたりを内側に押し込むようにお腹に力を入れてください。
大事なのは腹圧と同時に行うことです。
順番としては、まず腹圧をかけてお腹を固定し、
次に呼気圧で少しずつ息を吐いていく。というイメージです。
練習方法
ストローを使った練習
基本は、腹圧と呼気圧をかけながら歌うというのが練習になるのですが、
最初は感覚が掴みづらいと思います。
なので、感覚を掴みやすい練習方法をひとつお伝えします。
ストローを一本用意してください。できるだけ細いものが良いです。
太いストローしかない場合は、嚙み潰してできるだけ息の通り道を狭くしてください。
ストローを口に咥えてもらい、腹式呼吸の時みたいに横腹を挟むように手を添えてください。
そして、強く息を吐いてください。
すると腹圧と呼気圧が勝手にかかると思います。
その時のお腹の力の入り方を感覚で覚えて、今度は歌いながら再現してみましょう。
最初はめちゃくちゃ腹筋が疲れます。多分筋肉痛になると思います。
ですが慣れてくると、声の安定感や響きが変わっていくのがわかると思います。
腹圧、呼気圧のコントロール
感覚を掴んで、歌声の変化を実感出来たら次のステップです。
まず、徐々に力を抜いて、最小限の力で声が安定する加減を探します。
ずっとフルパワーで腹圧、呼気圧を使っていたら誰だって長く持ちません。
僕も一曲持つかわからないです。
そして、声を安定させたいところで全力で力を入れるようにします。
特に大事なのは高音、サビ、ロングトーンの時です。
後は、全力で力を入れていたところを、6~7割で力を入れて安定するように調節します。
ここまでを無意識でできるようになれば、腹圧と呼気圧はマスターしたと言えるでしょう。
前回も言いましたが、無意識でできるようにするというのはとても大事です。
歌が上手くなるというのは、どれだけ技術や表現をオートでできるようにプログラミングするかだと言ってもいいと思います。
というわけで、第2回は腹圧についてでした。
最初は難しく感じると思いますが、慣れればだんだん楽にできるようになってきます。
発声基礎シリーズは全7回をひとまず予定しています。
7つしかない分、どの回もこれからあなたが歌っていく際にとても大事になってきます。僕も発声基礎シリーズは、今後記事を書いていく上で度々引用するだろうなと思っています。
なのでおろそかにせず、しっかりマスターしていきましょう!
