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蜜の競争相手

小学生の頃の帰り道には
たくさんの楽しみがあった。


荷物持ちじゃんけんにグリコ。


グーなら「グリコ」
チョキなら「チョコレート」、
パーなら「パイナップル」。



チョコレートとパイナップルはたくさん進むけど
グリコは3歩しか進めない。
グーを出すたびに、帰る時間がどんどん遅くなった。


坂道を上っていく途中には
階段に巻き付く「むかご」のつるがあった。


友達としゃべりながら
投げたりして遊んでいたけれど、
食べられるものだと知ったのは
大人になってからだ。


春は別の楽しみがあった。
濃いピンクや薄いピンクのツツジ。
赤くて細長いサルビア。

花の根元を吸うと、ほんのり甘い。
学校帰りの楽しみだった。


サルビアを2本くわえて、牙みたいにしたり
大きいツツジの方が、甘いよね?と話したり。


今思えば、ずいぶんと自由な帰り道だ。


そんなある日。
いつものように、ツツジの蜜を吸っていた。


「うわぁ!なんか口に入った!」


たまに、先客のありんこも
口に入ってしまう。


もう、大惨事だ。



しかも、蜜の味がまったくしないのがある。

それは、先客がすべて蜜を持って行ったあと。


「ありんこに先に越された…」


と、よくガッカリしていた。


曲がり角の、ツツジがたくさん咲くおうち。


子どもたちが蜜をすったあと
ツツジの花で出来たピンクのみち。

葉っぱが少しベタっとしていたのを覚えている。


今度、春のころに実家に帰ったら
散歩してみようと思う。

ツツジは吸わないけどね。





マイキーさんに、「ドラゴンズブラッド」の話をした時のことを
この記事の中でご紹介いただきました。ありがとうございます!


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