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走れなくても見えなくても。毎日を楽しむ老犬から学んだ話。

うちには犬が3匹いる。

15歳のトイプードル♂(おじいさん)、
8歳のポメ♂(ちょっと小太りのおじさん)、
1歳のポメ♂(やんちゃ坊主)。

特に15歳のトイプードルは、
僕が35歳のときにうちに来た子どもみたいな存在だったのに、
気づけば年齢を追い越されて、今では人間にしたら85歳くらいのヨボヨボ爺さんだ。

でも、このトイプードルが教えてくれることは本当に多い。
体調の変化も、人生の楽しみ方も、年齢を重ねるということも。

今日はその15歳のトイプードル――ヨボヨボ爺さんの話をしたい。

妻の騎士はトイプードル

15歳のトイプードル。
僕の妻にとにかく懐いている。
でも僕のことはどこかライバル視していたらしく若いころはよく噛まれた。
「守るんだ!近づくな」という気持ちが強く、家の中ではずっと妻のナイト気取りだった。

運動神経もよく足も速くて、
家のソファのいちばん上に飛び乗り、まるで猫のように昼寝するのが彼の定位置だった。
そんな彼が唯一…僕に飛びついて喜んだことがある。
単身赴任で半年ぶりくらいに帰った時だ。
きっと「僕はもういない」と思っていたんだろう。
あの時は珍しく僕の帰りを全身で喜んでくれた。
ちゃんと僕も家族なんだな、と嬉しくなった思い出もある。笑

犬の人生は人間と比べて本当に短い。
今では当たり前のように感じる日常も、あっという間に形が変わっていく。

2匹目のポメ(8歳下)が来た頃は、
2匹で仲良く散歩して、
家の廊下でボール遊びをすれば競うように追いかけていた。

トイプと2番めのポメ散歩

でも12歳の頃だったろうか。
お気に入りだったソファのいちばん上から転げ落ちてしまった。
その時に足を骨折し手術でプレートを入れた。
そこから少しずつ足を引きずるようになっていった。

白内障も進み、13〜14歳になる頃には目は真っ白になった。
おそらくほとんど見えていない。
それに伴って走ることもほとんどできなくなった。
咳き込むことも増え、
体つきもだんだん細くなってきた。
お腹を壊すことも多くなり、
昔のような全力の毎日…とはいかなくなってきた。

そんなふうに彼の身体は確実に年齢を重ねている。

気持ちはいつまでも

歳をとって足が不自由になっても、
白内障でほとんど目が見えなくなっても、
15歳のトイプードルは「楽しむこと」を絶対にあきらめない。

ボールを見せれば尻尾を全力で振って、
「早く投げて!」と催促してくる。

もちろん走れないから、
2番目のポメにいつも先に取られてしまう。
でも負けたからといって落ち込んだりしない。
「次こそ取るぞ」と尻尾を振って挑戦する。
いや本当に見えてないんだよ。
絶対に取れるわけないのにさ。

しょうがないから足元にボールを置けば、
誇らしげにくわえてヨチヨチ歩く。
見えていないはずなのに、
わざとソファの下にボールを入れて、
自分で潜って取りに行く謎の遊びまで始める。

足も悪い。
目も見えない。
だけど「今の自分ができる楽しみをちゃんと見つける」。

この姿が本当にすごい。

さらに、
彼は歳をとっても妻のナイトのままだ。

妻がキッチンつまずいて「きゃっ!」と声を上げれば、耳が遠くなっているはずなのに、
他の犬より先に反応して駆け寄ろうとする。
まるで「大丈夫!?何があったの!?」と吠え立てる。

僕が呼んでも来ないのにね。笑
妻の声だけはちゃんと届くらしい。

妻もこのトイプードルのことが大好きでよく抱っこする。
そのたびに、
「やっぱ俺だろ?」
とでも言っているような誇らしい顔をする。

若い頃のトイプ

ソファの一番上には登れなくなったけれど、
妻がソファに座れば
その横にぴったり寄り添って眠る。
そのときの表情は、
「俺は今でもナイトだぞ」と言わんばかりに満足げだ。

ヨボヨボのおじいさんになっても、
彼の中の大事なものは何ひとつ変わっていない。
すごいよね本当にさ。

ヨボヨボ爺さんから教えてもらったもの

僕もね、彼を見ていて思うんだよ。

人生ってこういうことでいいんだなって。

大事な人と過ごす時間をできるだけ多くして、
できるだけ協力して寄り添ってね。
歳をとっても、自分なりに楽しめることをちゃんと見つけて。
完璧じゃなくてもいいし、昔みたいに走れなくてもいい。

たぶん…このトイプードルは
あと3年、5年は生きないと思う。
年齢的にはもういつ何があってもおかしくない。

だけどね、
彼がその日を迎えるとき、
きっとこう思うんじゃないかと思う。

「いい犬生だったな。楽しかったな」って。

だって、
好きな人に守られ、
好きな人を守り、
遊びたいときに遊んで、
できなくなったら工夫して、
それでも毎日を楽しもうとしている。

そんな生き方、幸せじゃないわけがない。

だからさ、僕も見習わなきゃなと思う。

FIREをしたんだから、
これからの人生は「自分で楽しくしていく」しかない。
状況が変わっても、
できることが減っても、
自分の足で、自分のペースで。

うちのトイプードルがそうやって生きているみたいに、
僕もこれから、
今の自分で楽しめる人生をちゃんと選ばなきゃなと。

3匹で遊んでるけどよく見えてない最近の写真

最後に

彼を見ていると尋ねられているように感じるんですよね。

君は、何が大事だい?と。

もしそれがもう見えているなら、
逆算して今の生き方を少しだけ変えてみてもいいのかもしれない。

僕はFIREをしてやっとその問いに向き合える時間ができた。

どんな日々なら幸せだったと言えるかな??
もしよかったら…そんな話をこれを見ているあなたとも話してみたいな。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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