胸腔穿刺(胸の水を抜く)3回目 できたのはこれが最後
3回目を抜くタイミングは、かなり慎重になっていました。
あれは、確実に体力を消耗する。
でも、呼吸ができない状態を長く続ければ、それもまた体力を奪う。
様子見しているうちに、
「耐えるための体力」そのものを削ってしまうかもしれない。
しかも、抜いたところで、また溜まる。
何度もできる処置じゃない。
息が苦しいのか。
腫瘍の痛みがつらいのか。
この見極めも、地味に難しい。
人間だったら
「ちょっと様子見で」
って言えるけど、犬は何も言わない。
言わない代わりに、
すごく苦しそうな顔はする。
雪予報という外部要因
結果的に、3回目は少し早めに抜くことにしました。
理由のひとつは、
雪予報。
1回目→2回目は間が1週間だった。
この2回目からのちょうど1週間後が雪予報で
もしかしたら病院が臨時休業になるかもしれない、
という、医療判断にあるまじき「天気」がチラついたから。
でも、こういう現実も、介護です。
予報通り、週末はしっかり雪でした。
(営業はしていたようだけど)
抜いた量は、やっぱり多い
今回抜けた量は、500mlに満たないくらい。
期間が短いせいか、前回よりは少ない。
……少ないけど、
やっぱり多い。
感覚が完全にバグってます。
効かなくなってきた「スゴイドーピング」
水を抜けば、呼吸は楽になる。
理屈では、そう。
でも今回は、
抜いたあとも、元気がない。
この感じは、呼吸じゃないな、
というのは、実は行く前からなんとなく思っていました。
前回みたいに、
ひっくり返ってクネクネしようともしない。
帰ってきて、
バタッと倒れ込むように寝ました。
胸腔穿刺って、
ある意味、スゴイドーピングなんです。
1回目と2回目は、
「え、さっきまでの覇気の無さどこ行った?」
ってなるくらい、劇的に効いた。
でも、それは長く続かない。
ただ、回数を重ねるごとに、
その効き目が、減っていったのは感じた。
1回目より2回目。
2回目より3回目。
ついに、
ドーピングが、効かなくなってきたか・・・。
数字は、正直
極度の貧血。
低血圧。
「生命維持できているのが、不思議です」
獣医がそういう。
おそらく4回目に耐えられる体力は、もう残っていない
数字を見れば、わかる。もう、胸水だけの問題じゃない。
それでも、ちゃんと寝ていた
ただ、ひとつだけ。
この3回目に帰ってすぐ、寝て
それが、ヒゲをピクピクさせながら寝ていました。
夢見てるやつ。
これ、久しぶり。
やっぱり、
呼吸が苦しくて、ちゃんと眠れていなかったんだろうな。
トイレに行く犬に、涙する日
こんな状況なのに、
相変わらず、トイレには自力で行く。
ふと立ち上がって、
とぼとぼ向かうたび、
つい後をつけてしまう。
そして、
ちゃんとトイレで、
立派なのを出してくる。
褒めると、
ほんの少し、しっぽを振る。
……えらいな、ジル子。
お母さん、
トイレ行く犬を見て、
本気で涙ぐむ日が来るとは思わなかったよ。
4回目、したい。したくない。
4回目、
したい。
したくない。
もう少しだけ、
頑張ってほしい。
その「もう少し」が、
どれくらいなのか、
誰にもわからないけど。
結果的に胸水を抜いた、
いや、
胸水を抜けたのは、
これが最後になりました。
