「過去」に聞いたら答えが出ました
過去に目を向けたら見えてきたことがあったのを思い出しました。
介護施設で生活相談員として勤務していた頃のエピソードです。
この施設に入居されていたご高齢の男性(A様)ですが、ご体調を崩されたことをきっかけにお食事の摂取量が少なくなってしまったことがありました。
ドクターからの指示もあり、可能な限り食事量を増やす必要がありましたが、なかなか召し上がって頂けませんでした。
この施設で提供されるお食事は、私ども職員も希望すれば頂くことができたので私も食べていたのですが、品数も多く味も美味しいものでした。
ですが、A様は『食べたくないよ』とのことで、味噌汁を少しだけ召し上がる程度でした。
日中は各種アクティビティにも参加して頂いていたので、お腹が空かないはずがないと思いましたが、施設で提供するお食事は食べて頂けませんでした。
当時この施設は外出や差し入れ等は自由度の高い施設でしたので、ご家族がカステラ等を差し入れて下さいましたが、あまり召し上がりませんでした。
もちろんご本人に『何が食べたいですか?』と質問するのですが、特に食べたいものはないとのご回答でした…。
そこで、A様の現役時代のお話を聞いてみました。
『お仕事で疲れた時はどんなものを召し上がったのでしょうか』と。
すると、このようにご回答下さいました。
そうだねぇ、昔は妻が作ってくれたちらし寿司が好きだったなぁ
今は亡き奥様との思い出話と共に聞かせて下さいました。
このお話をお聞きして、近所のスーパーでちらし寿司を買ってきましたら、喜んで全量召し上がったのです!
ちらし寿司の代金については自己負担して頂く形になりましたが、定期的に召し上がって頂くことで味わう楽しみを感じて頂けたようで、施設の食事も食べて頂けるようになりました。
自己負担ではありましたがA様だけ特別な対応となってしまうので、他の入居者様とは別の場所で食べて頂いたり等の配慮が必要でしたが、栄養状態が改善されることに繋がりました。
当たり前のことではありますが、日常生活におきましても、将来のことを考える際に決めることが困難なときは「現在」や「過去」に目を向けるとヒントがみつかる可能性があることを改めて認識しました。
例えばですが、妻のクリスマスプレゼントを検討するときに、欲しいものを直接本人に聞くことが出来て、そして回答してもらえればそれでオッケーだと思います。
しかし、そうではない場合もあると思うのです。『欲しいものは特にない』という場合や、サプライズで贈り物をしたい場合が当てはまると思います。
そうしたときに、「現在の困りごと」や、「過去に喜んでもらえたこと」などからヒントが得られることがあるのかと思いました。
私はついつい狭い頭の中で一点集中してしまい抜け出せなくなったりするので、時間軸で考えることを取り入れたいと思いました。
今日も最後までお読み頂きありがとうございました。
また次回もよろしくお願い致します。
☆見出しのイラストは、向暑はるさんよりお借りしました。
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