見出し画像

AI Oriented Companyが変える企業の未来と働き方

はじめに

本日(2025年9月1日)から「AI Oriented Blog Relay」として、IVRyメンバーが日替わりでAI関連の記事を投稿するリレー企画を始めます。
SaaStr2025の記事でも書きましたが、シリコンバレーのAI Orientedな考え方への変化と温度感に衝撃を受け、IVRyでは帰国後すぐ「AI Oriented Companyになるぞ!」という号令を社内発信しました。

6月のAll Hands MTG資料より抜粋

その後、約3ヶ月が経ち、社内でも様々な動きが生まれてきており、「AI時代に、企業や働き方がどう変わっていくのか」を経営から現場の視点まで具体的なTipsとしてお届けさせていただき、少しでもスタートアップや日本のAI活用の促進に寄与できれば良いなという取り組みです。

その第一弾として、僕からは「AI Orientedを目指してみたリアルと、今後のトレンド予測」というテーマで書いてみたいと思います。

AI Oriented Companyとは

「そもそもAI Orientedってなんやねん!」と思う方も多いと思いますが、IVRyの目指すAI Oriented Companyの定義は、AIをツールとしてただ導入している会社ではなく、「AIを"当たり前"に使う状態を、組織文化として実現している会社」です。

具体的には、以下のようなイメージを持っています。
※正直、まだまだAIは果てしなく進化していくと思うので、割と抽象的な定義ではありますが、イメージを合わせるために言語化しています

  • AIが業務オペレーションの主体となる
    人は繰り返し作業から解放され、価値創出・戦略・顧客体験に集中する。

  • 意思決定やビジネス/プロダクト戦略にAIを前提として組み込む
    あらゆる判断にAIのシミュレーションや示唆を取り入れ、プロダクトやビジネスの競争優位性をAIによって構築する

  • 全社員がAIを“呼吸するように”使いこなす
    特定の部署や一部の人材だけでなく、全員が日常的にAIを活用し、常に最新の技術にアップデートする

  • 「作業を始める前にAIを試す」文化
    業務の出発点は「人がやる」ではなく「まずAIでできるか」。
    それが無意識レベルに浸透している

まだまだ完璧には程遠いところもありますが、徐々にIVRyの中でこの考え方が浸透してきています。
単にAIツールを導入するだけでなく、AIをプロダクト開発や営業活動、社内業務、もちろんプロダクトのコアシステムなどすべての側面に組み込まれていくような動きが自然となっていくことがどんどん加速されたり、AI Orientedになるためにできていない課題が当たり前のようにissue化される会社を目指しています。

AI Oriented Companyで大事なこと3選

さて、実際は目的を持ったツール導入やAIを個人が使う接点強化といった超初歩的な取り組みから、プロダクト開発・オペレーション、プロダクトの根幹まで様々な取り組みを行ってきましたが、そんな中でぶち当たる共通の課題から抽象化した学びを泥臭いTipsとして書いていければと思います。

1. 足回りを整えることが大事

Cursorなどを使ったVibe Codingが流行っています。もちろん社内でもDevinを含め、様々な開発ツールを導入していますが、AI Orientedな開発スタイルを作ろうとすると、AIが実装しやすい足回りになってる必要があるよね、という話を聞きます。
また、DatabricksでGenieを使ってデータ分析をする場合も、データカタログの整い方が重要であることがわかります。
※各社のプロダクトのAccountの定義はおそらくそれぞれ違っているし、Planの定義もきっと違うはず。

これらを抽象化すると、「業務」というものの中には、より深いコンテキストが存在していて、それを良い感じにするのは人間でも難しすぎる問題だなと考えています。
やはりビッグデータが流行ったときに、「データまわりを整えるデータエンジニアリングが必要だよね」となったように、AI活用においてもやはり「現実的に足回りをうまく整えることが重要だな」と日々感じています。

2. 情報のアクセシビリティと保持が大事

業務レイヤに入ると、社内用語(リクルートだと根雪とか)や社内独自の定義で使われている一般用語(IVRyのNet New MRRの計算式は一般と違うとか)から、なぜこの決定に至ったのかがわかりづらい決定内容(機能名の決定など)や、なぜか盛りあがっている社内イベント(IVRyでは代表社員選挙がとても盛り上がる笑)など、企業には様々なコンテキストが含まれており、企業の歴史が進んだり、組織が大きくなっていくことによって、1人間の情報処理能力では到底すべてをカバーすることはできなくなっていきます。

一方で、AI時代ではAIの高い処理能力のおかげで、このあたりの文脈やコンテキストを追えるようになってきています。
例えば、IVRyではNotion AIやSlack AIを使うことで、社内のコンテキストをすぐに調べられたり、どういう定義になっているかを確認することができます。

AI Oriented Companyの定義をNotion AIに聞いてみた結果

これらはたまたまですが、IVRyにはオープンネスのカルチャーがあり、SlackやNotion、Google Driveのデータについても、AIもアクセス可能な範囲がとても多く、一方でセキュアな情報は適切な情報管理がなされているために活用しやすいとも言えます。
これからのAIをより会社全体で活用していくためには、情報のオープンネスを企業風土として持つことが大事になり、かつ、社内のデータは消えないように、データが残るコミュニケーションツールや課金形態で使うことが大事だろうなと思っています。
※IVRyは運良くSlackを即有料化したので、創業初期のコンテキストもデータで残っているのですが、そういったデータが資産化しているなーと改めて思っています。

Slack AIのおかげで、2021年の想いが掘り起こされたケース
(当時は調達もしていない時期で、まだまだ会社の信頼性がなかったこともあり、ぜんぜん話を聞いてもらえなかった)

3. AIのインフラ化により、サービスレベルが大事

IVRyでは、インサイドセールスのデータをAIが監視し、「あとで連絡してほしい」と言われた内容を整理して、通知してくれるbotが動いていますが、AIが業務オペレーションのハンドリングをはじめると、AI自体が落ちてしまうと業務オペレーションが完全に止まってしまう。ということが起こります。

これはAI Oriented Companyになるために、AI主導の業務オペレーションを組むということは、AIがインフラになることと同義で、これから様々な場所で起きうる問題だなと感じています。
我々が提供するサービスは電話業務なので特に大事であることはもちろん、自社の業務オペレーションで導入するサービスについても、サービスレベルは特に気をつけて選定していく必要があるなと思っています。

今後、起こりそうなトレンド

これらの実利用のインサイトから、起こりそうなトレンドをいくつかピックアップしてみようと思います。

MOATはコンテキストデータに

「コンテキストエンジニアリングが大事!」と、巷では騒がれつつありますが、「そもそもコンテキストがきれいに残っているか?」が大事になると考えています。

これから大事なことの章でも書いた通り、「①データが残っていること」「②データが整備されていること」はとても大事になると考えています。
これは自社プロダクト上に残るデータ(アクションデータはもちろん、ログデータも)はもちろんですが、自社の中にある業務データやコミュニケーションデータも資産だと考えています。

さらに、オープンカルチャーがもっと流行り、従来のカルチャーとしてのオープンよりも、より強度高く企業カルチャーとして、社内で情報をオープン化する企業が増えていくと思います。
そうしなければ、いつまで経っても効率があがらず、オペレーションレベルでの活用が難しくなってくるからです。

また、もしかすると、M&Aのタイミングでも、「自社の業務データは残っていますか?」「どれぐらいきれいですか?(どのツール上に残っていますか?)」「どういった権限で情報が見れる設計になっていますか?」といったことが重要になる未来が来るかもしれないと思っています。
なぜならば、その会社の歴史を丸ごとインストールできる機会になりうるとも言えるからです。

なので、可能な限り、データがきれいに残る基盤で業務を行うようにしていくことが大事なんじゃないかな?と思っています。

あ、電話データが残っていない、そこのあなた!IVRyを導入しましょう!
※IVRyはすべてのデータが残るし、きれいなデータが残るのでAI解析もできます

突然のPR活動(笑)

AI Oriented Companyとそうでない会社で、給与格差が生まれる

AI Oriented Companyになった場合、やはり業務オペレーションの効率性は桁違いに伸びていくと思います。
IVRyの中で実感している感覚でも、今までより確実に採用数を減らすことが確実に可能で、一人あたりのアウトカムが大きくなっている感覚があります。
※そのうち定量的に出したい

この傾向が続くと、商品自体の価格優位性が生まれていったり、基準となる営業利益率が変わっていくため、R&Dへの投資額が増え、他社よりも良い商品を作り続けられる優位性も生まれていくと思います。
さらには、競合他社よりも効率の良い事業運営ができるため、競合他社よりも給与水準をあげて、より優秀な人材を採用しやすくなっていくとも思っています。

AI Oriented Companyになることが実は、社会的インパクトはもちろん、自社の高い成長従業員の高い生活水準を作る両面を持ち合わせていくんだろうなと思っています。

最後に

IVRyはAI Oriented Companyを目指して、一歩一歩を日々積み重ねています。
世の中では、「AIだけですべて完結する!」といった大味な話が飛び交っていますが、現実はもっと地道で、まだまだAIが働きやすい基盤が整っていない企業ばかりだと思います。

IVRyもまだまだ理想とは程遠い環境です。
そんな理想状態を作るべく、AI Oriented Companyを作ることで、社会へのAI活用の推進という大きなインパクトを起こせる会社に進化している途中です。

まだまだ未完のIVRyに興味のある方は、ぜひカジュアル面談キャリア登録、もちろん選考応募も、ぜひよろしくお願いいたします!


いいなと思ったら応援しよう!