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おれは偏見ありますけどね。

▶▶画像始まりにしたくても絶対この一行が入る仕様は何なんだぜ?◀◀

頼むぜ最高裁。経緯は過去の記事に(クリックしてみなよ、飛ぶぜ)

 初めまして、たまに講師とかする RYOJI です。
 「初めまして」って何だ。
 性的少数者についてのお話をしている講師です。
 それでね、講師なんかしてると、いや単にゲイですって自己紹介しても(カミングアウトっていうんですかね?)めちゃめちゃ言われるのが、「あ、私、偏見ないんで」。これなんですよ。

 これ講師としてアドバイスしますけど(上から失礼します)、おれなら絶対、言わないセリフです。自分が「偏見もないし差別もしてない」って言われると、その度に「なんだこいつぶちのめしてやろうか」と思っているからです。おれが出会った中で偏見ない人っていたのかな。限りなく偏見がない人という方は確かにおられますが非常に少ない。100人に1人もいない。それが私人/個人ならまだしも訪問先の企業などで「私共は偏見ありませんので」と言われると「うわ面倒くせえ」と思います。「おそらく偏見がある、プラスその手前に強固なセルフイメージの壁がある、しかも一方的に関係性を決定して来る」。無自覚の壁が二重三重にあって、厄介だなと予測が立つわけです。くせえんだよ。ちゃんと嗅ぎ分けてるからな。それ牽制だろ?
 だから最近は、「そうですか、私は自分にも偏見はあるだろうと思ってますよ」と返しています。ゲイの講師が。皮肉です。伝わらないですけどね。

 「ぶちのめしてやろうか」とか書いてすみません。これだからマイノリティは怖いって言われるんでしょうね。でもおれ、美点がありましてね。すこぶる公平なんです。他人に求めるアティチュードは自分に課すアティチュード。つまり、あなたがおれに何らかのマイノリティ性を示した時に、絶対に「あ、おれ偏見ないんでその話いいや。で、何がして欲しいワケ? 勘弁してよ。もういいでしょ?」と言わない、ということなんです。自分にも「他者」にそういう態度を取ることを許さない。そして、おれは「ゲイであるという一点をのぞいて」日本社会では圧倒的なマジョリティなんですよ。

 おれゲイですけど、他のシーンではマジョリティなんですね。多数派。そもそも男性でシスジェンダー(身体的性別と脳が知覚する性別が一致している)。日本在住の日本人、知る限り大和民族、たぶん被差別集落の出身でもない。そこそこ健康。今のところ仕事もある。それ「最強クラスの多数派」なんです。おれみたいのが絶対に「あ、偏見ないし差別もしてないんで」とシカトすることがないって、あなたにとって良いことじゃないですか?
 おれは言うんですよ。「おれにもきっと偏見あると思います。でも全力を尽くすよ。今困っていることは何ですか? 聞かせてください」って。

 おれにあるのはマイノリティとしての自認よりもマジョリティとしての自覚です。だから同性婚とか、すみませんけど「当たり前だろ。とっとと寄越せや」と思ってるよ。それはきっと社会にとって良いこと。あなたの権利も当たり前だと本気で思っているヤツがちゃんとここにいるわけですよ。

 でもみんなそうかというと、ちがうみたいだ。

 大体のマイノリティってさ、自分がマジョリティの場面でも、目の前のマイノリティに対して仲間モードに入るんですよ。「自分もマイノリティで社会で不利益を被っているから」って、てめえもマジョリティで責任があることが免責してもらえると思ってる。これ、ハッとする人、実は多いんじゃないかな。一緒に「つらいねえ」って慰め合っていればいいと思ってる。いやてめえにも責任あんだろって。「みんなマイノリティ」だなんて、おれは言わないよ。みんな何かのマイノリティなのはその通りだろう、でもそれなら誰でも誰かにとってのマジョリティで、お互いに責任があるってことだろ。誰かのために動けるってことだろう? おれはこの日本ではマジョリティの頂点みたいな人間で、そんな自分に自覚的で、「だから」義務を片時も忘れない。
 「マイノリティ同士、愚痴を言い合える相手」なんか探してない。「マジョリティ同士、認め合える仲間を探してる」。そゆことなんですよ。「ぶちのめしてやろうか」って思う時、何でカッカしてるかっていうとさ。「お前も楽しろよ。お前も責任ないだろ」って言われてるみたいでムカついてんですよ。おれは母ちゃんに「カッコいい男になれ」って育てられたんだよ!

 きっと望まれてる日本人像って、おれみたいのだよ。
 そう思わないですか。

 すました顔で言う、行動から逃れるための「偏見ありません」と、アキレス腱伸ばしながらの「偏見あるけど」。どっちが聴きたいですか。

 おれみたいのじゃないの、いるでしょ。わきまえてます顔で「権利をふりかざすの好きじゃないとか言うゲイ」が。そいつに聞いてみるといいよ。「お前それ、他のマイノリティにも同じこと言うの?」って。そうやって他のマイノリティも黙らせるのか、って。皆で互いにそうやって諦めさせ合って世の中どうなるよ。おれは一本のモノサシでしか生きてない。自分が悲しい時は、あんたも悲しいんじゃないかって、思ってるよ。




記事をご紹介いただきました

 だーま∣ハチャハチャ社会教育センター・自然・科学博物館 様、ありがとうございました。


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