戦争が「賭け」になる時代。予測市場。
3/5配信の #コムギコ で取り上げられていた
「戦争が賭けになるという現象」=予測市場について考えてみたい。(noteはこちら↓)
#comugi さんのリサーチでは、掛け金の膨張についてかなり詳しく書かれていた。
なので自分は、もう少しシンプルに「ギャンブル / 金儲け」という視点から予測市場を見てみた。
「胴元のいない賭場」という違和感
そもそもこのニュース。
「Polymarketという予測市場で、830億円もの資金が動いた」
これを聞いたとき、まず違和感を覚えた。
胴元のいない賭場という点だ。
(下書きしてる間にこんなに物騒なニュースまで入ってきた。とんでもないね↓)
話を戻そう。
元来、賭け事というのは、カジノだろうが公営ギャンブルだろうが、どちらであっても基本構造は同じ。
そこには必ずテラ銭(手数料)と期待値があり、賭場を開いた胴元が儲かるように設計されている。
ところがこの政治(戦争)ギャンブルはどうも完全なゼロサムゲームで、プラットフォームに取り分が残らない構造に見える。
なんか不気味だ。
本当に「胴元はいない」の?
ただしここには副次的な作用がある。
市場が大きくなれば、その市場自体、
つまり、Polymarketそのものが投資対象になると、
資金が動く
メディアに注目される
投資家が集まる
という形で、さらに資金を呼び込むことができる。
その過程が、死の商人的だったとしても、機密情報のインサイダー取引だったとしても、投資家の注目を浴びれば目的は達成できる。
「つまり、めっちゃ儲かる。」
各種の報道では、まさにその点が疑われていた。
Kickという「似たモデル」
最近、知り合いに聞いて
Kickという配信サイトの存在を知った。
気になったのは、配信者へのバックの高さ。
Kickの収益分配は、
・配信者95%
・プラットフォーム5%
らしい。
俺はあんまり詳しくないけど、普通の配信サイトでは、まずありえないんじゃないだろうか?ニコニコとかはもっとぜーんぜん安かった気がする。
調べてみると、KickにはStake.comというオンラインカジノのサイトが出資している。
つまり、
プラットフォームには取り分をほとんど残さない
その代わり巨大なトラフィックを作る
という戦略が、ポリマーケットなど予測市場の構造と酷似している。
Kickの場合、おそらく、
配信 → オンラインカジノへ誘導
という導線で、より収益性の高いビジネスへ送客している。
そして最終的には、成長ストーリーやプラットフォーム評価額、という形で資金が集まる。
ある意味これは
「配信 × オンラインカジノ × 予測市場」
というモデルとも言えそうだ。
予測市場は「証券取引所」に近いのかもしれない
こうして見ると、予測市場には手数料ビジネス的な性格もあり、その意味では証券取引所に近い構造なのかもしれない。
さらに言えば、その市場そのものが投資対象になるという二次的な(あるいはここが本丸かもしれない)集金力も無視できない。
個人的な感想:かなりグレーな商売
個人的に言うと、俺はあまりうるさいことを言うタイプではないが、「かなりグレーな商売だな」とは思った。
日本だとオンラインカジノはプレイする側も違法だから、それだけでもリスクはあるよね。(いわゆるレピュテーションリスクみたいなものがある人は配信などに使わない方がいいような気がした)
本当に怖いのは「医療」と結びつくこと
さらに怖い話をすると、これが医療市場と結びついたら本当にヤバいと思う。
例えば、賭けの対象が
「医療物資の輸送レース」だったらどうだろう?
実はこれ、あながち荒唐無稽な話でもないと思う。
例えばアメリカのNASCARは、もともと禁酒法時代に「密輸酒を運ぶ非合法の逃走レース」から生まれたエンタメだ。
つまり「違法な物流 → レース → エンタメ」という進化をしている。
もし同じことが医療で起きたら、
どの病院に先に届くか
ワクチン供給はどこが勝つか
医薬品不足はどこで起きるか
こういうひっ迫した状況に金が乗る。
さらにそこにレバレッジがかかれば
軍事
物流
医療
全部が賭けの対象になる。さっきの日経の記事みたいな話になる。
そうなると当然、
情報リーク
物流操作
価格操作
などが起きる可能性はある。
モラルはとっくに消えている
もちろん、モラルなんてものはとっくの昔に、「なかったこと」になっている。
でも、本当にそれじゃダメだろっていう問いを持ち続けることが大切でね。少なくとも危機感を持つことで、この"強けりゃなんでもありの時代"をちょっとでもマシな方へと巻き戻していくべきなんじゃないかと思う。
綺麗事すら言う奴がいなくなった世の中というのは、結構恐ろしいもんだなと改めて感じた。
