【旅日記#5-1】オホーツク〜太平洋縦断ドライブ!食べて歩いての2日間(前編)
異様に暑かった今年の夏もようやく終わりが見え、我らが北海道では早くもストーブの準備が近づいてきたが、今回は初夏の思い出を振り返ろうと思う。
一家揃って旅好きの私と両親は、事あるごとによくドライブに行く仲。学生時代までは父にハンドルを任せて色々と連れて行ってもらったものだが、自分の車を持った今ではその恩返しの意味も込めてもっぱら私が運転するのが通例となっている。
そんな中、母の提案により父の日に合わせて阿寒湖温泉に泊まることに。近隣の自然やご当地グルメなども満喫し、改めて道東の魅力に触れながら家族団らんのひとときを過ごしてきた。
2025年6月14日(土)
11:15 出発〜昼食
随分と規模の大きそうなタイトルを銘打っておきながら、この時刻が示すとおり、旅のスタートは非常にのんびりとしていた。長旅となると張り切って日の出前に起きたりすることもあるけれども、今日はいつもの休日のようにねぼすけモード全開である。
というのも、実は私たちの住む網走から阿寒湖までは大した距離ではなく、まっすぐ走れば1時間半ほどで着いてしまうのだ(これを近いと思うのは、道民だけかも知れないが⋯)。
ホテルのチェックインは15時からと、これでもまだ余裕があるので、道中もゆっくり楽しみながら進んでいこう。
まずは私イチオシのお食事処、津別町の「つべつ西洋軒」で腹ごしらえ。ここは以前の旅日記でも取り上げた町を代表する人気店で、その美味しさは免許を持っていない頃からたびたび片道2時間以上かけて自転車で通うほど。
この日はすでに満席だったが、急ぐ旅ではないし待つことにした。

現在もその店構えはほとんど変わっていない
(2020年10月撮影)
席が空いたら呼びに来てくれるというので、店員さんにナンバーを伝えて再び車に乗り込む。12時過ぎの時点で外気温は26℃、この時はまだオホーツク沿岸でも30℃超えが延々と続く日々は始まっておらず、当時としては内陸らしさを感じる暑さであった。
私たちの前にも待っている人がいたから結構かかるかなと覚悟していたが、待ち時間は思ったほど長くもなく、10分ほどで入店。そうそう、この味!やはり津別に来たら、ここの塩ラーメンは外せない。

他には豚丼や焼きそばも人気
地産地消にこだわった老舗のお店だけあっていつ来ても安心感のある味わいが魅力であり、あまりの人気に材料がなくなって早くに店じまいしてしまう日もあるくらいの賑わいを見せているのも頷ける。
そんな忙しそうな中でも店内の雰囲気は明るくゆったりしていて、美味しいものでお腹を満たすという、現代においては当たり前とも感じてしまいがちなことの豊かさを再認識させられるよう。
両親もご満悦で、旅の始まりを飾るのにふさわしい一食となった。
13:30 津別町でのんびり森林浴
続いてはいったん阿寒へ向かう国道から外れ、道道588号に寄り道。この道を進むと雲海の名所・津別峠があり屈斜路湖に抜けることができるが、今日のお目当てはその手前にある「ノンノの森」。
津別川の上流域はクリンソウの群生地で、毎年6月には「くりん草ウィーク」という催しも開かれる。
街から離れるにつれて人家はまばらになっていき、20kmも走る頃にはすっかり深い山の中。とはいえ道路はとても走りやすく、イベント期間中ということもありなかなかの人出だ。まずはこのエリアの拠点となる「ランプの宿 森つべつ」から見物してみよう。

津別市街からバスも出ている
なお、本イベント中は環境保全のための費用として駐車場に入る時に500円を払うことになるのだが、同時に周辺の施設で使える500円分のクーポンをもらえるので、ここで買い物や飲食をすればその料金は実質タダという親切仕様。
良心的すぎて逆に心配になってしまうものの、お言葉に甘えて使わせていただこう。今回は津別のゆるキャラ「まる太くん」のマグカップを購入した。

ついでに赤い羽根募金のピンバッジもゲット!
豊かな森林を持つ津別町は、林業や木材加工も盛ん。ロビーは木工品がいっぱいの温かい空間で、大きな窓からは裏手に広がる森の風景がよく見える。落ち着いてリラックスするもよし、木のおもちゃで遊ぶもよしと、さまざまな楽しみ方ができるのがステキ。


個人的に面白かったのがこの北海道パズル!
地図好きの私にはたまらない
裏の森は第2駐車場の奥から行くことができ、一面の緑の中に一筋の小川が流れるさまは、まさに癒やしそのもの。心なしか街よりも涼しく、ひとたび深呼吸すると心身が内側からデトックスされるような気分になれた。

川岸に点々と咲くピンクの花がクリンソウ
さらに森林浴を楽しむなら、道路の反対側にある「ノンノの森 ネイチャーセンター」を起点とするハイキングコースもおすすめ。
ここは全国でも数少ない森林セラピー基地に認められており、ガイド付きのツアーなども行われているという。もちろん、自由に探検するのもOK!


素晴らしい大自然を手軽に味わえる、人気のルート

足を止めて鑑賞する人も多数
こうして歩いていると、景色だけでなく水や空気のきれいさにはつくづく驚かされるばかり。環境を第一に考えつつも親しみやすい観光地として売り出すというのは素人目にも難しそうだが、きっとその裏には想像を超える努力があるに違いない。
ランプの宿の温泉も気になるし、ぜひまたじっくり過ごしてみたいと思う良スポットだった。
15:30 阿寒湖温泉を満喫
さて、それでは本日の宿に向かうとしよう。
いったん津別の街まで大きく戻り、国道240号・釧北峠を越えて釧路市阿寒地区に入っていく。
つい1か月前のドライブでも通った道だが、やはり釧路地方と北見地方、すなわち太平洋側とオホーツク海側を分かつ分水嶺とあってか、ここを越えた先に感じる旅情はいつも壮大。
景色だけでなくその土地が持つ空気感がガラリと変わり、どんな場所でも旅人の心にスイッチを入れてくれるから、何度経験しても峠越えの瞬間はたまらない⋯なんて良い気分に浸りつつ大自然の中を快走していると、路傍には大きなシカが。しかも複数!
北海道は概ねどこも野生動物の楽園なのは周知の事実であり、当然オホーツクもそうなのだが、網走市民から見ても釧路方面は特に多いイメージがある。地元と違う土地柄に浮かれる気持ちもあるけれども、こういう時こそ安全第一で気をつけなければ。
そんなこんなで、何とか無事に今日のゴール「ニュー阿寒ホテル」に到着。ここは屋上に広がる天空ガーデンスパからの絶景が名物で、ぜひとも日没前に散策も入浴もしておきたいと思って早めのチェックインを目指していたのである。

個人からツアーまで観光客がいっぱい
予定の15時よりは少し遅れてしまったものの、この時は夏至の間近だったから、明るい時間はたっぷりある。部屋に荷物を置いて軽く休んだら、まずは外を歩き回ってみよう。
阿寒湖畔の温泉街は東西で雰囲気が分かれており、アイヌコタンや民芸品店の並びが印象的な西側に対し、今回歩いた東側は昭和の観光ブームの趣が強め。メインストリートにはコンビニなどもあるが、やっているのか分からないようなお店も目立ち、どこか香ばしい雰囲気が漂う。

個人的には割と好きだったりする
そんな路地の空気とは裏腹に、湖岸に出ると一気に爽やかな風が吹き抜けた。一面の緑に包まれるようなノンノの森も良かったが、この広い青空と湖の開放感もまた清々しいことこの上ない。

その風景には道央の洞爺湖に似たものを感じる。
遊覧船が航行しているのも共通点
湖沿いには緑の中を縫う遊歩道が通っていて、すぐそばに聞こえる波の音も相まって気分転換にはうってつけ。
ここでは夜になると「カムイルミナ」と呼ばれるナイトウォークのイベントが行われるようで、道中にはオシャレな照明が。今はまだ点灯していないものの、さぞ幻想的な光景なのだろう。

消灯時間を過ぎてしまったものの、
いずれライトアップされた光景も見てみたい

これはホテルの非常口。
裏側もすごい造り込みだなあ⋯
森を抜けるとそこは温泉街の真ん中あたりで、こちらにも小さな波止場がある。さらに振り返ると、名峰・雄阿寒岳が堂々たる姿を見せており、その威容に改めて自然のスケールの大きさを実感させられた。

雄阿寒岳の抜きん出た大きさがよくわかる

傾き始めた太陽が実に絵になる
良い感じに日が暮れてきたので、ホテルに戻って温泉を満喫。天空ガーデンスパは湯浴み着を着用のうえで混浴となっているから、家族みんなで一緒に絶景に浸れる最高の空間だった。
また夕食はビュッフェスタイルだったのだが、どの料理も素晴らしい出来映えで、思わず時間いっぱい食べ続けてしまうほど。

その後も夜中まで温泉を楽しむなどご機嫌な一晩を過ごし、一家揃って幸せを噛みしめつつ眠りにつくのであった。
なお、温泉の泉質などについては『温泉探訪記』シリーズとして投稿した別の記事に記載しているので、こちらもぜひご覧いただきたい。
そして太平洋とご当地グルメを満喫した2日目の模様は、次回の記事でお送りしよう。
今回は以上になります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
北海道を拠点に旅や温泉の記録などを書いておりますので、よろしければこちらもご覧いただけると幸いです。
