3日で「退職したい」と言った部下と“上司の在り方”

『退職したいと思います』
出会ってわずか3日しか経っていない部下からの、突然の言葉。
その理由は、奥さんの産後うつでした。
育休を軸に、彼と今後の働き方を考えたとき“これまでの私の考え”と“先を見据えた上司の考え方”の違いに“そういう考え方もあるのか”と勉強になったことを紹介します。
皆さんの中にも、同じような経験や聞いたことなどあれば、勉強したいので、ぜひコメント欄で教えてください🙇
🍼コトの背景

今回の彼は、1年間の育休を経て職場に復帰した社員です。
人事との面談も経て、「家庭にも問題なし」という話でした。
私は、
① 1年間休業していた理由
② 人事の方に「たまに様子を教えて」と耳打ちされたこと
この2つから、少し不安を感じていました。
初日、雑談の中で奥さんが元々産後うつ気味だったことを聞き、『自分と家庭の変化は些細なことでも相談してほしい』旨を伝えました。
3日目、最初に退職の話を受けたのは上司でした。
上司も彼と同様、職場に来て3日目でした。
上司は、子どもがいないので、彼からちょっと話を聞いて欲しいと言われました。
聞くと、復職後に奥さんの育児への不安が強くなり、1日に50件以上のメッセージが届くようになり、「辞めて一緒に過ごしたい」ということでした。
また、彼は「休んでも給与や手当が出るなら続けるが、出ないなら辞める」、「今の職場に残るという“こだわりはない”」と言ったので、私は(この仕事が好きなので)正直ショックを受けました。
👔上司として、私がしたこと
私はチームの中間管理職。
チームを崩さないためにも、一人ひとりの「仕事以外の事情」にも一定の関心を持つようにしています。
彼はまだ22歳。
次の職場も決まっておらず、数ヶ月は貯金を切り崩す生活になるとのことでしたが、「退職一択」の考えは、妻子の将来も見据えると何か危うく思えました。
そこで私は、✅育休の再取得、✅有給休暇、✅時短勤務、✅在宅対応…などと辞める以外の道もあると伝え、上層部に速報するよう上司に伝えました。
以前も、似たような悩みを抱えた部下がいました。
その時は、私を飛ばして当時の上司に直接相談していたのですが、その上司は制度には詳しくても、お金のことばかりで、家庭の気持ちには寄り添えていないように感じていました。
その部下が突然休むことが増えてきたので、私は彼に直接声をかけました。
すると、実は奥さんが育児関連で精神的不調が続いているとのことでした。
「妻がスマホを置いて行方不明になった」と泣きながら連絡が来たこともありました。
私は奥さんを行政や病院につなぎ、本人・上司・私の3人で話し合いの場を作り、夫婦にとって無理のない働き方を一緒に模索し、解決することができました。
この経験から私は、育休はちゃんと夫婦で話し合って決めているかを確認することが大切だと思うようになりました。
🤔ちょっとした“違和感”が積み重なり
それに比べると、今回、彼からは“どこか他人事”のような冷たさも感じていました。
事前の相談がなかったこと(まだ関係性が浅いとはいえ)
人事面談でも奥さんの話をしていなかったこと
連絡がだんだん曖昧になっていったこと
具体的には、今後のことが決まるまでの間、奥さんの様子を見て、来られる日は来る、午前だけ、午後だけ出勤という対応をしていました。
ギリギリまで出勤するかが分からない彼の仕事は、他の社員が抱えることになりました。
ですが、前日の昼くらいには「妻が不安定なので明日休む」という連絡があったり、徐々に「休む」という連絡も疎かになってきました。
また、連絡しても、毎回どこか他人事のような返事がきていました。
“お金が出るなら続ける”、“今の職にこだわりはない”という発言。
それに加えて、他人事感が続いたことで、上司や私の中には大変だろうとは思いつつも『本当は辞めたいだけなのでは?』という疑念が少しずつ芽生えていきました。
🧠初めて知った“アルムナイ採用”
「そんなに親身にならなくてもいい」
「辞めたいと言った人は、止めてもまた言うから」
「でも、辞めた後に『やっぱりこの会社が良かった』って戻ってくる人もいるよ」
私は、これまで様々なことに、とても親身に対応してくれていた方々のこのような発言に、ドライだなと思う反面、「そんな考え方もあるのか」と思いました。
そこで教えてもらって初めて知ったのが“アルムナイ採用”です。
アルムナイ採用
アルムナイ採用とは、退職した社員が戻ってくる再雇用制度のこと。
会社の文化を理解した即戦力として、ミスマッチも少ない採用ができると言われている。
辞めようと思った人を引き止めてもその効果は一時的であり、一旦辞めて、他で働くと、意外と我が社も悪くなかったと気づき、戻ってくる人が一定数いるということでした。
会社としても決意を新たにした元社員は、即戦力になるのでメリットがあるということでした。
アルムナイ採用を聞き、『一度辞めた人はまたすぐ辞めるのでは?』と聞いたところ、『一度辞めて他社に行き、この会社の良さに気づいて戻ってきた人は決意が固く意外と辞めない』とのことでした。
🧩今後の自分にできること
最終的な選択は、もちろん本人であり、部下の人生に対して、どこまで寄り添うか。子育て同様に千差万別できっと正解はありません。
また、寄り添うことが逆にプレッシャーになるかもしれません。
でも私は、これからもっと多くの部下を持つことになるかもしれない立場として“辞める or 続ける”ではなく、困っている部下に“いま何が必要か”ということに向き合える上司でありたいと思いました。
そのためにも、選択肢をたくさん持ち、必要なときに迷わず提案できる力を備えておきたいです。
ちなみに彼は、1年間の休業に入ることになりました。
補充は来ません。
置かれた状況に不満を言うことなく、誰かに業務が偏ることのないよう、きちんとマネジメントしていこうと思います👍
📝チームの危機管理
今回学んだことをメモ書きしておこうと思います。
🔸1.背景の丁寧なヒアリング
→表面の言葉だけを信じすぎない
💡「本人の仕事の疲れ」と「家庭の疲れ」が連動している可能性もある
→「相談できる空気」の醸成
💡“この人なら話せる”と思ってもらえる雰囲気づくりが平素からの危機管理。
🔸 2.“選択肢”の提示
→育児休業や時短勤務だけでなく、「一時的な職務変更」「在宅勤務」「相談窓口の紹介」などの柔軟な対応策も提示。
💡選択肢が「辞めるか・辞めないか」の二者択一に見える時、追い詰められがち。
🔸 3.“代わりがいる体制”をつくる
→突発的な休みでも、他のメンバーに負担が偏らない仕組みづくり(ハレーションの回避)
💡属人化を避け、日頃から情報共有しておく
この記事に併せて読んで欲しい記事
📢育児より難しい?「仕事を選ぶ部下」に内心100回キレた件
📢「ネガティブ思考」を武器にする仕事術

いいなと思ったら応援しよう!
子ども達の喜ぶことに使わせていただきますので、4児子育て応援🌵よろしくお願いいたします✨
