公募振り返り記録 あの家で~を振り返る
まえがき
新作の執筆が上手くいかないロミ。
そんな時は一度過去に立ち返ろう、ということで過去作を読み返すことにしました。
ひろまほ&その他中・長編編はこちら
※注意
・※この「よくない」の基準に関しては「ロミ自身の作品」を「公募に出す作品」として考えた時(公募する側が求めているものや読者視点で見た時)に「よくなかった」部分なので「他の方のやり方や作品を否定したり貶している」ものでは全くないです。
・私の反省記&備忘録です。また私が上手くいかなかった条件であってもとてつもなく面白く執筆できる方・同じ条件で公募でいい成績を取る方もいると思います。「へー。ロミはうまくいかなかったんだなー」くらいに思ってください。
・作品を気に入っているかどうかとはまた別の観点で見ています。
そして作品を読んでくださった皆様本当にありがとうございました!とても嬉しかったです!
作品のざっくりした紹介
あの家で→http://alphapolis.co.jp/novel/244795951/298051442
5月のライト文芸大賞に応募した作品
ざっくりあらすじ
主人公 宴くん(大学生)
早くに亡くした母が残した言葉を叶えるため、父親に喜んで欲しくて頑張って勉強していた→受験で失敗→行き違いに行き違いを重ねて遠い知り合いの知り合いの男・トモマサと同居することに。そこから面倒見のいい強面の五百旗頭(イオキベ)くん・推し活ボーイの志田くんと仲良くなり、大学生活を送っていき、トモマサと一緒の生活を経て父親ともう一回再会・和解する話。
☆ここがよくなかったよ! 登場人物編
・主人公の問題がメインの問題と結びついていない
メインの問題→パパとの和解
主人公の問題→喋りが上手くなくて学校で打ち解けられない→父とのすれちがい
まずここからずれてしまっていた。
桃太郎で例えると
メイン問題→悪さをしている鬼を退治に行く
主人公の問題→おじいさんとおばあさんに反抗的な態度を取ってしまうことに悩んでいる
くらいずれている。
家族絡みで喋りが上手くない、を持ってきたいのであれば「親を自分の言葉で傷つけてしまった」とか「自分のせいで両親の不和が悪化してしまってそこから喋れなくなった」とかの方が収まりがよかった。もしくは家族の問題を引っこ抜いて喋りが上手くない主人公が友人との絡みで上手くなっていく。とか……。
・現行のストーリーのままだったらおしゃべり云々の問題は除き、「母の言葉を叶えるために頑張った」→「けどアクシデントで上手くいかなかった」→「父と離れる機会があって、そこで父の真意を知っていく」→「父と和解」の方がよかった。
起こる出来事としての問題はいくつも作っていいけど主人公の成長、としての問題は一つじゃないとだめなんだと思う。
例えば青春小説で「文化祭で演劇を成功させる」話があるとして演劇成功までのトラブル(権力を持つ生徒会から「廃部です」と言われる・演劇演出でのぶつかり合い・出演者が体調不良で出られない、etc.)はたくさん起こさなきゃいけない。
けど、主人公自身の成長としての問題は一つじゃないといけないんだと思う(内気/演劇は好きだけど演技が上手くない/過去のトラウマによりステージに立てない/ワンマン運営しがちetc.……)
・共感しにくいキャラ造形
「青春」で書くと青春のメイン読者さんが感情移入しづらいキャラ。「家族モノ」にしても家族モノのメイン読者さんが感情移入しづらいキャラ
主人公 19歳大学生の男の子
「親との関係や受験にリアルタイムで悩んでいる」メインの読者さん(想定するのは小学校高学年~高校生の女性)がかなり感情移入しにくい年齢・性別。
逆に同じ立場の19歳大学生の男の子、が読むにはキャラ造形がちょっとなよっとしすぎてる。19歳大学生の男の子読者をメインにする、のであればトモマサをメインにした方がよかったと思う。
宴のママ
家族モノとして、ママをメインにするにしてもちょっと共感しにくいキャラ造形。かわいくて元気を前面に押し出している感じがする。どちらかというと子ども向けの少女漫画の主人公感が強い。
宴のパパ
家族モノとしてメインにするとすればパパの方がやりやすい?
ただ、子どもを想ってはいて一生懸命ではあった。それはわかる。けど、今読むとちょっとまずいな…、みたいな部分が大きいなと思ってしまった。
トモマサ
元主人公、ではあるけれども目立ちすぎ。現主人公をよくない意味で食ってしまっている。多分もうちょっと存在感を薄くするか、宴のサポート役にするか、彼自身の物語として書いた方がよかったな、と思った。
・キャラクターが全員強すぎる&関係のない物語が多すぎる
やっぱりひろまほと同じ過ちに近い。
登場人物全員のやりたいことが強すぎるし関係のない部分が多すぎる。
(サブキャラが好きなオーディション番組の話、は多分数行だけでよかった)主人公に関係のある部分だけ書かなければいけなかったな、と思う。
☆ここがよくなかったよ! ストーリー編
・分かりにくい その1 小難しい設定編
ミステリーっぽい謎解き要素を入れようとしたけど元々の話の作り方的にわかりにくくなっただけだった。分かりにくい、ってそれだけでストレス・離脱要素になるんだな、と思った。
・分かりにくい その2 時間軸の動きが多すぎ編
回想があまりにも多すぎる。記憶力テストをやっているレベル。
第1章 主人公の幼少期スタート→入学前春休み終わりがけ→幼少期→高校時代→大学入学前春休み頭→春休み終わり掛けから半日経過
この時点で本当に時間軸が分かりづらい。さらに作中内で主人公の回想が頻発し、終盤では主人公の回想の中でさらにママの回想が発生する。分かりづらすぎる。
主人公の現在軸の成長物語を動かさないといけない、ということを感じた。
・分かりにくい その3 詰め込みすぎ編
作品の要素があまりにも多い。
・主人公の親子関係と和解
・大学での友人関係と成長
・血縁関係のない男性との同居
・主人公の両親のなれそめと別れまで
・父が通話していた謎の女性……
どれか一本か二本を組み合わせてしっかり書くだけで多分10万文字を超えたと思う。けれども詰め込みすぎて全部を描き切れれていない。
全部を書くとしても「大学生活の中で友達を作り、パパとの和解のヒントを得る」とか「トモマサとの同居生活でパパと向き合う方向に進む」みたいにすればよかった。けれども、「同居生活」「友達作り」「パパとの和解」みたいに別々のものが三つある感じ。料理で例えるとチャーシューとスープとラーメンが独立している。上手い人は全てを組み合わせて物語が作れたけれど私は力が足りなかった。
さらには詰め込みすぎていたために、読みたいところに到達するまでにものすごく時間が掛かる。本題になかなか入らないので「この人だれだっけ?」「このシーンってどう機能するんだっけ?」みたいに自分でも読み返して思ってしまった。
今もう一回作り直すのであれば
・宴を一人暮らしさせる→トモマサの年齢を動かして、大学で出来た友達をトモマサにする→お互い家族の似た悩みを持っていた→二人でぶつかり合ったり大学生活を楽しんだりして成長→最終的にお互いがそれぞれの家族の問題を解決する→家族の問題が解決&友情がさらに深まる
・主人公を変えて宴のパパorママの話一本にする。不器用なパパとママが出会ってから今日までの話とか。多分ママが幽霊になった視点で二人がすれ違っている話、とかパパ視点で拗れた息子との関係性を解消していく話、の方が分かりやすかった。
・父子関係一切なし・同居生活もなしで「学校生活でずっと孤独だった主人公が大学で友達が出来る話」にする。
・初期案だとトモマサがもうちょっとしっかりしてた&カラっとして保護者していた。のでそっちの性格を生かしてパパ/宴&トモマサみたいな感じで話を作って親子対立と友情の話にする。
とかにした方がすっきりしたな、と思う。
以前から「文字数が少なくなってしまう(これは必要な情報が入れられていないからかつ情景描写が苦手)」のが不安で、それを紛らわせるためにいろんな要素を詰め込んでしまう→主人公に関係のないエピソードを詰め込みすぎる→結果、ハチャメチャになるんだと思う。
私は一回「これやりたい!」って話を作った後に、要素を引っこ抜く/もしくは最初から要素の少ない話を作った方がいいのかもしれない。
・ご褒美シーンがない
ご褒美シーン、恋愛のキュンキュンするシーンだったりRシーンだったり、恋愛成就だったり。別のジャンルであればざまぁ、だったりどんでん返しだったり。
あと、そのシーンに行きついて「うぉー! 盛り上がるぜ!」となるような「ご褒美」のシーンが欲しいし、そのために皆さん小説を読んでいる。
けれどもこの話、「ご褒美」がどこなのか分からない。パパとの和解?と思ったけどそこに行き着くまでがかなり長いし関係ない話が続いている。そもそも話の骨組みに、余計なものを足しすぎて「どれ?」となっている。
・世の中で言われていることと逆のことを言いたい場合はもっと丁寧に書かないといけない。けれどもあまりにも雑だった。
今回のお話、要素で占める部分ではそこまで大きくないけれど、世の中で言われていることとは逆のことを書いている部分がある。(今だと全然違うこと書くだろうな、と思う)
ただ、それを言いたいのであればもっと丁寧にその部分を掘り進めて反論、とかも用意するべきだったし、もっとしっかり深堀りしてそれをメインテーマにしていかなければいけなかったな、と思う。かなり雑だった。
〇よかったところ
・頑張った
いいものを作りたい、と思って12万文字頑張りました。「ごちゃごちゃしている部分」に関しても読者を楽しませようと試行錯誤した部分、ではあったな、と思った。
・やりたいことがまとまり出した
すごくぼやっとしてるけど「こうしたい話」はひろまほよりは明確だった。
多分「こんな主人公が目当てのことをやる話」ってゴールを明確にしなきゃいけないんだなと今更(ほんとに今更すぎるのでは……?)
・非常に好みに沿ったキャラクターを動かせた。
元々公募一切関係ないタイプの一次創作のキャラだったのでめっちゃくちゃ好き要素を盛り込んだ子を動かせた。
まとめ
振り返ってみると新作もやっぱり「詰めすぎてた」ので詰め込みを減らしたら動きが軽くなった感じがするし、「どうしてこんなに作品作りに時間が掛かるんだろう」と理由を詰めていったら「一つの作品に要素を詰め込みすぎてるから」が理由の一つなんだな、と理解してすっきりした。
創作、華々しい活躍をする人や、自分が欲しいものを持っている人を羨んだり比べたり落ち込んだり、とかではなくて「自分のよい点・悪い点・好きなもの嫌いなものetc.……」をひたすら突き詰め続けて振り返っていく作業なのかもしれない、と改めて思った。
今後も頑張ります…! 作品もこのnoteも読んでいただきありがとうございました!
