【第1話】日銀・高田委員が動いた「そろそろ利上げ、急いだほうがよくないですか?」──日本の金利に漂う不穏な空気
日銀が10日に公表した7月の金融政策決定会合の「主な意見」。
そこで目立ったのが、高田創審議委員の発言だ。
キーワードは、
「新たな局面に転換した」
……なんだか、会社の会議で部長が突然、
「ちょっと今までのやり方、変えたほうがいいんじゃない?」
と言い出したような空気である。
日銀は6月に政策金利を1.0%まで引き上げたばかり。
7月は「まあ、いったん休憩しましょう」と据え置いた。
ところが高田委員は、海外発の物価上振れリスクなどを警戒。
さらに、状況によっては「機動的対応」や「利上げ幅」について議論が必要**との考えを示した。
つまり、
「1回休んだから、しばらく休む」
ではなく、
「休んでる場合じゃないかもしれませんよ」
という話だ。
これが市場にとっては結構怖い。
金利が上がれば、住宅ローンには重し。
企業にとっても借入コスト上昇。
そして不動産株には、
「こんにちは、利払い費です」
と、あまり嬉しくない訪問者がやってくる。
一方で、円や金融株には追い風になる可能性もある。
要するに、日銀の利上げは日本経済全体に巨大な「席替え」を迫る。
そして今回、その席替えをちょっと早めようとしているように見えるのが高田委員だ。
さて問題はここから。
「物価が上がっているから利上げする」のか。
それとも、
「利上げを急いだ結果、景気まで冷やしてしまう」のか。
日銀にとっては難しい選択だ。
ただ、7月会合では「局面転換」という言葉まで出てきた。
ということは……
次に転換するのは政策金利か、それとも住宅ローンを払う人の顔色か。
高田委員の一言が、意外と家計の財布まで響いてくるかもしれない。
第2話へ続く
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