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圧倒的に明るい人の奥には、圧倒的な気遣いがある|浅野温子
取材会場に入ると、
場の空気がふわっと明るくなった。
浅野温子 さんは、
最初からこちらに気を配っていた。
「何か飲みますか?」
そう言って立ち上がり、出入り口の方へ歩き出す。そしてスタッフに飲み物を出すよう促した。
私は、少し戸惑った。
本来なら、気を遣うのは取材をさせてもらうこちらのはずだから。
取材の場では、質問する側が
話しやすいように空気を整え、
相手に負担をかけないように配慮する。
けれどその日は、
その関係が最初から逆転していた。
浅野さんは、
場の空気をやわらかくほぐしながら、
こちらが緊張しないように
ずっと気を配ってくれていた。
しかもそれは、
とても自然な空気感だった。

きっと普段から、こうしてマスコミと
近い距離で向き合っているのだろう。
そう、感じた。
終始、明るく、どんな質問にも
テンション高く答えてくれた浅野さん。
ひまわりのように周りを明るくするその笑顔に、思わず親しみを感じてしまう。
私もつられて、
取材中はずっと笑顔で話していた。
あんなふうに気を配ってもらった経験は、
他にはない。
取材はたいていの場合、
受ける側が受け身になり、
質問に答えるだけの場合も結構ある。
けれど浅野さんは違った。
自ら場を明るくし、
相手を安心させる側に回っていたのだ。
その様子を見て、私は思った。
本当に人を惹きつける人は、
自分がどう見られるかよりも、
“相手がどう感じているか”を大切にしている。
圧倒的に明るい人の奥には、
“圧倒的な気遣い”がある。
その日、私は
「気を遣わせない人ほど、
誰よりも気を遣っている」
ということを知ったのだ。
