「ニセ情報の見張り台」が消えていく。Twitter公開データが支えた2026年最新研究
まず、クイズです
2026年7月。
アメリカの大学から、ある研究論文が発表されました。
テーマは、SNS上の「国家がからんだ世論操作」。
調べた投稿の数は、なんと2,500万件以上[注1]。
2,500万件と言われても、ピンとこないですよね。
たとえるなら、日本人の約5人に1人が、1回ずつ投稿したのと同じくらいの量です。
「国家がからんだ世論操作アカウント」って、そんなもの本当にあるのでしょうか。
なんだか、映画やゲームの話みたいに聞こえるかもしれません。
でも実はここが、今日いちばん知ってほしいところです。
そんなアカウント、本当にあるの?
結論から言います。
あります。
しかも、うわさ話のレベルではありません。順番に見ていきましょう。
その1。アメリカの司法省が、正式に起訴しています。
2018年2月、アメリカ司法省は、ロシアの「インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA)」という組織と、そこに関わった13人を起訴しました。
理由は、2016年のアメリカ大統領選挙に、組織的に介入した疑いがあるからです。
「起訴」というのは、警察や検察が集めた証拠をもとに、「この人たちを裁判にかけます」と正式に決める手続きのことです。
ただし、起訴された時点ではまだ有罪と決まったわけではありません[注2]。
その2。運営していた本人が、認めています。
この組織にお金を出していたのは、ロシアの実業家プリゴジン氏です。
「ワグネル」という民間の戦闘集団を作った人物として、ウクライナのニュースで名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。
そのプリゴジン氏が2022年11月、アメリカの選挙について、こう発言しました。
「過去に介入してきたし、現在もしているし、今後も続ける」[注3]
さらに2023年2月には、こうも言っています。
「私はIRAの単なる資金提供者では決してなく、私が考案、設立し、長い間管理してきた」[注4]
これは誰かの推測ではなく、本人が自分の口で言った言葉です。
その3。ライバル会社同士が、それぞれ同じ結論にたどりついています。
Twitter(今のX)、Meta(Facebookなど)、Googleは、ビジネス上はライバル同士です。
その3社が、それぞれ別々に調査をして、似たような「世論操作をしているアカウント群」を見つけ、削除し続けてきました。
1社だけが言っているなら疑う余地もあります。でも、競争関係にある会社たちがバラバラに調べて同じ答えにたどり着いているのです[注5]。
実は、日本でも報じられていました
「そんな大事件、なぜ知らなかったんだろう」と思った人へ。
無理もありません。
実は、いま紹介した話は、日本の新聞やニュースでも報じられていました[注3][注4]。
ただし「ロシア情勢のニュース」として、です。
プリゴジン氏の名前は、「ワグネルを作った人」としてウクライナ関連のニュースで有名になりました。
でも、もうひとつの顔――大勢の従業員を使って、偽のSNSアカウントで世論操作をする会社にお金を出し、後に「自分が考えて作った」とまで語った人物、という顔は、あまり注目されませんでした。
つまりこの話は、日本では「遠い国の政治の話」として通り過ぎていったのです。
「あなたが毎日見ているSNSのタイムラインにも関係する話」としては、あまり伝わってきませんでした。
ここを押さえたうえで、冒頭の論文の話に戻ります。
「ヘイトだらけ」は、本当だったのか
国家がからんだ世論操作アカウントは、これまでずっと「ヘイト(差別的な憎しみの言葉)だらけだ」と言われてきました。
AIに投稿をチェックさせて、「ヘイトっぽい」と判定された割合を「ヘイト率」として発表する。それが研究の定番のやり方でした。
2026年7月の論文の著者は、ここに疑問を持ちました。
「攻撃的だと判定された投稿って、本当に全部ヘイトなの?」
たとえば、次の3つの投稿を想像してみてください。
「〇〇人は劣った民族だ」
「〇〇党の政治家はバカばかりだ」
「〇〇国のやり方は世界の迷惑だ」
3つとも、たしかに攻撃的な言葉です。でも中身はまったく違います。
1つ目は、人間への差別。
2つ目は、政治的な攻撃。
3つ目は、国への批判。
ところが、これまでの調べ方の中には、この3つを全部まとめて「ヘイト」として数えてしまうものがあったのです。
仕分けしてみたら、驚きの結果に
そこで著者は、「攻撃的」と判定された5,457件の投稿を、AIのルールを使って改めて仕分けし直しました。
さらに、その仕分けが人間の専門家の判断とどれくらい近いかも、別の投稿で確かめています[注1]。
結果を先に言います。
これまで「ヘイト率」とされてきた数字は、実際の約2倍にふくらんでいました[注1]。
内訳はこうです。
本当に「人間への差別」と言えるもの:約半分
政治的な攻撃:約3割
国への批判:約2割
さらに、人間扱いしない表現や、暴力をあおる表現のような、特にひどいものだけに絞ると、残ったのは全体の2割以下でした。
もうひとつ、面白い発見があります。
攻撃の「メニュー」が、作戦の出どころによって、きれいに分かれていたのです。
ロシア系とされる作戦 → 人間への差別が中心
イラン系とされる作戦 → 国への批判が中心
ベネズエラ系とされる作戦 → 政治的な対立あおりが中心
先ほどのIRAも、この論文の分析対象のひとつでした。攻撃的と判定された投稿のうち、人間への差別が6割をこえていたそうです。
著者はこれらをまとめて「製造された分断」と名づけました。差別も、政治家への悪口も、国への批判も、社会をバラバラにするために、まるで工場で作られた「製品」のようなものだ、という意味です。
念のため言っておきます。
この論文は「ヘイトなんて大したことなかった」と言っているわけではありません。
むしろ逆で、ロシア系の作戦については「どんなに厳しく絞りこんでも、悪質なヘイトの核が消えずに残る」とはっきり指摘しています。
「ヘイトを軽く見よう」ではなく、「中身を正確に測ろう」。それがこの論文の提案です。
この分析、何があればできたのでしょう
ここで、ちょっと考えてみてください。
2,500万件の投稿を、出どころの作戦ごとに仕分けする。
そんなことができたのは、「このアカウントは、この作戦のものです」というラベル付きの、まとまったデータがあったからです。
そのデータを作っていたのが、かつてのTwitter社(今のX社)でした。
「見張り台」があった時代
Twitter社には、世界でも珍しい取り組みがありました。
「国家がからんでいる疑いのある世論操作アカウント」を見つけると、アカウントを止めるだけでなく、その投稿データをまるごと研究者向けに公開していたのです。
2018年10月に始まったこの仕組みは「情報工作アーカイブ」と呼ばれ、Twitter社自身が「業界でここだけのアーカイブ」だと説明していました[注6]。
たとえるなら、街の高い場所に建てられた「見張り台」です。
あやしい動きがあれば、記録を残す。
研究者なら、その記録を調べられる。
Twitter社によると、2021年12月の時点で、17か国分、37件のデータセット、2億件以上の投稿が公開され、世界中の何千人もの研究者が研究に使ってきたそうです[注7]。
先ほどの起訴や本人の発言は、「そうした組織的な活動が実際に存在したこと」を示しました。
一方、この見張り台の記録は、「どんな投稿を、どんな特徴で行っていたのか」を、研究者が自分の目で確かめられるようにしました。
「国が言っているから」「会社が言っているから」ではなく、記録そのものを検証できる。
冒頭の論文が示した「ヘイト率は2倍にふくらんでいた」という発見も、この記録があったからこそできたことでした。
記録がなければ、間違った数字を直すことすら、できないのです。
見張り台は、今どうなっているのか
ところが。
調べた範囲では、Twitter社がアーカイブへの大規模なデータ追加を知らせた公式発表は、2021年12月のものが最後でした。それ以降は確認できませんでした。
アーカイブが正式に終わった日や、最後にデータが追加された日は、今回の調査でははっきりとは分かりませんでした。
一方で、はっきり確認できることもあります。それは、その後に起きた、研究環境の大きな変化です。
2023年2月。研究者が無料でデータを調べられた窓口(「API」と呼ばれる仕組みです)を、当時のTwitter社が終了すると通知したと報じられています。
その影響は大きなものでした。ロイター通信が研究者167人に行った調査によると、
30件の研究が中止に
47件が行きづまり
27件が別のSNSの研究に切りかえ
止まった研究の中には、ヘイトスピーチの調査や、子どもの安全を守るための研究も含まれていました[注8]。
今回の2026年の論文も、Twitter社が過去に公開したアーカイブを利用しています。論文自身は、そのデータを選んだ理由を、API終了やアーカイブの停止と結びつけて説明してはいません。「同じ基準でラベル付けされた複数の作戦を比べる」という研究の目的に、このデータが合っていた、という面もあるでしょう。
ただ、これだけは言えます。
新しい同種の公開データが増えなければ、この分野の未来の研究は、過去の記録に頼らざるを得なくなっていきます。
X社だけの話では、ありません
ここで、大事なことを言っておきます。
これは「X社が悪い」という単純な話ではありません。
まず、X社にも前向きな動きがあります。
2024年9月には、買収後初めての透明性レポート(会社の活動をきちんと公開しますよ、という報告書)を公表し、「透明性は当社の中核」と表明しました[注9]。
2025年11月には、アカウントがどの国から発信されているかを表示する新機能も始めています[注10]。
海外で作られたアカウントが日本人になりすます問題を考えると、これはむしろ良い取り組みです。
一方で、他の会社や、研究の世界にも変化が起きています。
Meta社(FacebookやInstagramの会社)は、今も世論操作ネットワークを見つけて公表するレポートを出し続けています。ただし2025年12月、公表の回数を「3か月ごと」から「年2回」に減らすと発表しました[注11]。
アメリカでは、偽情報研究の代表的な拠点だったスタンフォード大学の研究チームが、いくつもの訴訟や議会からの圧力を受けて、2024年に主要メンバーが去りました。選挙の偽情報を見張る活動は続けられなくなった、と報じられています。なお大学側は「外からの圧力で組織をつぶした事実はない」と否定しています[注12]。
つまり、起きているのは一社だけの問題ではありません。
「世論操作を見張るしくみ全体が、世界中でだんだん無くなっている」。そういう構造の変化なのです。
ヨーロッパは「ルール」で動いた
この流れに対して、ヨーロッパ連合(EU)は、法律で対応する道を選びました。
EUには「DSA(デジタルサービス法)」という法律があります。
学校でのルールにたとえると、こんな感じです。
「大きな掲示板を運営するなら、何が掲示されているかを、決められたチェック係(研究者)がいつでも確認できるようにしなさい」というルールを、法律として全部のSNS会社に義務づけたものです。
そして2025年12月5日。EUはこの法律にもとづく初めての罰として、X社に1億2,000万ユーロ(日本円で約200億円規模)の制裁金を科しました。
「制裁金」とは、ルール違反をした会社に対して、国や機関が「罰としてお金を払いなさい」と命じるものです。
理由のひとつが、まさに「研究者のデータアクセスをさまたげたこと」でした[注13]。
X社はこの決定に反発しています。アメリカの政治家からも「やりすぎだ」という批判が出ています[注14]。
この罰が正しかったのかどうか、議論はこれからも続くでしょう。
ただ、注目してほしいのは金額ではなく、EUの考え方です。
「世論操作を見張れるかどうかを、会社の善意だけにまかせない。法律で支える」。この発想の転換です。
日本にとって、他人事でしょうか
冒頭の論文が教えてくれたのは、「世論操作の中身は、出どころによって全然違う」ということでした。
もし日本を狙う作戦があるとしたら、それはどんな「メニュー」で来るのでしょうか。
差別をあおるのか。政治的な対立をあおるのか。それとも、別の何かか。
記録が残っていなければ、私たちはそれを知ることすら、できません。
見張り台の記録が止まるというのは、たとえるなら、火事が起きても「いつ、どこから火が出たのか」を調べる記録が残らない、というのに近いことです。
そして思い出してください。
起訴も、本人が関与を認める発言も、日本の新聞は報じていました。事実は、公開されていたのです。
足りなかったのは、それを「自分たちのSNSの話」として受け止める視点でした。
私がこの話を書いた理由
私はふだん、SNSアカウントの売買問題について発信しています。
犯罪に使われるアカウントは、どこから供給されているのか。目の前の悪い投稿を消すだけでなく、その「上流」を見てほしい。それが私の一貫した主張です。
今回の話も、実は同じ構造だと思っています。
悪いものが、誰によって、どんなしくみで作られているのか。
それを「見えるようにする力」を、ひとつの会社の判断だけに頼っていると、方針が変わった瞬間に、社会全体が目隠しをされてしまいます。
では、世論操作に使われる大量のアカウントは、どこから来るのでしょうか。
自分で作るのか。乗っ取るのか。それとも、買うのか。
実は前回noteに、「売りに出されたYouTubeチャンネルの中身が、ある日、政治ニュースに入れ替わっていた」という研究を紹介しました。
売買サイトに出品されたチャンネルを追跡すると、23%が以前とは「別人」のように変わっていて、そのうち53%が、政治や医療、ニュースなどのセンシティブな内容を発信するようになっていた、という内容です。
前回の話は、「操作に使える道具(アカウント)が、お金で買える」という話でした。
今回の話は、「その道具が何に使われたかを調べる記録が、消えかけている」という話です。
道具の話と、見張りの話。2つはべつべつの話に見えて、じつは同じ問題の前半と後半なのです。
最後に、希望のある話をひとつ。
研究者たちの間では、過去に公開された世論操作のデータを整理して、これからも研究に使えるように保存・公開する取り組みが続いています[注15]。
見張り台の記録を、研究者たちは守ろうとしているとも言えるのではないでしょうか。
日本でも、この問題をもっと知ってほしい。
それがもう一つ、この記事を書いた理由です。
オンライン署名はこちら
犯罪を生むSNSアカウントの不正売買を禁止に!!
これまでの活動や、今回のような国際研究の紹介記事は、Safe SNS Japanにもまとめています。あわせてご覧いただけたら幸いです。
サイバー防犯ボランティア rose
脚注
[注1]Emilio Ferrara, "Manufactured Divisiveness: Decomposing the Hostile Content of Seven Social Media Influence Operations", arXiv:2607.14491, 2026年7月16日投稿のプレプリント(査読前論文)。南カリフォルニア大学のEmilio Ferrara氏による単著。分析対象は7つの国家帰属キャンペーン、25,076,853件の投稿、8,275アカウント。本文中の数値(分類対象の陽性投稿5,457件、人間への差別50.1%、政治への攻撃30.4%、国への攻撃19.5%、悪質な核18.7%、過大評価約2倍、作戦別の類型、IRAのアイデンティティヘイト60.9%)は同論文第5章の報告値にもとづきます。分類はAIによる規則を用いたもので、人間の専門家がすべての投稿を個別に判定したものではなく、一部の標本で専門家の判断との一致度が検証されています。論文自身も、この分類を「個々の投稿に対する人間のヘイト判定ではない」と明記しています。「ロシア系」等の出どころはTwitter社アーカイブの分類によるもので、論文自身も「特定の政府を証明された行為者として名指ししない」と明記しています。
https://arxiv.org/abs/2607.14491
[注2]米司法省による起訴の発表(2018年2月16日)。IRAを含むロシアの3団体と個人13人が、米大統領選への干渉に関連する共謀罪等で起訴されました。起訴は裁判のための正式手続きであり、有罪判決そのものではない点に注意が必要です。
https://www.justice.gov/archives/opa/pr/grand-jury-indicts-thirteen-russian-individuals-and-three-russian-companies-scheme-interfere
[注3]日本経済新聞「米中間選挙、介入認める ロシア大統領に近い実業家」(2022年11月8日、時事通信の配信記事を掲載)。「過去に介入してきたし、現在もしているし、今後も続ける」はプリゴジン氏が広報担当者を通じて表明したもの。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB080W00Y2A101C2000000/
毎日新聞「プーチン大統領の側近・プリゴジン氏、米選挙への『介入』認める」(2022年11月8日、ワシントン支局)も同様に報じ、プーチン氏の側近が他国への選挙工作を認めるのは極めて異例としています(Yahoo!ニュースへの転載記事は掲載期間終了のためリンクを省略)。
[注4]ロイター通信日本語版「ロシアのプリゴジン氏、情報工作組織IRAは『自ら考案・設立』」(2023年2月14日配信、Newsweek日本版ほか掲載)。「私はIRAの単なる資金提供者では決してなく、私が考案、設立し、長い間管理してきた」はプリゴジン氏の投稿より。なお同氏は自身の活動を「西側の反ロシアのプロパガンダからロシアの情報空間を守るため」と説明しており、行為への評価は立場によって異なります。
https://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2023/02/431551.php
[注5]Twitter社の情報工作アーカイブ(注6)、Meta社のAdversarial Threat Report(注11)など、各社が独立して公表してきた調査・削除の記録にもとづきます。
[注6]Twitter社公式ブログ "Information operations on Twitter: principles, process, and disclosure"(2019年)。アーカイブの開始は2018年10月。「業界でここだけのアーカイブ(the only archive of its kind in the industry)」という表現はTwitter社自身の説明によります。
https://blog.x.com/en_us/topics/company/2019/information-ops-on-twitter
[注7]Twitter社は2021年12月2日、アーカイブに8作戦・3,465アカウント分のデータセットを追加したと発表し、同時点で2018年10月以降の公開実績を「17か国に由来する37件のデータセット、2億件以上の投稿」と説明しました。筆者が調べた範囲では、これ以降にアーカイブへの大規模なデータ追加を知らせる公式発表は確認できませんでした。ただし、すべてを調べ尽くしたわけではなく、アーカイブが正式に終了した日や最後の追加日を確定するものではありません。
https://blog.x.com/en_us/topics/company/2021/disclosing-state-linked-information-operations-we-ve-removed
[注8]ロイター通信の調査報道。日本語版は新潮QUE「【Exclusive】『X』が研究目的のデータアクセスを大幅に制限、広がる戸惑いと訴訟の懸念」(2023年12月1日)。調査は2023年9月、外部機関に委託、対象は研究者167人。
https://que.dailyshincho.jp/node/9427/
[注9]X社 Global Transparency Report(2024年上半期分、2024年9月25日公表)。「透明性は当社の中核」はX社広報担当者が米メディアThe Hillに寄せたコメント。
https://thehill.com/policy/technology/4898799-x-transparency-report-elon-musk/
[注10]Al Jazeera(2025年11月26日)。機能名は「About This Account」、発表は2025年11月22日。
https://www.aljazeera.com/news/2025/11/26/xs-new-location-disclosure-policy-what-does-it-mean-for-safety
[注11]Meta社 Adversarial Threat Report, Second-Third Quarter 2025(2025年12月公表)。公表回数の変更は同報告書内でMeta社自身が説明しています。
https://transparency.meta.com/sr/Q2-Q3-2025-Adversarial-threat-report/
[注12]Washington Post(2024年6月14日)、NPR(2024年6月14日)ほか。大学側の否定コメントは大学声明より。
https://www.washingtonpost.com/technology/2024/06/14/stanford-internet-observatory-disinformation-research-lawsuits-politics/
[注13]欧州委員会によるDSA違反制裁決定(2025年12月5日)。制裁額1億2,000万ユーロ。違反として挙げられたのは①有料の青バッジがユーザーをだます設計になっていること、②広告データベースの透明性不足、③研究者のデータアクセス義務(第40条)違反の3点。欧州委員会は、広告データベースが詐欺や組織的情報工作、偽広告などの検証に重要であるとも説明しています。なお、改善計画の提出期限については、専門メディアeucrimが「60営業日および90営業日」と報じていますが、筆者は欧州委員会の決定文そのものでは確認していません。
https://eucrim.eu/news/eu-fines-x-120-million-in-first-dsa-non-compliance-decision/
[注14]IAPP(2025年12月5日)、TechPolicy.Press(2026年1~2月)ほか。米下院司法委員会関係者からの批判が報じられています。
https://iapp.org/news/a/european-commission-fines-x-120m-euros-for-dsa-violations
[注15]Seckin et al., "Labeled datasets for research on information operations", ICWSM 2025。情報工作研究用として26件のキャンペーンに関するラベル付きデータセットを整理・公開する取り組みで、注1の論文でも先行研究として引用されています。同論文は、Twitter API終了後に新たな比較用データを集めることが非常に高額になったとも説明しています。
※本文中の「~と報じられています」「~のようです」という表現は、報道や公開資料にもとづく記述であり、筆者が独自に確認したものではないことを示しています。
