「船を止めるな!」の特徴
ここでは、ゲームマーケット 2026 春 土曜日 T 80 で、販売予定の協力型ボードゲーム「船を止めるな!」の特徴を説明しています。
本作の総合的なページに以下になります。
本記事では、その中でも特にゲーム内容に焦点を絞り、どのような特徴を持ったゲームであり、どのようなプレイヤーに向いた内容になっているのかということを紹介したいと考えています。
これにより、自身のゲーム感覚に合っているかどうかを測り、ご購入の参考にしていただければ幸いです。
自由に相談できる奉行化しにくい協力型ゲーム
本作は、プレイヤー同士の相談を制限しないタイプの協力型ゲームとなっています。盤面の確認や、ルールのフォローなどを自由に行えるので、初心者と経験者でも一緒に遊びやすく、ゲーム中の会話も自然に行うことができることを目指して設計しました。
一方、入力に高いランダム性を持つメカニクスを採用しているため、最適解をわかりにくくし、上述のような構造であっても、奉行問題を比較的発生させにくい構造を目指しています。
たとえば、協力型ゲームと一口に言っても、様々な構造のゲームが存在します。
協力型ゲームとして、最も素直な構造のゲームとしては、「ザ・クルー」や「花火」、「Ito」などのプレイヤー間のコミュニケーションが阻害された状態でプレイするゲームである、と言えると思います。
もし、プレイヤー同士のコミュニケーションが自由であれば、それは事実的には(極論を言えば)ソリティア(一人用ゲーム)と変わらないので、協力型ゲームという側面を最も強く打ち出せる構造であると言えるでしょう。
また、コミュニケーションが阻害されるので、奉行問題(特定のプレイヤーが他のプレイヤーの操作も指示をしてしまう)も発生しにくい、という利点があります。
しかし、コミュニケーションが阻害されていて、それを乗り越える! という部分がゲームの主題になるわけですから、ゲーム経済が比較的簡素になる、協力型ゲームなのにゲーム中にコミュニケーションが制限される(たとえば、一緒にプレイした初心者の方の手札を確認できない、であるとか)などの問題が発生し、需要と齟齬が生まれることがあります。
一方で、コミュニケーションの阻害要素を入れずに、素直に、ソリティアの発展型としてのゲーム構造を持つ協力型ゲームも多く見受けられます。
たとえば、「パンデミック」や「アンドールの伝説」など、中量級以上の協力型ゲームでは、むしろ、こちらの方が主流と言えるでしょう。
このような場合、本格的なボードゲームといって想像するような(パーティゲームっぽくはない)ゲーム経済を持ち、コミュニケーションの阻害もないので、他のプレイヤーのことをフォローすることもできますし、ゲーム中の会話なども普通に行うことができます。
しかしながら、こういったゲームは、パズル的な経済を持つことも多く、インタラクションも存在しないので、どうしても、唯一解(と思われるもの)が算出しやすく、それをプレイすることを求められがちなので、上述した奉行問題が発生しやすかったり、それによって、協力型ゲームと言うよりはソリティアに近いプレイ感になってしまうことがあります。
本作は後者に近いですが、各行動のランダム性を高めることで、その悪い側面を緩和しようとしています。
ダイスを使った、行動力の入力メカニクス
本作では、ダイスをアクションポイントに見立てたような形で、各処理を行っていくメカニクスを採用しています。
具体的には、各手番の開始時に、6個のダイスを得ます。
これを使って、その手番におけるアクションを行っていくわけです。
キャラクターは、自分たちの船を駆け回り、そこで発生している様々なトラブルを沈め、目的地まで運行することを目的とします。
この時、部屋と部屋を移動する時には、ダイスを1個必ず消費するのですが、これは税金のようなものです。
それ以外のアクション、つまり、トラブルを解決しようとしたり、船に溜まっていく水を取り除こうとしたり、そういったことをする時には、ダイスを振って判定を行い、その目標値未満のダイスがなくなっていく、ということを行っていきます。
たとえば、ある部屋で手番を開始し、次の部屋に向かうのにダイスを一つ消費して、5個に。その部屋に残っている水を排除するために難易度3の判定を行うためにダイスを振ります。その結果、5・5・2・2・1が出たので、ダイスを3個失って、残りのダイスは2個。これを使って、他の部屋に移動したり、またアクションを行ったりできます。
こういったことを繰り返して、ダイスがなくなるまで、アクションを行うことになります。
このように、入力メカニクスの基盤にランダム性の高い要素を導入することによって、明確な解答がわかりにくくなっている他、ハイリスクハイリターンか、ローリスクローリターンのどちらを取るのか、といったような、一概に正解が決められないような選択肢を多く発生され、プレイヤーが主体性を持った行動をしやすくできるのではないか、と考えています。
船内を駆け回りながら、トラブル処理と難所突破を両立する
本作では、キャラクターたちはオンボロ船に乗り、危険な海域を航行しているので、常に(毎ターン)トラブルが発生します。
これに対処していかなければ、船は立ち行かず、沈んでしまいます。
また、同時に、目的地に着くために、難所を越えていかねばなりません。
これは、4ターン(本作はプレイヤー人数に関わらず、4体のキャラクターを操作するので、つまり、1周手番が回ったら、という意味になります)ごとに存在するチェックポイントのようなもので、この時に、事前に指定された状態へ船を持って行かねばなりません。
船上のトラブルは、主に船に『水』をもたらします。水が多ければ、船の速度は落ち、量に左右の偏りがあれば、船は傾きます。
これに対抗するように舵を切ったり、時には、これを上手く活用しながら、難所を越えられるように、船を操作していく必要があります。
また、トラブルの一部には、船の状態によって、自然に解決するものもあり、それをいつ解決するのか、ということも問われていきます。
結果として、本作では、『今はどのトラブルを優先して止めるべきか』『どの水を取るべきか、むしろ残しておくべきか』『難所に向けて船の状態を今のうちに操作しておくべきか』といった判断が常に求められます。
全てをきれいに片付けるゲームではなく、ぎりぎりの状況で役割分担しながら船を進めることが、本作の大きな特徴です。
