【コラム】消費支出減少/実態編・衰退の兆候
先日、このようなコラムを書いた。
さて今朝、夜勤明けの帰路の途中にあるドラッグストアに寄ってみて気づいたことがある。
このドラッグストアでもいわゆる「ブラックフライデー」に託つけて商品の安売りキャンペーンのようなことをここしばらくしていたのだが、その「ブラックフライデー」が終了した今日あたりもまだ、かなりの商品が安売り状態のままになっている。
今度は「生活応援」とかいう札がついているのだけど、その中にハイカカオチョコレート、まぁ商品名を出してしまえば明治製菓の「チョコレート効果」なのだけど、上記記事内のデータからみてもチョコレートの消費は約18%の減少となっていて、この理由は当然の如く価格の高騰である。
私自身、以前はこの商品をよく買っていたのだが、あまり詳細な数字ではなく値上げされたときのざっくりした計算ではおおよそ元値の1.3倍近くに一気に引き上がったように記憶している。
常々書いているように、私は現時点で未だに値上げをしている企業を「インチキ企業」と呼び唾棄すべき存在と決めているので爾来、明治製菓に対しては不買運動を断行している。
で、このドラッグストアが値下げした価格、これは値上げ前の元値であった。要するに値上げ分の約30%をそのまんま差っ引いたのだ。
これはどういうことか?ということに着目すべきである。
メーカーが卸価格から上げてきているのだから、店舗としては多少の交渉はあるにせよ、一定水準まで値上げされた価格で仕入れているわけで、これを値上げ前の元値で販売するということは、かなりの利幅縮小、下手したら卸値を割る可能性もあるような水準である。
ブラックフライデーの時もこの価格で出ていて、その時は店の商品がだいぶ少なくなっていたので、おそらく在庫から補充されているのだとして、ブラックフライデー開始からかなりの時間が経過した今でも値下げ価格で販売している。
ここから推測できることはこの商品「値上げされた価格では売れない」ということである。仕入れてしまったからには店舗は売らないことには商売にならない。もし消費期限が近づいてくれば、割引、それでも売れなければ捨て値に近い価格まで下げ、消費期限をすぎればもう売ることはできなくなるのだ。すなわち、そうなるまでに売り切らなければならない、だから値段を下げる、という事が起きているのだ。
では、卸値から高くなったこのチョコレートを今後この店舗は仕入れるのだろうか?まぁ一定の需要はあるだろうから、仕入れはするかもしれないが、その数量はかなり減るだろうことは予想できる。ということは、メーカーの売上も減少するということである。
アホなことに、大した根拠もなく「上げるなら今」くらいの勢いで便乗値上げしてしまってゃいいが、結果として肝心の売上が減少してしまうという事が、今現実に、起きているということのこれは証左である。
ついでにぐるっとこのドラッグストアを見て回ると、永谷園のインスタント味噌汁などは値上げ前の水準よりも下の価格で売っていたり、季節柄需要が落ちたアイスの類も下げていた。
ついでにいうと、私は「永谷園」に対しても不買運動を断行している。
これも、味噌汁なんてのは多少手間をかければ自宅で作れるもので、そんなところにお金をかけるのはバカバカしいと思ったり、たかだか氷菓子にこんな値段は出せないという心理が働いたりしているのだろう。
こうして、値上げによって企業の業績は悪化し、価格転嫁も限界に来てしまうわけだ。
でも、政府や経済団体は「賃上げ賃上げ」と騒ぐ。だから賃上げする。価格転嫁する。売れない。この悪循環が始まって日本は景気後退に向けてまっしぐらに突き進んでいくことになる。
何度も書いているように、消費者物価を上げることを先行するからこうなるのだ。
物価を上げてそれを転嫁して賃上げの原資としてしまう考え方。これが間違っている。
企業はまず、転嫁をせずに従業員が仰天するようなレベルで賃上げを続け、それが消費に転嫁されるのを数年間見届けた後で価格に転嫁すべきなのだ。それまでの原資は内部留保の取り崩しで良いのだ。
そもそも、原資を作ってからじゃなきゃ賃上げはできないという考え方が、日本経済の悪の根源である財務省の「財源論」なのである。
財源は不要。
まず消費者の懐を潤せ。
政府、財界の総力を結集して一般庶民に潤沢な資金を回せ。
そうすれば数年後、必ず消費は拡大するのだ。
これが経済の好循環である。
これに逆行している日本には衰退の未来しか存在しない。
今はこれを逆転させる最後の機会といってもいい分岐点に差し掛かっている。
偽物のインフレを正常に戻さなければ日本経済に未来はないのだ。
ちなみにこんなデータもあるんで。
冬のボーナスについて、昨年より「増加した」という人は減少、「変わらない」「減少した」「ボーナスはない」という人は増加している。
すなわち、賃上げのために値上げをしたと曰わっているインチキ企業は、史上最高益を記録するほどの利益をまったく従業員に還元していないというのが真実である。
いいっすか?
「ボーナスはない」という人が増えているんですよ、昨年よりも。
なにが「物価を超える賃金上昇」だ。
戯言もたいがいにしろ。
