【半分、過ぎて】風まかせ文芸部
まだ世の中がワープロ全盛期時代、私は、A3縦の用紙に、人生計画の表を作ったことがあった。
その表の横軸には婚家の家業、副業、私の事業、家庭の出来事、そして、双方の親、夫と私、子供たちと三代にわたる個人名。
縦軸には左に西暦(和暦並列)に見合う行を横線で配し、個人名の欄には年齢を書き込んでおいた。
そうして、それぞれの出来事(事件)を書き込んでいくのだが、その最終の年代を設定するのにずいぶん悩んだ。
副業の貸しビルは、鉄筋コンクリートの建物なので当時の法的耐用年数が60年ということもあり、その年前後5年、計10年を建て替え時期と定めて斜線を引いておいた。
本業の出張登記や、貸しビルのメンテナンス、ビル荒らし事件、テナントのボヤ騒ぎ、私のコンサート企画、インスタレーション中心のアートイベント等企画室の立ち上げ、現代アート画廊、化学物質の患者さんを中心に立ち上げたオールステンレスのオーダーキッチン会社。それに伴うデザイン会社。家族旅行や個人的な海外旅行等々、見返していると行き当たりばったりとも言えるほどの駆け足人生、さまざまなことが浮かび上がっている。
その用紙の半分、過ぎて、今まで書ききれなかった表が徐々に空白が増えていくのを目の当たりにし、そんなものかと寂しく思ったものだが。
人生60年、今や、人生100年時代に突入。実際の肌感覚としては95歳前後と脳内書き換えを行なっているが、夫は84歳で亡くなった。
双方の親兄弟などや夫の欄が空白になり、とうとう、その表では私が一番の年長者になってしまっている。
夫のように早く死にたいというネガティブシンキングは毛頭ないが、次の順が来ていることは明らかで、残る人生、海馬だけは元気で、こうしてnoteに記事を書き続けられる日が1日でも長くありますようにと、書くことが少なくなったその表を見つめている今日この頃である。
上記風まかせ文芸部の【半分、過ぎて】の文中にてこの記事をピックアップいただきました。
ありがとうございました。
