神話を学んでみたら・・・(エジプト編)
「聖書」のノアの箱舟の物語については、皆様、ご存知かと思いますので、今回はエジプト神話の「洪水」に相当する神々による大量殺戮・世界浄化の物語を紹介します。
エジプト神話には、明確に洪水が発生する物語は存在しないのですが、
神々による人間浄化シーンはメソポタミア神話同様に存在しています。
それも、女神によるかなり強烈な殺戮シーンとして描かれています。
物語の登場人物:
登場する神(下記エジプト神話に登場の主な神々ご参照)
1番の太陽神のラー
6番の愛を象徴する神のハトホル
7番の破壊神のセクメト
*ポイントこの6番と7番の神は同一神*
古代マヤの神々でも起こるのですが、1人の神が変身することで名前を2つ持つんですよね・・・これが、学んでる者としてはとても混乱する・・・
おそらく・・・
人間でも神でも、誰でも良い面もあり、悪い面もあるという、
2面性を持つ事を伝えようとしている。
ということかな~と個人的には感じています。
物語の内容:
太陽神のラーは創造神で人間を創造し、地上を統治していましたが、日々、人間と同じ様に彼も老いていきます。
ある日、ラーは人間達が彼のことを噂しているのを耳にします。
「ラーは、老いているので、彼に従う必要はない」
ラーはこの言葉を聞き、深く傷つき、神々を集めて話し合います。
ラーは人間を罰する手段として、
「ラーの目」を地上へ送り込むことにします。
この「ラーの目」とは、
ハトホルが変身した破壊の女神セクメトです。
ハトホル:愛・美・母性の女神
セクメト:戦い・疫病・破壊の女神
同じ女神の「光」と「影」の側面です。
セクメトは地上に降り、人間を次々と殺し始めます。
その描写は凄惨で 大地が血で赤く染まり、川のように流れ、
エジプト人はこれを「血の洪水」 と呼びました。
セクメトは破壊に酔いしれ、止まる気配がありません・・・
人間が全滅しかけた時に、太陽神のラーは初めて、
「やりすぎた・・・」と後悔します。
しかし、セクメトの暴走は止まる気配がありません。
そこでラーは神々に命じ、
赤いビールを地上に洪水のように流します。
セクメトはそれを人間の血と思い込み、飲み干して、酔いつぶれてしまい、ここで破壊がやみます。
酔いから覚めたセクメトは、破壊の衝動を失い、
再びハトホルの姿へと戻り、この瞬間、世界は再生へ向かいます。
以上が、エジプトの人間浄化に関する物語です。
物語が象徴するもの:
ナイル川の氾濫(破壊と再生)を象徴
氾濫(破壊)
肥沃化(再生)
セクメトの暴走と鎮静は、自然サイクルの「破壊と再生」と重なります。
また、セクメトは疫病の女神として恐れられ、同時に「治癒の女神」として崇拝されているようで医師たちは「セクメトの司祭」と呼ばれたようです。
私達が生きている現在も、破壊と再生の繰り返しで出来たもの、といわれているので、この辺りも神話との関連性が個人的には、あるような気がしています。
皆さんは、どのように感じましたか?
エジプト神話に登場の主な神々:
1. ラー(Ra)
役割:太陽神・創造神・王権の源
象徴:太陽円盤、太陽の船、鷹
性格:威厳・秩序・父性
世界創造
夜の冥界を旅してアポピスと戦う
人間破壊の物語(セクメトを送り出す)
ポイント: エジプト神話の中心軸で、王は「ラーの子」とされる
2. オシリス(Osiris)
役割:死と再生の神・冥界の王
象徴:ミイラ姿、白冠、緑の肌
性格:慈悲深い・穏やか
セトに殺される
イシスにより復活
冥界の王として死者を裁く
ポイント: 「死は終わりではなく再生の始まり」というエジプト思想の核
3. イシス(Isis)
役割:魔法・母性・王権の守護
象徴:玉座の冠、翼
性格:聡明・献身的・強い母
オシリスの復活
ホルスを守り育てる
ラーの秘密の名を奪う
ポイント: 「魔法の女神」として最強クラスで後世の女神信仰にも影響
4. セト(Seth)
役割:混沌・暴風・砂漠の神
象徴:謎の動物(セト動物)
性格:攻撃的・嫉妬深い・破壊的
オシリス殺害
ホルスとの王位争い
夜の船でアポピスと戦う(秩序側の役割も)
ポイント: 「悪」でなく、混沌の力そのもので必要な存在
5. ホルス(Horus)
役割:天空・王権・勝利
象徴:鷹、ウジャトの目
性格:勇敢・正義
セトとの王位争い
王の守護神としての役割
ポイント: エジプト王は「生けるホルス」で政治思想の中心
6. ハトホル(Hathor)
役割:愛・美・音楽・母性
象徴:牛、角と太陽円盤
性格:優しい・包容力
セクメトとしての破壊
ラーの娘としての役割
ポイント: 「愛と破壊」の二面性を持つ
7. セクメト(Sekhmet)
役割:戦い・疫病・破壊
象徴:雌ライオン
性格:激しい・暴走しやすい
人間破壊の物語(血の洪水)
赤いビールで鎮められる
ポイント: ハトホルの「影」で破壊と再生の象徴
8. アヌビス(Anubis)
役割:死者の守護・ミイラ作り
象徴:黒い犬(ジャッカル)
性格:静か・忠実
オシリスの遺体を守る
心臓の計量を補佐
ポイント: 死者の旅の「ガイド役」
9. トト(Thoth)
役割:知識・文字・魔法・時間
象徴:トキ(朱鷺)、月
性格:賢い・公平
ホルスとセトの裁判
月の神として時間を調整
ポイント: 「知恵の神」で書記や学者の守護
10. プタハ(Ptah)
役割:職人・創造・技術
象徴:ミイラ姿の神
性格:静か・創造的
言葉による創造(ロゴス的)
ポイント: メンフィス神学の中心神
11. ヌト(Nut)
役割:天空の女神
象徴:星を散りばめた女性
性格:母性
毎日ラーを飲み込み、翌朝産む
オシリス・イシス・セト・ネフティスの母
12. ゲブ(Geb)
役割:大地の神
象徴:横たわる男性
天の女神ヌトと引き離される
大地の肥沃さの象徴
皆さんはどの神に興味がありますか?
私は個人的には5番のホルス(オシリスとイシスの息子でセトと戦う)と9番の知恵の神のトトです♫
エジプト神話はとても面白いので、今後も個々の神様を紹介予定ですので、よかったら、お立ち寄りくださいね☆彡
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