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続・「占い師の仕事をしたいけど、本当にどこから始めたらわからん」なあなたへ

 大きい場所での占い講座の仕事を始めてからというもの、受講生さんから「占い師になりたい」という熱意を聞く機会が増えました。
 それもあってこのnoteや前回のこの記事を書いているのですが、

 「占い師になりたい」という熱意を持っていても「これではちょっと、占い師になるのは難しんじゃないかな?」と感じるケースもたまに遭遇するので、前回の続編として「これはアカンよ」的なことを書いていこうと思います。


「占い師になりたくてなにかを始めたらわからん」と言っている割には選り好みしてる

 ひとつめは、「なにかしらやってみたらいいのに、その割に選んでいるところがあるよな」といったケースです。
 例えば、
 「タロットで占いの仕事がしたいです!今すぐできる方法はないですか?」
 と言っている人がいたとします。
 その人に対し、 
 「じゃあタロットを学びながら占いで活動できる場所を探して、そこで1枚引き500円でもいいから始めてみたらどうですか?」
 と言うと、
 「えー……500円ですか(それって仕事にならなさそう)」
 「場所探すってどうやってですか?(面倒くさそう)」
 といった反応がかえってくる、みたいな感じです。
 占い師になりたいのであれば仕事にたどり着くために少しでも自発的に行動していかなければいけないのですが、自分が思い描いている占い師像に沿った行動でなければやりたがらない人がいるのです。
 いかに理想までショートカットできるか、占いでらくらくお金を貰えるか、ハイスピードで実績を積められるか、先生と頼られてウハウハになれるか。どういった思いがあるかはわかりませんが、とにかく面倒くさいことはやりたくないんだろうなぁ、と思ってしまいます。

 「どこから何を始めたらいいかわからん」のであれば、とりあえずいろいろやってみてあがいて、自分の仕事、占い師としての自分を確立させていきましょう。やる前から「あれはいい」「これは嫌だ」をやることを選んでいるうちは、占い師として自立するのは難しいでしょう。

理想は高くてもいいけれど、とにかくなんでも選ばずやってみる

 やりたいものを選り好みをしているということは、その人には譲れない理想があると思います。と、同時に「その理想のために泥臭いことはやりたくない」というプライドの高さと欲深さがあるのだと思います。
 その人の強い信条や憧れがあるのでしょう。一部の人には、プラス依存や執着、嫉妬も含まれているかもしれません。
 どちらにしても「自分が強すぎる」のです。
 この「強すぎる自分」がかえって夢へのハードルを上げてしまっていることに気がつかないといけません。選り好みをしていれば、行動がいつまでも形になりません。それにプロとしてもなってもいない人が、あれこれわがままを言ったところで誰も仕事を振ってくれるわけがないのです。
 「500円?少なっ、ダサっ」
 といっているそばから、コツコツと500円でやってきた人がそのうち5000円、10000円もとれるほどの人気占い師になっている場合も少なくありません。
 イベント出店やネットショップ開設、占い場所の拠点作りなど、ちょっと頑張れば500円の占い一件でも依頼がもらえるはずなのに、理想や自分のわがまま、弱音や愚痴、自我の強い占い論を誰かに語るのに熱心で、見かけは「なんにもしていない」結果は「なんにもできてない」。
 ……いかがでしょう、この文章にドキッとした人は要注意です。

 占い師になりたくても何をするのかがわかっていないうちは、場所や仕事を選ばないで活動することも、「とにかくこれをやってみたら?」と言われたものを好き嫌いで決めないでやってみるのも大事だと思います。
 私もですが、あれこれ選んで仕事ができるほど、占い師として偉い立場ではないのです。できるものをできそうなことから、四の五の言わずにやってみましょう。

「難しいことはいいからとにかくお金を稼げる占いのやり方教えてください」な人があまりにも多い

 「占いの仕事をしたいけど、どこからはじめたらいいかわからん」な人の中には、難しいことからとにかく逃れたい人も多くいます。
 「経験ゼロから占い師に!」「勉強しなくても占い師になれる!」「AIを使って0→1!収入◯◯万円占い師!」みたいな講座を使って、占い師になろうとしているケースです。最近の占い師資格商法もその傾向があります。
 (最後のは「AI〜」は最近目にするのですんごく具体的な例になりました)

 占いの勉強、実践の積み重ね、仕事につなげる人脈、集客などなど、最初は全てひとりでゼロからやり始めるので面倒くさいといえば面倒くさいですし、コストも当然かかります。
 最近は「プロンプト」というものを利用して集客や人脈以外をショートカットするAI占い師も増えていますが、ガジェットと電源がなければ占い師じゃないじゃんただの人じゃん、と思うところもあります。

 「理論や勉強どうでもいいから早くなりたい」「一番お金がとれるやり方を教えてほしい」「早く周りから先生と呼ばれる方法を知りたい」という声も、過去に言葉の含みから副音声として聞いたことがありますが、そういう人ほど、人の人生や時の流れ……占いを安直に考えているんですよね。

別の視点で自分をみて「この人になら自分の人生を預けてもいいな」と思える占い師になれるのか、を考える

 最初は誰でも勉強不足、経験不足です。すべて完璧・準備万端な状態で始めようとすると、占い師になる前に命が尽きてしまいます。
 ですから、もし占い師になるなら、ある程度お金がとれるレベルまで勉強と実践を積み上げてからプロデビューし、その後も地道に(果てしないですが)勉強と実践に励むのが好ましいでしょう。

 これから占い師になろうとしている人、なりたいと思って勉強や実践に励んでいる人には、別の視点で自分を見たときに「『この人になら占われてもいいな』『この人にならちょっとだけ自分の人生を預けてもいいな』と思ってもらえる占い師になれるのか。その占い師とはどんな人物像なのか。」を考えてほしいのです。「自分が占ってもらうなら、どんな人がいいのか。」とか。
 
その視点や思考がなく、「ただ、占い師になりたい」「人のために役に立ちたい」と自分本位になっている人が多すぎるのですね。
 どれだけ「なりたい!」と必死になっていても、届ける相手を意識した占いができない人は自分の占いをお仕事にすることができません。

 
お金をもらわないなら、自分の好きなように占いを学び研究し、好きなように占っていればいいでしょう。趣味の占いならば、(趣味であっても影響はあるので)発言こそは気をつけなければいけませんが、お仕事ではないので自分の占いに責任を持つ必要はありません。
 お金をもらう仕事になれば、「好きなように占ってお金とればいいじゃん」というわけにいかなくなります。「自分だけの占い」に「お金を出して占われる相手」が加わります。軽々しく好きなように占えば、相手の人生を狂わすことにもなりかねません。世間に公開すれば、占いを発信した自分自身がその責任を負うことになります。言い回しひとつで喜びも不安も与えるのも、占いの怖さです。
 お金をもらっている占い師は、常にこの重た〜い責務と恐怖を抱えながら仕事をしています。
(お仕事でそんな姿を感じさせないのは、プロだから当然。)

 知識を身に着け続けるのも技術を磨き続けるのも人として品位を高め続ける努力も、「占い師になりたいから」「占い師として続けたいから」当然行うとして、それが「自分の好きなようにするために行う」のと、「将来自分の占いに人生を預ける相手がいるから行う」のとでは、覚悟も背負うものも違います。
 占い師になりたい人なら、占われる相手がいると思うと「難しいから面倒だから……」と生ぬるいことを言えなくなるはずです。それに、もし自分が占いを受ける立場なら、そんな「難しいことはやりたくないから簡単な方法でなりました」と言っているような占い師に自分の相談を任せたいと思えなくなるはずです。
 ただ「占い師になりたい」と思うのではなく、安心して仕事を任せられる占い師になる、相手の人生のために仕事として尽くせる占い師になることを心がけ、そのための努力を惜しまず面倒くさがらないようにしましょう。
 お金だの実績だのは、その後についてくるものです。

 それでも、届ける相手を想像せず、専門的な占い本を避けては自己啓発本を読み漁り、ビジネス用語や金稼ぎの方法ばかり詳しくなっている人は、ただの業者として占いを使いたい(もしくはすでに業者になっている)のであって占い師になりたい人ではありません。
 (仕事をするうえでビジネスの理論は多少必要ではありますが……)
 「難しいことはいいからとにかくお金を稼げる占いのやり方教えてください」な人の典型です。がんばる方向を間違えないようにしましょう。

占い師の仕事は、「主人公・私(占い師)」ではありません

 「占い師って頭良さそうだし、非日常的なワードを使って話しているのがファンタジーっぽいし、占いの理論はなんとなくおもしろいし、なぜか知らないけれど当たっているしそれが人の役に立っているようにみえるし……」と、いろんな方の話を聞いていると、この「占い師」という役職はどうやらかっこよく華やかにみえるようなのです。
 (SNSやYoutubeをみれば、それっぽい演出をしているし無理もないかな〜とも感じたりも、したりしなかったり)
 占い師の振る舞いをみて「自分もああなれたらな」と憧れている人もいるのですが、現実はあれほど華やかではありません。

 私が占い師になりたてのときも多かったのですが、占い師は、
 「『主人公・自分(占い師)』になって、周りから認められ注目されて、自分の仕事場には異世界ファンタジーのようなインテリアがあって、好きなものに囲まれて、ちょっと活動をすればホイホイお金が入ってくる。現実をみれば険悪な家族がいるし職場ではフル無視されているけれど、本当の自分(占い師になった自分)はみんなから『すごい!』と言われるの。あんなの(現実)大したことじゃない本当の自分をわかっていないんだわ……。」
 といったような人が、定期的に参入してきます。
 承認欲求と自己愛がSUGEEEEEEEな人です。
 でも、そういう人って数年経てばいつのまにかいなくなっています。そういう「主人公・私(占い師)」思考で占い師の仕事をはじめても、長続きはしません。難しい問題にぶつかればすぐに逃げてしまうんでしょう。承認欲求と自己愛で占いの仕事が長続きすると思ったら大間違いです。
 
 それに、占い師は目立てばいいという存在でもないのです。
 占い師は人気商売で、目立たないと埋もれちゃうから目立たせているだけです。パッと見目立つようなSNSやYoutubeで占い師が活動しているのも、自分の占いを純粋に伝えたいのも理由にはありますが、集客やマーケティング目的、講座への誘導も多いのです。
 本来はとても地味です。超現実的で泥臭い仕事です。他の業種と比べて憧れられやすくもありますが避けられやすくもあり(「怪しい」「詐欺」といったイメージもそうなのですが、キャッシュレス決済のシステムで占いNGな会社もあるんですよ。公式LINEでは占いは認証されませんし)、生き残るのがとてもシビアな業界です。

 さらに言えば、仕事の活動の主人公は自分かもしれませんが、占いの中の主人公は占い師ではなく占いを受ける相手になります。
 占いの中では、占い師は占いで得た情報の翻訳係だったり橋渡し役になります。鑑定中に自我を剥き出しにして「私が!「私が!」と主張することはできません。ありえません。というか、してはいけません。
 例えば、理由もなく突然依頼者さまに怒り出したりする占い師がいますよね。本来占いは自我が介入しないものなのに、主張の強い占い師はそうやって自分の感情を占いにのせて訴えます。これはダメですよね。
 もうひとつ言えば、近年に多いのですが、専門用語をたくさん並べて相手に「わかりにくいけれど、なんかすごいことを言っている」と思わせている占い師。専門用語をわかってもらいたいのか、すごいと思わせたいのか、それを使わないと表現ができないのかは知りませんが、相手をおいていけぼりにしている占いは「自我出しまくりの自分だけがいいと思っている占い」です。
 何度も言いますが、占いの主人公は占いを受け取る相手です。占い鑑定だけではなく、執筆も。書かれた占いの主人公は読み手です。SNSの占い投稿だってそうです。
 (そういえば、自己主張の強い占い投稿も最近多いなぁと感じます。また勘違いされそう)

 そういうことで、ネットの中の華やかな占い師の姿をみて「占い師って自分を強く出していいんだ!主人公のように振る舞っていいんだ!」と間違った捉え方をしてしまった人が占い師を目指す……というケースは、近年多いのです。
 これは「どこから始めたらわからん」以前に「ここがきっかけです」の部分でつまづいているパターンです。承認欲求や自己愛を満たすために占いの仕事を求めていないか、占いを受け取る相手を踏み台にして自分の心を満たそうとしていないか、よく振り返ってみてほしいと思います。


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