2.あの夏、地獄に足を踏み入れた-強度行動障害の悪化
誰もわが子を強度行動障害になどしたくないでしょう。
でも、どれだけ愛情を注いでも大切に育てても、脳の特性や感覚の過敏さと環境とのミスマッチによりそのような状態になってしまう不幸な人たちがいます。
どうすれば防げるのでしょうか。
わが家の実体験から、何か参考になることがあれば嬉しいです。

きっかけ
以前の投稿で書いたとおり、きっかけはコロナ禍での世の中の変化、特に学校環境の変化に適応できず、先生に他害をしてしまったことが本人のトラウマになったことです。
そこから、まさに「坂道を転げ落ちるように」という表現のとおりに、猛スピードで悪化していったのです。
どんな変化が起きたのか
初めて他害をした日の翌日から数週間の休校になったのは息子にとってラッキーでした。
ですが、休校期間中はマスク集団の学校に行くストレスはない代わりに、大好きな電車やバスに乗ることもできず、それまでの楽しい休日とは全く違うことに戸惑い、癇癪が増えました。
そして、わたしに対する他害が始まりました。
最初はグズグズと泣きながらわたしの膝に乗り、抱きつくような感じだったのが、次第に引っ掻いたり、髪の毛を引っ張ったりするようになりました。
そして、それがどんどん執拗で力も強くなっていきました。
逃げるわたしを部屋の隅に追い込んで、しつこくしつこく顔を引っ掻こうとしてきた日のことを、とてもよく覚えています。初めてわが子に恐怖を感じたのがその日だったからです。
その時の息子は、それまで見たこともない尖った目をしていました。
その日から本格的な強度行動障害の状態になったのだと思います。
さらなる悪化
様子がおかしいとは思うものの、その時はまだ強度行動障害などとは思いもしませんでした。
疲れかな、楽しくないからかな、どうしたのかな。
不安に思いつつも特に対策もできないまま、いつまたあのしつこい他害が始まるかとビクビクするようになります。

休校が明け、学校が始まりました。
いよいよ行き渋りが始まりました。
子どもが学校行きたくないと言い出した時に、いいよ、休もう、とすんなり言える親はどれぐらいいるでしょう。
学校行ってくれないと仕事に行けないなあ。
一度休んだらもう学校行けなくなるんじゃないか…。
わたしもまずそう考え、休ませることは最後の手段だと思っていました。
担任と相談しながら、あの手この手で息子を学校に行かせ続けました。
これが大きな大きな失敗でした。
学校での他害がどんどん増えていきました。先生だけだったのが、そのうちお友達にも手が出るようになり、特定の子だけだったのが、次第に色んな子に他害してしまうようになりました。
毎日放課後に担任から電話がかかってきます。今日は◯人に他害をしました。という報告です。夕方になると胸がドキドキするようになりました。
学校にも他のお子さんたちにも申し訳なく、息子をどうすればいいのか分からず、わたしは途方に暮れていました。
でも、誰よりも辛い思いをしていたのは、他害をした息子本人だったと思います。
さて、長くなってきましたので、いったんここで終わりにします。
この後、息子はどんどん悪くなりついには児童精神科に入院することになります。
次回はその辺りのことをお話させてください。
お読み頂きありがとうございます!
