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水辺の馬ー風まかせ文芸部

本を読む。

僕の手には読まれることのない
本が乗っている。

読むためではなく、眺めるもの。

目は文字を撫でて、意味を求めない。

ページはめくってもいいし、
めくらなくてもいい。

それでも時々、
視点が落ちて目に止まる。

「馬…か」

今年は午年だったなと、
1月にして振り返る。

今年の僕は馬のように、
駆け出すことはしないだろう。

駆け出す馬がどこへ走っていくのか、どんな道を走っていくのかを思い浮かべながら、見送る。

走ってもいい。
走らなくてもいい。

本を読んでもいい。
眺めてもいい。

きっと僕という馬は、
水辺の側でゆっくりと草をはむのだろう。

本を読む。

本と共にいる。

今日はそんな時間を過ごすよ。


お読みいただいて、ありがとうございました。
本作はシロクマ文芸部さんのお題「本を読む」から始まり、風まかせ文芸部さんの空気の中で描きました。


あとがき

1月は新しい年のスタートでもありますが、皆が同じスタートを切る必要はないのかもしれません。

走らない日があってもいいし、
雨の中を裸足で歩く日があってもいい。

そんな自分のペースを、
静かに振り返る時間でした。

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