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sanji_cinderella
変化していく言葉の意味を知る #創作大賞感想
著者:三條凛花さん
ドラマのワンシーンかと思った。
ブラックな著者、三條凛花さんが、冷めた目で夫を殺したのかと。
いやでもこれ【エッセイ】だよね……?
ご主人に何が起きたのだろうと読み進めるうちに、凛花さんとご主人との関係性が明らかになっていく。正直に言う。「うちと全然違う」が第1印象だった。
そりゃそうだ。夫婦関係なんて各家庭であまりに違うんだから、「うちもうちも」なんて社交辞令みたいなものなので、これだけ豊かな描写に「同じ!」とはとても言えない。
凛花さんとご主人の関係は打ち寄せる波みたいに、荒々しい日も雨の日も、晴れの日も凪の日もある。それらが回想と景色と天気と、たくさんの表現で描かれていく様子はとてもカラフルで感情豊かだった。
細胞からつくりかえられたみたいに、昔のわたしはとっくに死んだ。
この言葉に、細胞から共感した。
出会い、結婚して、共に歩み続けることで、昔のじぶんが死んでいく感覚がものすごく分かる。
昔の私はこうじゃなかったのにな、と思っていた20代。
昔の私って、どうたったっけ?と思い出すこともできない30代。
この人と結婚してなかったら?とか思う日があったりなかったりラジバンダリする年……。
冒頭で夫を殺したのかとミスリードさせられた描写は、ループして言葉の意味も印象も、表情も変わっていく。
夫婦って何だろうね?凛花さん。
彼女とそれをテーマに、何時間も語り合えそうな、そんな気がした。
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