【日本が貧しくなった本当の理由】第85章:「消費税」は本当に“消費”にかかっているのか
第85章:「消費税」は本当に“消費”にかかっているのか
私たちは、
「消費税」と聞くと、こう思う。
買い物したときに払う税金。
レジで払う10%。
だが――
それは全体の半分にすぎない。
■ 企業は“売上”を基準に計算する
消費税の基本式はこうだ。
売上 × 10% − 仕入れにかかった消費税
これが納税額。
ここで、静かに気づく。
基準は「利益」ではない。
「売上」だ。
■ 赤字でも発生する
たとえば。
売上:1,000万円
仕入:800万円
人件費:300万円
この会社は赤字。
利益はマイナス100万円。
それでも消費税はどうなるか。
売上1,000万円の10%=100万円
仕入800万円の10%=80万円
差額20万円を納税。
赤字でも、発生する。
■ これは何税か
利益にかかる税なら、
赤字ならゼロ。
だが消費税は違う。
人件費は控除できない。
つまり、
実質的に「売上」に強く依存する税構造を持つ。
“売上税に近い”と表現される理由はここにある。
■ 中小企業への圧力
利益が薄い業種ほど、影響は大きい。
飲食。
小売。
建設。
価格転嫁できなければ、
企業が吸収する。
体力が削られる。
■ 本当に“預かり金”か
「消費税は預かり金」
そう説明される。
だが現実はどうか。
取引先との力関係。
価格競争。
値上げできない状況。
その場合、
企業が負担する。
形式は預かり金でも、
実態はコストになる。
■ “消費”だけを打っているのか
消費税が上がると、
消費は冷える。
売上は落ちる。
しかし税率は上がる。
結果、
売上減少 + 税率上昇。
企業は二重に打たれる。
■ 静かな違和感
消費税は、
中立と言われる。
公平と言われる。
だが構造を見ると、
・赤字でも発生する
・人件費は控除できない
・転嫁できなければ企業負担
これは本当に
“消費”だけにかかる税だろうか。
■ 核心へ
消費税は、
家計を削る。
同時に、
企業の体力も削る。
両方に効く。
静かに。
確実に。
怒る必要はない。
だが、
見えないままでいいものでもない。
次章。
「インボイス制度」。
逃げ道を塞いだ仕組み。
構造の精密化に入る。
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