インド映画芸能界の闇の部分を垣間見た話✭コミックエッセイ✭
今回は、インド映画に関するお話です。インド人夫ラフルの蘊蓄が今回も炸裂。
Ⅰ.SFコメディ映画「PK」✭
2024年2月に描いたマンガです!

インド映画「PK」は、インドでは2014年、日本では2年後の2016に公開されました。地球にやってきた宇宙人とインド人女性が繰り広げるSFコメディ映画で、コメディありのハートフルな内容の映画でした。宗教ビジネスについての風刺もあり、日本にも通じるところがあるなぁと、なかなか興味深い映画でした。
PKの意味はヒンディー語で「酔っ払い」。宇宙人の主人公が地球人からするとトンチンカンな言動をするゆえ、しょっちゅう「あなたは酔っ払っているのか」と聞かれており、それがタイトルとなっています。
夫のウンチクによれば、映画ヒロインの恋人パキスタン人役のインド人映画俳優は、周りのやっかみにより殺されたと思っている人が多いとのこと。
🇮🇳夫「インドの映画界ではカプール(一族)かムスリムの人々が幅を利かせている。スシャントは、業界に何もコネがなかったが、努力して有名になった。彼はビバール州で生まれた。ビバール州は、インドの中で特に映画が大好きな人々がいるところ! インド人は映画好きだけど、特にビハールの人たちは、ご飯よりも映画を観ることを優先するくらい映画が好き」
当時漫画を描くにあたり事件内容を調べたところ、インドでは自殺と発表されていました。現在も公式発表は自殺として扱われています。
🇮🇳夫「成功しているのに自殺する理由はない。死亡写真には首吊り自殺でつかないような痣が顔にあった。有名になったからやっかみを書い、誰かが依頼して彼は殺されたと疑ってみている人が多い。インドはそんなことばっかり」
私が読んだ記事では、先ほど述べたようにインド映画界は縁故主義によるコネが多いらしく、彼はそれを跳ね除けて有名になったが、その業界で幅を利かせている人々により映画出演の機会を何度も奪われたことがあったようです。そのために鬱状態になっていた、というのが自殺説です。
10年以上前の事件では、嫉妬により誘拐され殺されたインド人女優のニュースもありました。この事件の犯人はなんと共演者でした。
これらの話からどの国でも芸能界というのは闇の部分があるのだなと感じさせられました。
いずれにせよ真相はまだ分からない状態ですが、34歳という若さで亡くなられてしまったスシャント・シン・ラージプートさんに、心からお悔やみ申し上げます。 どうか安らかに眠られますように🙏 インド映画業界の構造に対してもどかしく感じていた部分もあるでしょう。体制や構造が改善され真面目に行動している人々が報われるようになっていくことを祈ります。
Ⅱ.スシャント・シン・ラージプート事件、2026年現在の状況
今回のコミックエッセイの内容の整合性を確認するためGrokさんに念の為確認したところ、補足で現在の状況を教えてくれました。
事件から5年以上経った今(2025年3月にCBIがclosure report提出、自殺で他殺証拠なし、Rhea Chakrabortyらにclean chit(無実認定)、家族側(父親KK Singh氏や弁護士Varun Singh氏)は今も強く反発していて、「eyewash(目くらまし)」「incomplete(不完全)」「key documents withheld(重要資料が提出されていない)」と批判し、courtでchallenge(異議申し立て)する方針を続けています(2025年10月の報道でも継続)。
「clean chit」は、インド英語でよく使われるフレーズで、「潔白の証明書」「無実の認定」「容疑晴らし」 「免罪符」を意味し、汚職などの疑惑がかけられた個人や団体が、調査の結果「白」であると認定された状況を表す際によく用いられるそうです。こういう専門用語にもインド英語があるんですね。
遺族側は自殺を今でも否定しています。関連記事を参考文献に記載しておりますので、気になる方は読んでみてください。真相が解明されて遺族の皆様が納得のいく結果がでますように。
# 関連記事
# 初出・更新履歴
本記事は「インド映画芸能界の闇(初出:2024年2月13日)」をnote用に本文を書き直しまとめたものです。
# 当サイトについて
当サイトは、インド人夫が語るインドカルチャーやニュース、私達国際結婚夫婦の日常をメインに綴っています(夫がネタ放出、私妻が編集作画)。
夫は北インド出身です。「インドでは――、」とよく語りますが、インドは広い上に多民族多宗教多言語国家のため、南インドなど地域により異なる場合があります。その点ご留意いただき、北インドの某インド人はこういう感覚なのか〜という感じで読んでいただけると幸甚であります。基本的には楽しんでもらえるような記事を発信していますが、真面目な題材も扱います。参考文献を併せてご覧いただくとより詳しく知ることができます。
# 参考文献
1) Neeraj Chauhan. Sushant Singh Rajput’s family to challenge CBI closure report: ‘Nothing but an eyewash’. Oct 23, 2025 Hindustan Times(閲覧日:2026年1月28日)
2) The Week: Sushant Singh Rajput's death: Actor's family to challenge CBI closure report, calls it 'shoddy investigation'. October 23, 2025(閲覧日:2026年1月28日)
3) Mausam Jha. ‘Why is the CBI silent?’: Sushant Singh Rajput family's lawyer questions agency's closure report, calls it ‘incomplete’. Mint(閲覧日:2026年1月28日)
4) ANI: Sushant Singh Rajput case: Family's lawyer questions CBI closure report, says key documents still withheld. October 24, 2025 ANI(閲覧日:2026年1月28日)
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