保育園で「おしゃれ服NG」な本当の理由― 保育園看護師が正直に話します ―
衣替えの季節になると、
保育園からこんなお願いをされることがあります。
「ボタンの服は避けてください」
「フード付きパーカーはNGです」
「ひも付きズボンも…」
そう言われて、
「なんでダメなの?」
「かわいい服を着せたいのに」
「ちょっと厳しすぎない?」
そう思ったこと、ありませんか?
🌿 まず結論
👉 家や外出先ではかわいい、かっこいい服でOK
👉 保育園では安全な服でOK
👉 「住み分け」で大丈夫です🐰
保育園が意地悪なわけではありません。
全部「安全管理」の理由なんです。
今日は、保育園看護師として、
👉 なぜ「そのルール」があるのか
👉 なぜ進級しても毎年同じお願いをするのか
を、現場目線でお話しします。
🌿 保育園で「おしゃれNG」と言われる理由
理由は大きく3つです。
・誤嚥(ごえん)リスク
・引っかかりリスク
・転倒リスク
つまり、
👉 「厳しいルール」ではなく
👉 「集団保育で数十人を同時に守るための線引き」
なんです。
① ボタン・装飾 ― 誤嚥リスク
子どもの気管は、思っている以上に細いです。
・小さなボタン
・ビーズ
・スパンコール
大人から見ると、
「こんなの飲まないでしょ」
と思うものでも、保育園では本当に口に入ります。
実際によく見るのが、
・取れかけのボタンを引っ張る
・お友達の服についた装飾に触る
・床に落ちたものを拾う
・なんでも口に入れる
という行動です。
特に0〜2歳は「口で確認する時期」。
そして3〜5歳は、「友達の持ち物や服に興味を持つ時期」でもあります。
年上の子が着ている服でも、
「合同保育」で小さい子と一緒になることがあります。
そのとき、
👉 落ちたボタンを「小さい子が拾う」
👉 一瞬で口に入れる
これは本当にあります。
保育園では、
「今、誰が何を口に入れるかわからない」
という前提で見ています。
しかもボタンは丸く、
「気管に入り込みやすい形」です。
そうです、「窒息」が起きる可能性があります。
だから保育園では、
「ボタン・ビーズ・スパンコール・小さい装飾は控えてください」
とお願いする園が多いのです。
👉 「うちの子はやらない」ではなく
👉 集団では「誰かがやる可能性」がある
ここが家庭との大きな違いです。
② フード・ひも ― 引っかかりリスク
保育園では毎日、
・公園や園庭の遊具
・鬼ごっこ
・午睡
・着替え
など、「動く場面」がたくさんあります。
その中で実際に起きやすいのが、
・フードが遊具に引っかかる
・ひもが首に絡む
・ひもを踏んで転ぶ
・装飾が棚に引っかかる
という事故です。
さらに午睡中は、
・フードが顔にかかる
・寝返りでひもが絡む
というリスクもあります。
「ちゃんと見ていれば防げるのでは?」
と思いますよね。
でも、保育園で見ていると
本当に「一瞬」です。
特に集団保育では、
👉 1人を見ている間に、「別の場所で起きる」
ということがあります。
だから現場では、
👉 「気をつける」より
👉 「事故が起きにくい服をお願いする」
ことに重点を置いています。
実際、国のガイドラインでも、
・首回りのひも
・フード付き衣類
は注意が必要とされています。
つまり、
👉 不注意ではなく
👉 服の構造そのものが事故を呼びやすい
ということなんです。
③ サイズ・素材・靴 ― 転倒リスク
衣替え時期に増えるのが、
・ゆるくて裾が長いズボンを履いて裾を踏む
・大きすぎる新しい靴
・滑りやすい素材の靴下
による転倒です。
子どもは大人より、
・頭が大きく
・重心が高く
・視野が狭い
ため、もともと転びやすい体のつくりをしています。
▶ なぜ子どもは転びやすいのか、詳しくはこちら
そこに、
・長すぎるズボン
・滑る素材
・動きを抑制する固い素材
・大きすぎる靴
が加わると、
👉 「追加で転ぶ条件」が増える
のです。
実際、保育園では、
・裾を踏んで転ぶ
・靴が脱げて転ぶ
・お迎え時、つるつる素材の靴下を履かせた直後に転ぶ
(※園内では転倒予防のため、裸足で過ごすことが多いです)
・厚手・固め素材のズボンで立つ、座る、走ると動きの制限がかかり転ぶ
これも、
👉 「不注意」ではなく
👉 体に合っていないだけ
なんです。
🌱 最後に
保育園からの
「これNGです」
という言葉。
最初は、
「細かいなあ」 「厳しいなあ」
と思いますよね。
でもそれは、
👉 国が定めたガイドラインに沿って
👉 集団保育の中で
👉 たくさんの子どもの安全を守るために
👉 保育士・看護師が積み重ねてきた線引き
なんです。
そして、最初にお伝えした通り、
👉 家や外出先ではかわいい・かっこいい服でOK
👉 保育園では安全な服でOK
「住み分けで大丈夫」、ということです🐰
🔜 次回予告
「実は危ない服って?」
「保育園向きの服選びって?」
衣替えシーズンに見直したいポイントを、看護師目線で解説します。
※後編(5/22〜24前後投稿予定)でお会いしましょう🌷
📚 参考
内閣府・文部科学省・厚生労働省(2016)『教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン』
関連記事:衣替え①「子どもが転ぶのは『不器用だから』じゃない ― 保育園看護師が知っている『体のつくり』の話」
⚠️ 免責
本記事は一般的な目安です。 園のルールやお子さんの発達により異なるため、詳細は各園へご相談ください。
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