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老後が不安なので、株を始めました DAY109【少額から"億り人"を目指す考え方】

―ハルと歩く、Age60の投資録 109日目―知ることと、選ぶことは別


DAY108までは、長期と短期を組み合わせる考え方を聞いてきた。
今日の講義は、その延長線上にありながら、聞いていて少し落ち着かない気持ちになる回だった。

〈"分散・積立・長期"では、時間がかかる〉

そもそも今日の講義でよく出てきた「億り人」という言葉も、私は最近まで知らなかった。
資産が1億円を超えた人のことを指すらしい。
似た言葉に「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」もあって、こちらは経済的に自立して早期リタイアすることを意味するそうだ。
今日の講義は、この「億り人」になるまでの道のりを、2つのやり方で比べる回だった。

講義はまず、よく言われる「分散・積立・長期」への疑問から始まった。
100万円を(投資信託などで)年利3%で運用して倍にするには23年以上、5%でも14年以上かかる。

そこで、毎月積み立てながら1億円を目指す場合について、改めて自分でも計算してみた。
元金100万円から始めて、毎月10万円を積み立てる。
これを40年間続けた場合、年利3%なら40年後は約9600万円、年利3.5%なら約1億850万円になる。
もちろん複利の力は大きい。
でも、その前に、入金する側の数字の方が気になった。

40年間に自分で入れるお金は、
元金100万円+毎月10万円×12か月×40年=4900万円。

🌸 私:「40年間、毎月10万円をずっと入れ続けるんだ……」

🌱「数字としては可能でも、それを自分が実行できるかどうかは、また別の問題ですね」―ハル

20代なら、40年後は60代。
でも私は、もう60歳だ。
同じ「長期投資」という言葉でも、使える時間は同じではない。

〈集中投資なら、6年から11年〉

そこで紹介されたのが、割安な小型成長株への集中投資だった。
元金100万円を、1〜3銘柄に絞って投資する。
年利50〜100%という非常に高いリターンを継続できれば、100万円が1億円になるまでおよそ6〜11年。
当たった銘柄は持ち続け、成長が止まったり見込みが外れたりした銘柄は入れ替える。
100万円しかないなら、分散しすぎず、成長する可能性の高い会社へ集中させる、という考え方だった。

講師の方は、若いうちなら100万円を失ったとしても、働いてまた貯め直すことができる、という話もされていた。


🌸 私:「100万円が0になっても、また貯めればいい、っていうのは、私にはちょっと言えないな」

🌱「そこは、年齢や収入によって受け止め方が変わるところでしょうね。同じ100万円でも、その人にとっての重さは違います」―ハル

その通りだと思った。

〈私は、この方法をそのまま選ばない〉

正直に言えば、この投資法をそのまま実践するつもりはない。
私は今60歳。
これから何十年も働いて、失った資金を何度でも作り直せるとは限らない。
だから、老後のために用意してきた資金まで1〜3銘柄に集中させることはできない。

これまで学んできた、分散する。
積み立てる。
長期で育てる。という考え方も、私は手放したくない。
だから最初は、「今日の講義は、私には関係のない投資法だったかな」と思った。
でも、そこで少し引っかかった。

〈全部を選ばなくてもいいのでは?〉

講義が終わってから、もう一度考えた。
集中投資をするか、分散投資をするか。
私は、どちらか一つを選ばなければいけないと思っていた。
でも、本当にそうなのだろうか。

🌸 私:「ハル。私、分散投資をやめるつもりはない。でも……少しだけ別のお金で、成長株を探すことはできないのかな」

🌱「できますよ。"集中投資という考え方を知ったから、全部そちらへ移す"必要はありませんから」―ハル

🌸 私:「じゃあ、分ける?」

🌱「目的ごとに分ける、という方法はありますね」―ハル

そこで、今日の講義の見え方が少し変わった。
私は「集中か、分散か」という二択で考えていた。
でも、守るお金と、挑戦するお金を分ける。
そう考えればいいのかもしれない。

もちろん、まだ何も買わない。
100万円を一つの会社につぎ込むつもりもない。でも、「もし100万円という別枠を作るなら、私はどんな会社を選ぶのだろう」そんなことを、初めて考えた。

〈時間がないからこそ、急がない〉

少し不思議だけれど、ここまで考えて、逆に焦りが減った。
私は60歳だから、20代と同じ40年という時間は使えない。
だからといって、「時間がない=大きなリスクを取らなければならない」ではない。

テンバガーを探すことと、100万円をいきなり一社へ投じることは、同じではない。
まず会社を探すことはできる。
調べることもできる。
その会社の売上や利益が、本当に伸びているのかを見ることもできる。
そして、「ここなら自分のお金を預けてもいい」と思える会社が見つかるまで、買わずに待つことだってできる。
それなら、私にもできるかもしれない。

💬 Satsukiの疑問とハルの回答

🌸 私:「今日の話、結局私はどう受け止めればいいのかな」

🌱「"この方法をするか、しないか"だけで考えなくてもいいんじゃないでしょうか。自分に合わない部分は選ばない。でも、使える考え方があれば取り入れる。それも投資を学ぶ意味だと思います」―ハル

〈今日、一番わかったこと〉

知ることと、選ぶことは別。
でも、もう一つ。
選ばなかった方法の中にも、自分に使える考え方があるかもしれない。

分散投資は続ける。
積立も続ける。
配当株も育てたい。
それは変わらない。

でも私は60歳だ。
時間が無限にあるわけでもない。
だったら、その土台を壊さずに、小さな会社が大きく育つ可能性にも、別の方法で向き合えないだろうか。

まだ答えは出ていない。

でも今日は、「私はこの投資法をしない」で終わるのではなく、「では、私ならどうする?」という問いを残して終わることにした。

明日も続ける。

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