ニュージーランドのバス停で会ったおっちゃんの話 #12年前の日記より
(学生の頃の手記です)
ニュージーランドの南島
ニューブライトンって
海岸沿いの砂浜を散歩して
帰り道バスの時刻表を見ると
だいぶ余裕があったから
コンビニエンスストア
(おそらく自営業)に寄った
そこでニュージーランドで
一番おいしかったお菓子
ハイチュウ(カタカナ表記)と
炭酸飲料を片手に
レジに行くと
前の客がお会計途中だった
店主が商品を計算している中
ケータイがなる。
店主のポケットから。
そのまま彼は電話に出て
和やか~に5分程話して
先頭の客に
ソーリーウインク
お客さんも
気にしなさんなよ♪
ってノリ
2番目に並んでいる客(私)には
ノータッチで、、
和やか~な時間が過ぎていく
伸び伸びニュージータイム。

店を出てホストファミリーの家に帰るため
バス停で座っていたら
釣り竿持ったマオリ系
(最初にニュージーに渡ってきた原住民系)
のおっちゃんがやってきた
「釣れたの?」
って聞いたら
「いんや、とんと」
とおっちゃん。
「コリアンか?」
って聞かれて
「日本人だよー!」
って答えたら……
「本当は俺も日本人なんだ」
おっちゃんがカミングアウト。
「あ~っ、だと思ったよ♪」
って話に乗ったら
「証拠見せてやるよ」
って、鞄から……
コチュジャン取り出して
見せてくれた
なぜコチュジャンが証拠に……
して
なぜコチュジャンを持参してる
いろいろつっこむと…
「ワサビも知ってるぜ!」
と、おっちゃん
しばらく…
アホなやりとりが続き
自称日本人の
おっちゃんと
バス停でずっと笑ってた
やがてバスが来て…
別方向のおっちゃんと
別れることになった
別れ際に握手した後
お互いの鼻と鼻をくっつける
-ホンギ-ってマオリの
伝統的な挨拶をしてくれた
これは俺たちがこれから
お互いを尊敬しあう証だ
そうおっちゃんは言った
ニュージー行く前に
新聞で読んで憧れていた
-ホンギ-を
してもらったことより
初対面で
10分弱しか話していない
一回り以上の年下で
言葉もまともに話せない
外国人の俺を
「尊敬する」
そう言ってくれたこと
それが嬉しかった
それまでの
砕けた空気とは異なり
温かい気持ちで満たされた
マオリ博物館の
伝統衣装に包まれたマオリ族が
客全員に提供するホンギより
1000倍嬉しかった
人は簡単に繋がれる
年齢、国籍なんて関係ない
どんなに遠くに住んでいても
どんなに文化が違っていても
人と人とは簡単に繋がれる
おっちゃんは教えてくれた
最近、
国と国との争いで
死者の数だけが
損害の規模だけが
目に付くようになって
それじゃいけないと
停戦になったから
あぁ良かったって訳じゃ
ないだろうと
彼を思い出して想う
願わくば地球のすべての人が
平和ボケしてくれることを
どんなに幸せだろうか
兵器じゃなくて
夢や笑い声の自慢対決を
なぁ、おっちゃん
そっちのほうが
よっぽど楽しそうだよね
今日は・・晴れてますか?
今日は・・釣れていますか?
またいつかあのバス停で!

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