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【温泉】然別峡かんの温泉(北海道鹿追町)

今日ご紹介する温泉は、北海道鹿追町にある「然別峡かんの温泉」さん。

こちらのお宿は、大雪山国立公園内の山奥にある秘湯だ。明治44(1911)年の開湯から実に110年以上の歴史を持つ。13の源泉と11の湯船を有し、加温・加水なしの完全源泉かけ流しの温泉を楽しめるということで、温泉マニアの聖地ともいえる場所だ。

こちらのお宿のことは、ずっと気になっていたが、なかなか訪問できずにいた。まず、アクセスが困難で、山道を延々とドライブしなければ到着できない。また、せっかっくなら宿泊したいが、客室が14室しかなく、予約も取りづらかった。

しかし、ついに2024年夏に、念願が叶い、こちらに2食付きで1泊することができた。


外観

長い山道ドライブの末、ついに到着。駐車場に車を停めて、宿舎に向かう。道は上り坂になっている。

まず手前に見えてきたのは、温泉棟。

日帰り温泉はこちらで受け付けているようだ。

こちらが宿泊棟。「こもれび荘」という表示がある。

館内

宿泊棟「こもれび荘」へと入館。熊さんがお出迎えしてくれた。

居心地の良いロビー。

ちなみに、こちらは、温泉棟のロビーと休憩コーナー。

客室

この日の私の客室は2階にあった。

コンパクトなシングルルーム。

トイレと洗面もついていて、機能的。

温泉

さあ、おまちかねの温泉へ。たくさんの源泉がかけ流しで使われているたくさんの湯船があり、湯巡りができるのだ。

こちらが、館内の地図。宿泊棟には「イコロ・ボッカの湯」というお風呂があり、温泉棟には「ウヌカル」「イナンクル」という男女別(入れ替え制)の浴場がある。

イコロ・ボッカの湯

まずは、宿泊棟1階のお風呂に行ってみた。「イコロ・ボッカ」とは、「宝物が湧き上がる」という意味だ。

岩づくりの野趣あふれる露天風呂!

こちらは、全国でも貴重な足元湧出のお風呂だ。水面を眺めると、確かに、時々下から泡が浮き上がってくる。

なお、こちらの湯船では、湯船の中に熱交換器を入れて、高温の源泉を冷ましているとのことだった。加水しない源泉をそのまま体験できるのはありがたいことだ。

フレッシュなお湯に体を預け、水面を見つめ、ぽこ・・・ぽこ・・・と底から浮き上がる泡をじっと眺めていると、時間の感覚がなくなった。しばし、瞑想状態を楽しんだ。

こちらが、「イコロ・ボッカの湯」の温泉分析書。泉質は、ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉

イナンクル

次に、温泉棟へのお風呂へ。まずは、この日の19:30まで女性用となっていた「イナンクル」という名前の浴場へ。内湯と露天風呂がある。

まずは、内湯。2つの湯船があり、それぞれ名前がついている。

こちらは、「イナンクルアンノー」という名前の湯船。意味はアイヌ語で「幸せになろうぜ」らしい。

湯船を覆う析出物がすごい。

そしてこちらは、「イナンクルアンナー」という名前の湯船。「幸せになろうね」という意味らしい。温度はぬるかった。

湯口の析出物が見事。

そして、露天風呂へ。湯船は2つ。やはり名前がついていて、右側が「春鹿呼」、左側が「秋鹿鳴」。右側は熱めで、茶色湯の花が舞っていた。左は青白く見えるお湯で、泡付きがあった。

内湯で析出物の芸術を眺め、露天で新鮮な外気に触れ、じっくりと湯浴みを楽しむことができた。

上記の「イナンクル」エリアの4つの湯船について、それぞれのお湯の温泉分析書が掲示されていた。

これらの4つの湯船のお湯の泉質は、すべてナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉だった。同じ泉質なのに、色や温度やお湯の肌触りが、湯船ごとに違っていたのは、何とも興味深い。

ウヌカル

そして、20:00からは、「ウヌカル」という浴場が女性用になる。翌朝、こちらの浴場へ行ってみた。

浴場に入ると、まず2つの湯船が現れた。

写真左の湯船には、「ウヌカルアンノー」という名前がついている。意味は、「また会おうぜ」。右は、「ウヌカルアンナー」という湯船で、意味は、「また会おうね」。

しかし、これで終わりではない。このエリアはさらに奥に続いているのだ。

洞窟のような、石壁の迫る階段を下りていく・・・。

すると、巨大な岩が現れた。まるで衝立のようだ。

岩の間を進むと、その先には、広い空間があった。岩壁で覆われていて、まるで洞窟のようだ。その中央に大きな湯船が鎮座していた。これは「波切の湯」だ。

そして、壁際には、小さな湯船があった。名前は、「コンニカベ」。意味は「金の雫」。

さらに、窓際にも、小さな湯船が。この名前は「シロニカベ」。意味は「銀の雫」。

この不思議な洞窟のような空間で、大きな窓から見える朝日と木々の緑を眺めながら、ゆっくりと湯浴みを楽しんだ。

この「ウヌカル」という浴場の5つの湯船について、それぞれ温泉分析書が掲示してあった。

「イナンクル」の場合と同様に、この「ウヌカル」でも、5つの湯船の全ての泉質は、ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉だった。

貸切露天風呂

上記の浴場のほかに、貸切露天風呂もあったが、私が訪問した当時は営業停止中だった。

食事

食事は、宿泊者専用のレストラン「夕来ゆーくる」にていただく。「ゆーくる」とは「鹿の路」という意味らしい。一枚岩のテーブルや、目隠しの白樺の木々が素敵だ。

夕食

こちらが、夕食。お刺身、麻婆豆腐と海鮮鍋というメニューだった。それぞれとても良いお味だった。

朝食

シンプルでヘルシーな和朝食。こちらもとても美味しかった。

1泊2日で、3つの浴場に造られた、10もの湯船を巡った。完全源泉かけ流しの新鮮なお湯を、神秘的な雰囲気の浴場で、思う存分堪能した。湯船につけられたアイヌ語の名前の意味を知るのも、また楽しかった。ひとつの施設でこれだけの湯巡りを満喫できる場所は、そう多くない。まさに、温泉天国。この素晴らしいお宿に泊まることができて、感無量だった。

いいお湯でした。お世話になりました!

こちらのお宿の公式サイトはこちら。

こちらのお宿から徒歩で行ける野湯「鹿の湯」の記事はこちら。

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