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自分を殺す人生始まり



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猿人

小学一年生の頃、【スペクトルマン】という特撮ヒーローがクラスで流行っていた。
その【スペクトルマン】に登場する悪役が【宇宙猿人うちゅうえんじんゴリ】。
私が、【うちゅう『えんじん』ごり】と言ったら、クラスメイトの1人が、
【あれは、『うちゅうげんじん』だろ?
 『えんじん』だなんて、『エンジン』
 みたいじゃねーか(笑)
 ブロロロー(爆)】
と言って私を馬鹿にする。
【猿の人、と書いて『えんじん』と読むんだよ】
という私の説明を遮り、他の遊びに興味が移ってしまったクラスメイト。

小学一年生で、猿人(えんじん)という言葉を知っていた私が頭が良過ぎたのだろうと今でも回想する。
年齢不相応に頭が良過ぎるのも生きづらいもの。

そして、その出来事は、
【正しいと事をしっかり説明して、
      相手に理解してもらう】
というエネルギーを私から奪った大事件だった。

フィンガーファイブ

 私が小学三年生だったと思う。
その頃、フィンガー5という5人兄弟のアイドル・グループが大人気だった。
近所に住んでいた小学一年生のみちるくん。
【フィンガーって、子どもって意味
 なんだってさ。僕のお母さんが
 教えてくれたよ】
私は、フィンガーが《指》だと知っていたので、みちるくんに真実を教えてあげたかった。
あるいは、
【お前のお母さん、ばかじゃねーの?  フィンガーは《指》だよ】
と小馬鹿にする人もいるかも知れませんね。
しかし、私は
【へぇ、そうなの】
と調子を合わせて、みちるくんとの会話は終わった。
小学一年生のみちるくんにとっては、
親の存在は大きい。
その大きな存在を否定する言葉は、
どんなにやんわりと伝えてもみちるくんを傷つけると感じた。
この猿人の話やフィンガーの話。
私は、当時の周囲の友達に比べて、
頭が良過ぎた。
そのため、周囲との摩擦を避けて、
自分を隠す習性が身に付いてしまった。自分を偽る人生は、この時期に始まっていた。。

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