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先生、どうか皆の前でほめないで下さい: 日本人の同調圧力を考える

華々しいYouTuberや Instagramerのもてはやされる一方で、ほめられたくない、目立ちたくない、埋もれていたい。こんな若者が激増しているという。

・「成功した人もしない人も平等にしてください」
・  選択の決め手はインフルエンサー
・「浮いたらどうしようといつも考えてます」
・ もう「意識高い系」とすら言わない
・ 上司からの質問を同期に相談する
・ 自分に自信はないけど社会貢献はしたい

令和時代の若者心理

金間 大介著「先生、どうか皆の前でほめないで下さい―いい子症候群の若者たち」の引用は以下のとおり。

"現代の若者にとっては、「目立つ」ことが最も怖いこと。「横並びでいたい」「浮くのが怖い」と思っており、この「いい子症候群」は社会人になってからも急に変わることはありません"。

日本人の同調圧力を考える


同調圧力に関してわかりやすいことわざとして、「出る杭は打たれる」がある。これは周り と違ったことをすると非難されるといった意味のことわざがあるが、海外にはあまりない 考え方である。

アメリカには”The squeaky wheel gets the grease.(キー キー音を立てる車輪は油をさしてもらえる)” すなわち、『黙っていては注目されない』と いうまったく逆の意味を持つことわざが存在する。

アメリカでは出る杭 になることが推奨されているが、日本のことわざである「出る杭は打たれる」は自分が抜き ん出ると周りから非難されてしまうと忠告するニュアンスが読み取れる。

このように、他国と比較すると日本人には出る杭になることを回避する生き方が植え付け られていると感じている。けれども、アメリカでも大統領選挙で民主党派が多い地域では「隠 れトランプ」と呼ばれる共和党支持者が非難されていた。

このような現実を見ると、アメリ カでも同調圧力が働いていないわけではないことがわかる。また、同調圧力が存在していることが必ずしも悪いとは言い切れない。確かに、同調圧力 によって息苦しい思いをすることはあるだろう。しかし、有事の際にはこの同調圧力は有効 な掟として働いた。

同調圧力が有効に働く場合


物江潤氏の「日本を支配する『空気の暴走』は止められるのか」(2020)によると、「東日本大震災からほどなくして、この危機に おいても規律を重んじる日本人の姿が賞賛されました。略奪などの混乱が生じず、市民が節 度をもって行動したからです。・・・これも空気という掟が機能したと見ればわかりやすい 現象です。諸外国では、危機において必要な掟をすぐに準備できないため社会は混乱してし まうわけですが、日本においては必要な掟が勝手に生じるため、かなりのレベルで社会が機 能します。細かく見ていけば小規模な暴動・混乱等々はありますし、実際に東日本大震災後 にも見られました。それでも諸外国より混乱が少なかったのは自生する掟のおかげと見な せます。」とのこと。同調圧力を「自生する掟」と捉えれば、時としてはうまく働く。

「わからなくなったらいつでも聞いて」の罠


こんなエピソードがある。

上司が新入社員にひととおりのやり方を教えた上で、「わからなくなったらいつでも聞いて」と言い残し、ある業務を任せた。もちろん、ちょっと教えただけですべてサラサラとできる業務ではない。しかし、彼らは一向に質問に現れない。なぜか。 任せた業務のデッドラインが近づく。しびれを切らして席を立ち、自分は次のどちらかを演じることになる。

(1)「なぜすぐに質問に来ないんだい?貴重な時間を無駄にしてはいけないよ」

(2)「君たちはできなくて当たり前なんだから、どんなことでも聞けばいいんだよ」

いい子症候群のリアクションは、次のうちのどちらかになる。

・次からあらゆることを聞きに来る(だってそう指示されたから)

・やっぱり何も聞きに来ない(だって質問の仕方に関する例題を授かってないから)

ここには、現代の若者たちの「行動の三原則」が働いている。

1:提示された例題はものすごく参考にする

2:例題の提示がなければ基本、何もできない(しない)

3:よって、参考とすべき例題の提示を強く望む

質問に現れなかった理由は、行動の三原則の1と2にある。彼らは、質問の仕方に関する例題を示してもらっていないのだ (以上、「先生、どうか皆の前でほめないで下さい―いい子症候群の若者たち」より)


ジョークに見られる日本人の同調圧力

同書には、〜他人の足を引っ張る日本人〜として次のようなジョークが紹介されている。


クイーンエリザベスⅡ世号を連想してください。タイタニック号でも構いません。そんな国際大型旅客船が、浅瀬に乗り上げ沈没しそうになっています。

船長は救命ボートを用意させましたが、女性や子どもを優先した結果、ボートはいっぱいになり、男性の多くはかなりの高さから海に飛び込まなければなりません。

当然ながら彼らは皆、ジャンプするのをためらっています。そこで船長は、彼ら に対し次のように活を入れました。

アメリカ人へ向けて:

"Go! Jump!! And you will be a hero." 「さあ、ジャンプしよう。そしてヒー
ローになるんだ!」

ドイツ人へ向けて:

"Jumping is a rule of the ship!!" 「ジャンプすることがこの船のルールなのだ!」

イタリア人へ向けて :

"If you jump now, you are going to get women's hearts." 「今ジャンプすれば、女性たちのハートはあなたのものになるだろう」

韓国人へ向けて:

"The Japanese guy has already jumped." 「日本人はもうジャンプしたぞ」

日本人へ向けて: "Just look at people around you. Everyone is jumping."
「周りを見てみなさい。皆ジャンプしてるぞ」

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同書より一部抜粋して紹介

これは「横並びの日本人」を指し示すと同時に、各国のステレオティピカルな特性を入れ込んだジョークだ。

『絶望の国の幸福な若者たち』の実情が
更に悪化してKYという名の同調圧力が強いのが現在の若者
の特徴なのか。

決断能力もなく、チャレンジ精神もなく、極度に失敗を嫌う風潮で指示待ちで何もしない。
安定志向の公務員や大企業が人気があるのも頷ける。



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浅井さとこ | スクーンカップ代表 | Satoko Asai サポートは株式会社スクーンジャパンおよび米国スクーン社が乳がんのNPO団体(LBBC)に寄付する資金に利用させていただきます。