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「今日のあなたに」が連れてきたのは、ぐみさんと過去の私だった

「今日のあなたに」から、なんとなく選んだ記事が、こんなにも私の心を揺さぶるとは思っていなかった…

普段、フォロワーさんの記事ばかり読んでる私。

ホームに飛んだとき何気なく目に入ったタイトル。それは、「★1ばかりの美容室に通っている話」だった。

「★1ばかりの美容院」だけでも気になるのに「通っている」なぜだ!?タイトルにひきこまれて、私は何気なくその記事をクリックした。

このお話で、大塚ぐみさんは、★1レビューどおりの接客にぼっこぼこにされる。わたしも・・ぼっこぼこにされた経験があることを思い出した。

…あれはそう、忘れもしない7年前。息子を出産し数ヶ月がたち、ひと息ついて、私は髪を切りたくなった。いつもの美容院に行きたかったが、ネットでの予約が1ヶ月以上先まで埋まっていた。いますぐに髪を切りたい。電話したらなんとかなったかもしれない。だけども、その頃の私は心身ともに疲れ切っていて、電話をする勇気がなかった。

そのため、ネットで手軽に安く行ける美容院に手を出した。ポチっ。

子供が生まれて、専業主婦になって、美容院は私にとって日常を忘れ、大人とおしゃべりできる憩いの時間だった。

「癒されたい‥」

それを期待してその扉をあけると、そこは懐かしいとも思われる昭和のパーマ液の匂いが充満していた。駅近くのおしゃれな美容院。レビューもそれほど悪くない。だけども、私の五感は危険を察知した。

予感は予感。的中しないといいと思った私に、補助のスタッフの人は、力任せに荒々しく私の髪の毛をとぎ、櫛がひっかかるたびに「‥そうとう痛んでますね」と言った。

私は。ボロボロの紙袋になった気分になった。「はぁ、、すみません」とはじめて美容院で謝った。

店長さんがきた。真っ黒な服、真っ黒な髪。この人も、ぐみさんの説明のようなライオンのような立髪をしていた。そして、私の髪の扱いに対して、ガオーと言わんばかりに怒ったのだ。

「なんでこんなに痛むまで、髪をほっておくんですか!」「いくら子育て中でも、髪を乾かす時間はとれるはず!」「これはひどすぎる!」「もっと髪を大事にしないと!」

その頃のわたしは、ヘトヘトだった。ほぼワンオペな育児。横にするとすぐ起きる息子。ママ!ママ!と息子にママを取られたと、緊急呼び出しボタンを連打する、まだ6歳だった娘。

受け取る相手がいない赤ん坊は、一瞬しか置けない。必死に髪の毛を洗って髪を結んで、乾かす間もなく息子と寝落ちしていた。(パパのいる朝に洗うとか、夜中にもう一度ゆっくりお風呂に入る気力もなかった)

濡れた髪のまま布団へGO。これがどれだけキューティクルを剥がす行為か、私は知っていた。ホルモンの関係で抜け毛も酷かった。

いつもの美容院にいけば、たくさん労りの言葉をかけてもらえたのに・・。癒されたくて行った美容院で、上からバケツで水をかけられたような気持ちになった。

「すみません・・すみません」とにかく下を見て、ぺこぺこマシーン化する私。こんな私、いたんだ‥。

「(髪の毛様)このトリートメントで、だいぶマシになりますからね」

この人が、大切にしていたのは、客である私ではなく、私の髪の毛だった。大切な髪の毛様に対して雑な扱いをする私を、叱ったのだ。

ひどい扱いをされても、仕上がりがよければ・・と思ったが、イマイチだった。カットしてもらった髪型は私の希望どおりでもなく、次の日になるとすぐボサボサした。

いかに、いつも行ってる美容院がよかったのか、思い知らされた。だけど、いいこともあって。私はこのひどい扱いに、久しぶりに怒りを感じたのだ。辛い悲しいのあと、「なんであんなこと言われなきゃいけないの〜〜!!」と、腹が立って、どうにかドライヤーで髪を乾かす、髪を労る時間を作ったのだ。

結果、私の髪の毛は少しまともになった。店長としてはしてやったりだろうか。もしかしたら「もっと自分を大切に」と言いたかったのかもしれない。

そんな私にとって、痛い経験として残っていたこの記憶を、ぐみさんみたいに書けるか?・・書けない。書けやしない。なぜって、私はその後、1度もその美容院に行ってない。イヤな思い出として封印していた。書けてもこんな感じだ。

ぐみさんの文章は、幾度となく私を笑わせてくれた。

2週間後、わたしは荒波を前に立ちすくんでいた。

わたしはすでに後悔の海で溺れかけていた。

彼は荒波だ。会話のキャッチボールが荒ぶりすぎていて、素人ではまったく乗りこなせない。

波がくるたびに、読みながらヒヒっと笑ってしまう。しまいには、大波で溺れかけているぐみさんのアイコンが見えてきた。

ぐみさんは、いつの間にかサーフボードにのっていた。

おれたちのサーフボードは、彼という荒波に対して、あまりにも貧弱なのだ。

とうとうお別れをつげるぐみさん。

もう二度と訪れることはないだろう。さようなら、店長。さようなら、吹き荒れるサバンナの海……

そうでしょう。そうなるよね。私もそうなったもの。と読み進めていった。

ところが3ヶ月後、わたしは同じ美容室のイスに座っていた。


‥‥あれ?


そうだった。タイトルでわかっていたはずだった。ぐみさんは、通い続けてるのだった。わかってたはずなのに、またイスに座ってるぐみさんを想像して笑った。

荒波に立ち向かうべく、わたしは再び立ち上がった。鏡越しに店長と目を合わせ、いざ!

がんばれー!

そこからまたコテンパンにされるぐみさん。
何度も会話の波に挑戦を挑む。ここからの葛藤と試行錯誤で、この大波を乗りこなせるようになるぐみさんが面白い。乗りこなすというよりは、「波にまかせて漂う」が正解か。

最終的には、どんな会話がきても面白がってるぐみさんまで、感じられる。

笑いあり、人の深掘りあり。そして、最後、タイトルに戻ってくる感じ。圧巻だ。

久しぶりに、ものすごく好みの面白いエッセイを書く人をみつけた!みつけた!と喜んでたら、そこにはもうすでに、知っているあの方やあの方のコメントがあった。すでにみつかっていたのだ。私が知らないだけで。

「最近ハマってて‥これ美味しいよ」とオススメしたお菓子は、まわりには、ポテチかじゃがりこくらい知られていたものだった。

だけども、タイミングって重要で。昨日、ちょっと気持ちがどんよりしてた、あの時に、この記事に出逢えたしあわせを、今は噛み締めていたいと思う。

今日もまた、二度寝をやめて、朝からぐみさんの記事をあれこれ読んでは、笑う私がいる。

ありがとう、ぐみさん

ありがとう、noteの「今日のあなたに」

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