自分の問いを育てよう|問いの編集力 思考の「はじまり」を探究する

私は、取材の質問項目を考えるのが好きだ。
あの人に何を聞こう、こんなことを質問したらなんて答えてくれるだろうか、他のメディアでは書かれていないようなことを聞きたい……想像を巡らせはじめたらキリがない。
そして、事前に考えた質問だけではなく、インタビュー中にもさらなる「問い」が生まれてくる。
インタビューはナマモノだ。双方の相乗効果でさらに「問い」が深まっていく。
その「問い」は、いったいどこから生まれてくるのだろう。
本書は、その問いの発生現場に分け入っていく一冊である。
🍀 🍀 🍀
AIが「答え」を差し出し、アルゴリズムが私たちの選択を先回りする時代。
便利さの裏側で、私たちはいつのまにか「問う」ことを手放してはいないだろうか。
学校でもビジネスの現場でも「答え方」は鍛えられてきたが、「問い方」を教わる機会はほとんどなかった。
子どもの頃はあれほど「なんで?」「どうして?」とあふれていたのに、大人になるにつれ、私たちは問えなくなっていく。
著者は、誰もが備え持つ「編集力」を手がかりに、問いが生まれ出るまでを四つのフェーズでたどる。
土壌をほぐし、タネを集め、発芽させ、像を結ぶ。
「問い」とは天才的に降りてくるひらめきではなく、編集という営みの中で育てられていくものなのだ。
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「問い」とは、「いつもの私」の中にないものに出会うことだと著者は言う。
だとすれば、インタビューで相手に問いを重ねる行為もまた、私自身が自分にないものを得て、「いつもの私」の殻をやぶって抜け出していく道のりなのかもしれない。
取材後に、相手がこう思ってくれていたらいいな、といつも願っている。
「今日のインタビューは、いつの間にか予定していなかったことまでいろいろ話したなあ。これまで考えたことがないところまで届いたな」と。
予定調和のインタビューを抜け出して、「問い」を重ねた先に見えるものが、きっとある。

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