ブンゲイファイトクラブ予選通過予想!
前に記事にしたブンゲイファイトクラブ(以下、BFC)、もう始まっています。9月30日に募集が締め切られ、10月21日に予選通過者を決定する最終選考会が開かれました。次の日曜日11時に予選通過者が発表されます。
そこで今日は予選通過者を予想してみたいと思います。まずは僕が作った一覧をジャン!
◎本命
北野勇作(小説)
蜂本 みさ(小説)
樋口恭介(小説)
空木春宵(小説)
久永実木彦(小説)
飯野 文彦(小説)
〇対抗
齋藤友果(小説)
吉美駿一郎(小説)
齋藤 優(小説)
冬乃くじ(小説)
伊藤なむあひ(小説)
中島 晴(小説)
川合大祐(川柳)
伊予 夏樹(小説)
式宮 志貴(小説)
竹花 一乃(小説)
鵜川 龍史(小説)
原 英(うっかり)(俳句)
栗山 心(小説)
伊藤 左知子(小説)
蕪木 Q平(作品提出したか不明)(小説)
△気になる
洸村静樹(小説)
原里実(小説)
なかむらあゆみ(小説)
宮月中(小説)
深澤うろこ(小説)
中野真(小説)
化野夕陽(小説)
■他薦
星野いのり(俳句)
ハギワラシンジ(小説)
草野理恵子(詩)
ミガキ(小説)
中川マルカ(小説)
◆自薦
夏川大空(小説)
一徳元就(小説)
×大穴
関澤鉄兵(小説)
リストが長い! 本命は前回決勝を争った二人、北野勇作と蜂本 みさに、プロのSF作家三人(樋口恭介、空木春宵、久永実木彦)の五人。樋口恭介は前回ジャッジの優勝者でもあります(BFCではジャッジも勝敗を競う)。対抗は前回の本選出場者で、ツイッター上で今回の出場が確認されている人を並べました(もしかしたら漏れがあるかもしれない。言ってください。修正します)。気になるに書いた方々は、作品を読んで個人的に気になっている人たちです。他薦はツイッターにリストをあげた時に「この人を入れろ!」と指摘を受けた人、自薦は自分で名乗り出た人。そして大穴はわたくし、関澤鉄兵です。
有力者をあらかた網羅したつもりですが、この人が抜けてるとか、自分を入れろとかあったら、言ってください。修正します(あんまりリストが長くなるとあれだけど、あと五人くらいなら加えられます)。
上から簡単に。
まずは前回覇者、北野勇作! とにかく隙がない。突っ込みどころがないような短編を次から次へと繰り出します。まず間違いなく予選は通過してくるでしょう。
蜂本 みさ。前回のBFCで招待ファイター枠の西崎憲さんが出られなくなって、繰り上げで出場し、一回戦をぶっちぎりで勝ち抜け、二回戦あの大前粟生を下し、さらには準決勝で齋藤友果を下し、決勝まで駆け上がっていった昇り竜。今大会でもその強さを見せてくれるのか注目です。個人的には前回大会の二回戦、大前粟生戦の作品『いっぷう変わったおとむらい』にはぶっ飛ばされたので、あんな作品がまた読めると、いいなあ、なんて思っています。
樋口恭介。小説は読んだことないです。読んだことなくてコメントもないだろうと思うのですが、すこしだけ。前回大会のひたすら熱いジャッジの文章、またツイッターでの場外乱闘は今でも記憶に残っています。すごく頭がよくて、常に論理的な言葉を紡いでいたはずが、いつの間にか知識を超え、論理を超えて、熱く語りだす、そういう印象の人です。コンピューターをひたすら高性能にしていった結果、人の意思をもったというか、SFを読んでいたはずがいつの間にか純文学、しかも私小説になっているような感じ(?)。小説もそんな感じになっていると面白いなと思います。この人も通過していてほしい。大会が盛り上がる。
空木春宵、久永実木彦。小説読んだことないです。樋口恭介さんのような印象もないです。なのになんで本命なのか? それは彼らがプロのSF作家だからです。プロというのはやっぱりすごいにちがいないと思います。その期待値はあります。その期待値がわかっていて、ツイッターに出場を表明した彼らの勇気はすごいと思います。予選通過はしてくるのではと、予想しています。作品はやっぱりSFでくるのか、それとも全然別で来るのか、楽しみです。
次。対抗は16人います。全員去年のBFCの本選出場者です。特に齋藤友果さんは準決勝まで、吉美駿一郎さんと齋藤 優さんは二回戦まで駒を進めている実力者です。ここら辺の人が順当に予選を勝ち抜くのか、それとも波乱が起こるのか、注目しています。ひとつだけ。蕪木 Q平さんは応募したのか、ツイッター上での確認が取れていません。取れていませんが、是非リストに入れてほしいという人がいたので書いています(なので、予選通過者に彼の名前がなくても単に出ていない可能性はあるということを注意してください)。
『気になる』は7人あげました。六枚道場という六枚の文芸作品を投稿し、感想を述べあうサイトに載せられた作品を読んで、力があると僕が思った人をあげています(原里実さんについては文学金魚新人賞を受賞し、単行本も発売されています)。描写が素晴らしい作品、発想が面白い作品、いろいろありましたが、大雑把にいうと純文学の書き手が多いです。僕の趣味です。彼らが本選に残って暴れてくれることを僕は期待しています。以前からBFCは純文学、特に現代を舞台にしたリアリズム小説がとても少ないと感じていて、それはいくつか理由があると思いますが、その一つに単にそういう人が応募していないことがあると思っています(実際プロの作家もSFを書く人が多く、去年は大前粟生がいましたが、今年は純文学誌に書くような作家が出場するという話は聞きません)。彼らが僕の推しです!
そして最後。大穴に自分をあげておきます。まず誰も期待していないでしょうし、ごく短い小説を発表しているだけ(BFCオープンマイクの35番に『転向』という小説が載っています(トップの画像にも貼りました!))なので、期待のしようもないでしょうが、期待していてください。やりますよ!
-------------追記----------------
と、ここまで書いたのが昨日で、正直本命をくわしく書いた時点で力がつき、その後は本当に駆け足になってしまっていたので、対抗や他薦、自薦について追記します。
まず対抗。16人全員について言及するのは無理があるし、その能力は僕にはないので、特に僕が注目している人を、二人だけ。
まずは冬乃くじさん。この方は去年の1回戦Aグループで出場されていました。作品はここで読めます。このAグループ、サッカーでいうところの死のグループで、実力者ばかりでした。実際、ジャッジの投票で2回戦進出者が決まるのですが、8人のジャッジの票がAグループの4人に見事に均等にわれ、結局得点勝負になり、敗退してしまいました。してしまったのですが、僕が推していたのは冬乃くじさんでした。文章にあらがあるとか、タイムトラベルの設定を上手く使えていないとか、落ちが違うとか、指摘するジャッジもいました。だけど僕が読んで、表現したいことの核があると一番感じたのは、冬乃くじさんだった。今大会、冬乃くじさんが予選通過するのかどうか、注目しています。冬乃くじさんはツイッターで、予選に出した作品は自身の最高傑作と発言されています。その最高傑作を早く読みたいと楽しみにしています。
対抗からはもう一人、蕪木 Q平さん。この方は上記のように作品を提出したのか定かではありません。ただ出していたとしたら、要注目。いや、最注目の一人です。その理由の一つは、9月末に発表された第3回阿波しらさぎ文学賞の受賞者だから。その作品はこちらから読めます。子ども、しかも女の子から見たコロナ禍のいまの世界をリアルに、それこそ女の子に憑依したように見事に描き、審査員から絶賛を浴びました。彼の作品は読めば誰でもわかります。読点が異様に少ない。それで読んでいると、言語化されて間もないもの、意識の表面に出たばかりのものを追っている感じがあります。それがすごい没入感を生むというか、読者をその世界にのめり込ませてくれる。独特な才能をもった書き手です。その才能は去年の1回戦Cグループでも炸裂していました。『来たコダック!』という作品です。同じグループにのちに優勝することになる北野勇作がいて、2回戦へは進めませんでしたが、この作品のファンは多く、準決勝進出者へのアンケートで4人中2人が、この作品をそれまでのBFCで一番印象に残った作品としてあげました。勝負に負けたが、記憶には残ったわけです。そんな彼が今回(繰り返しになりますが、出ていたら)どんな作品で来るのか、とても楽しみです。『来たコダック!』は独創的で素晴らしい作品ではありましたが、あまりに独創的すぎてジャッジの評価が割れるという面もありました。一方、阿波しらさぎ文学賞を受賞した作品ではその独創性は担保しつつも、より一般に開かれたという印象を僕はもちました。去年のようにハードコア路線で来るのか、阿波しらさぎ文学賞受賞作の路線を引き継ぐのか、注目です!
気になるからは一人だけ、なかむらあゆみさん。この方も上記の蕪木 Q平さんと同様、阿波しらさぎ文学賞の応募され、徳島新聞賞を受賞されています。作品はこちらから読めます。作風はいってしまえば純文学、現代を舞台にしたリアリズム小説です。正に僕の趣味です。それほど主人公の内面が描かれるわけではなく、むしろ淡々とした調子で書かれているのに、しっかりと主人公が感じている生きづらさが伝わってくる。これはきっと若い人には書けない小説。これまでの暮らしの積み重ねが文章から感じられます。借り物ではない設定、借り物ではない言葉、絶体絶命でやむにやまれず紡がれる物語。純文学と言って僕が名指しているものはそれです。この作者は間違いなく純文学作家です。なかむらあゆみさんはこちらにも『赤いパプリカ』という作品を提出されています。こちらはなんと英訳されて、海外の雑誌に載ることが決まったそうです。すごい(パチッパチッパチッ)。一気に世界です。そんななかむらあゆみさん、今大会でも要注目です。
他薦については、それぞれ誰からの推薦かを書いておきます。
・星野いのり(俳句)――推薦者、如月【読書】
・ハギワラシンジ(小説)――推薦者、星野いのり、宮月中、紙文、中野真
・草野理恵子(詩)――推薦者、星野いのり、宮月中
・ミガキ(小説)――推薦者、吉美駿一郎
・中川マルカ(小説)――推薦者、和泉眞弓
ラストは自薦です。僕がこのリストをツイートしたときに私の名前が抜けていると、真っ先に反応してくれたのは夏川大空さんでした。ありがとうございます。夏川大空さんは前述の六枚道場にも作品を提出されています(しかも六枚道場が始まってから毎回です。そういう人はこの人だけではないのかな?)。是非チェックを。そのあとで自薦してくれたのが、一徳元就さんでした。この人も六枚道場で作品を読めます。調べたら、一徳元就さんも六枚道場が始まって以来、毎回作品を提出されていました。9回毎回。すごい! 一徳元就さんは『げんなり(@appgennari)』というネームでツイッターをやっていて、僕はいつもそのツイートに楽しませてもらってます。たまにいいことも言うので、皆さんもフォローしてはどうでしょうか?
といった感じで追記も終わります。
繰り返しますが、予選通過者は次の日曜日11時、以下のサイトで発表です!
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