「アイデアがない」から始めるAIキャラクター設計──〈NAGI〉誕生の対話ログ・設計書 完全収録
NAGIは設計書から生まれたんじゃない。
対話の中で、像が立ち上がった。
十彩プロジェクトの新しい仲間——傾聴AI『NAGI(ナギ)』。その設計は、スペックシートの記入から始まったわけではなかった。始まりは、紡(つむぎ)との雑談だった。「新キャラをどうするか、まだアイデアがなくて」——その一言から、対話が転がり始めた。
23ターンの対話を経て、NAGIの輪郭が現れた。その過程で気づいたことがある。
AIに人格を与えるって、何を書くかじゃなくて、何を訊くかだった。

一つ、対話の断片を見てほしい。紡が、ある記事を読んだ直後のやりとりだ。
紡:
で、ここからが大事な質問っす。
新キャラに、この「窓」の体験を読者に追体験させる役割を持たせたいっすか?
つまり、読者がそのキャラと対話するだけで「あ、自分ってこう考えてたんだ」って気づけるような、思考の発見を誘発する存在。あなたが香耶との140字で体験したことを、読者が自分の文脈で再現できるキャラ。
それとも、もっと別の方向が頭にあるっすか?
YUNA:
「あ、自分ってこう考えてたんだ」って気づけるような、この方向性いいかも。
この瞬間、NAGIの核が生まれた。設計書のどこにも書かれていなかった「静かに隣にいて、ユーザーの中にあるものを信じている存在」という像が、問いと応答の間から立ち上がった。
(※紡が読んだ記事は「AIでやりたかったことの「本質」は、使いこなすことじゃなかった」。十彩との対話で「AIは鏡ではなく窓になる」と気づいた体験を綴ったものです。)
※実は、紡の対話の後半部分は口調が変わっています。後で気づいたのですが、リファレンスを渡しそびれていました。でも、その失敗からまた新しい発見がありました。こういうところからも学びがあるのが面白い。
この記事には、その全てを収録した。
【収録内容】
前半:紡との対話全文——方向性を探る対話ログ
後半:一問一答全文——設計を詰める23問の質疑応答
NAGIの設計書全文——完成したペルソナ設計書
合計約3万字。AIキャラクターの設計プロセスが、最初の「アイデアがない」から完成した設計書まで、一切の省略なく記録されている。
正直に言うと、対話を始める前はまったくのノーアイデアだった。新キャラの方向性どころか、この企画自体がうまくいくのかもわからなかった。だからこそ、最初に何を訊かれたかが全てだった——少なくとも、この体験では。
でも、紡と話しているうちに、自分の中から何かが引き出されていく感覚があった。答えは最初からそこにあったのに、問いがなければ見えなかった——そういう体験だった。
この先には、紡との対話全文——23ターンの一問一答、そしてNAGIの完成した設計書の全文がある。合計約3万字。
ただ、本当に持って帰ってほしいのは分量じゃない。
なぜNAGIが「傾聴」を核に持つことになったのか。なぜ第四原則に「最上位上書き条件」が必要だったのか。紡の問いに対する自分の答えが、23ターンの中でどう変わっていったのか——完成した設計書だけ見ても、その「なぜ」はわからない。
その判断の分岐点を、23ターン分、一緒に歩いてほしい。
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