国民年金基金とは? 仕組み・メリット・デメリットをわかりやすく解説
国民年金基金とは、
自営業者やフリーランスなど
国民年金第1号被保険者のために
作られた公的年金の
「上乗せ制度」です。
日本の年金制度は「2階建て」構造とされ、
第1階が全員加入義務の
国民年金(老齢基礎年金)、
第2階部分が会社員・公務員向けの
厚生年金や共済年金です。
国民年金基金は、
厚生年金に加入できない自営業者などが、
より豊かな老後の資金を
準備するために設けられました。
1. 制度の背景と目的
平成3年(1991年)、
国民年金基金制度はスタートしました。
国民年金のみでは老後の
生活費として十分でない現状から、
厚生年金の「2階部分」と同様の
保障を自営業者などにも提供し、
年金格差を是正することが主な目的です。
■ 主な目的
第1号被保険者の老後生活の資金を増やす
国民の生活の安定と健全な国民生活の維持
2. 国民年金基金の仕組み
国民年金基金は、
老齢基礎年金に「上乗せ」して
年金を受け取ることができる
公的な年金制度です。
加入は任意ですが、
一度加入すると原則として
脱退や一時金の受け取りはできません。
基金は「全国国民年金基金」と
「職能型国民年金基金(歯科医師、司法書士、弁護士)」
で構成されています。
職種ごとや地域ごとで
運営されてきましたが、
2019年にほとんどが
「全国国民年金基金」に一本化されました。
3. 加入できる人
原則として、
国民年金第1号被保険者
(20歳〜60歳の自営業・フリーランスなど)
が対象です。
会社員や公務員
(厚生年金・共済年金加入者)
は加入できません。
65歳未満で国民年金第1号被保険者であること
付加年金との併用は不可(基金加入者は付加年金に加入できない)
4. プランの種類
国民年金基金には、
型(給付の種類)・
口数(掛金の大きさ)・
保障内容が選択できる
多様なプランがあります。
具体的には、
「終身年金」「有期年金」
「保証期間付き」などがあり、
死亡時に遺族一時金が出るタイプも存在します。
■ プラン選択のポイント
年金受給期間(終身・有期)
保証内容(死亡一時金の有無など)
プランに応じた掛金額の設定
5. 掛金と給付
掛金は月額5,000円から
最大68,000円までで、
年齢・性別・選んだプランによって変動します。
老後の受給開始は原則60歳以降
受給額は選択した型・口数や累積掛金による
途中で増額・減額も可能(一部制約あり)
死亡時には遺族が一時金を受給できるプランも
※iDeCoとの併用時は、合算で上限68,000円になる。
また、どれくらい年金額が殖えるかは、
「年金額シミュレーション」で確認できます。
6. 税制優遇
掛金は全額「社会保険料控除」
として所得控除の対象となり、
所得税・住民税の負担が
軽くなるメリットがあります。
将来受け取る年金は「公的年金等控除」の対象
節税効果が高い(特に高収入層ほど有利)
掛金の増減に応じて控除額も変化
7. 厚生年金・iDeCo・付加年金との違い

8. メリット
年金額を確実に増やせる(受取額が確定型)
掛金全額が所得控除対象となるため節税効果が大きい
プランが多様で自分に合った設計が可能
終身年金型も選択でき、長生きリスクに備えられる
死亡時に遺族一時金がもらえるプランあり
9. デメリット・注意点
一度加入すると原則「途中脱退」や「一括受給」ができない
物価や金利変動により、将来の実質受給額が目減りする可能性
掛金負担が長期に渡るため、ライフスタイル変更(廃業など)時の柔軟性が低い
iDeCoや民間年金と比べ運用利回りは固定的でインフレ対応力が低い
プラン内容が複雑で十分な検討が必要
10.国民年金基金とiDeCoならどっちがいい?
国民年金基金の予定利率は
年1.5%でかなり低いこと。
一度加入したら途中脱退ができないこと。
(ただ、口数を減らすことは可能だし、一時中断も可能。
また、廃業し会社員になったら脱退手続きをして2号被保険者になります)
インフレ(物価上昇)に
対応できないことなど、
かなり致命的な欠陥があります。
また、国民年金基金の加入者数は、
令和5年の情報で33万2259人。
iDeCoの加入者数は、
令和6年の情報で363万856⼈で、
10倍以上も差があったりします。
どちらかで迷った場合は、
私ならばiDeCoを選び、
『付加年金』にも入ります。
11. まとめと今後の展望
国民年金基金は、
自営業者やフリーランスなど
国民年金第1号被保険者が
老後資金を充実させるための
「公的な上乗せ年金制度」です。
掛金は全額所得控除、
プランも多彩で、
安心して老後を迎えたい人には
大きなメリットがあります。
その反面、途中脱退ができない、
インフレ耐性が弱い、
物価上昇時に実質受給額低下の
リスクも存在します。
■ 選択のポイント
老後の資金に「確定型で上乗せしたい(元本割れしたくない)」→国民年金基金が適している
投資リスクを取りつつ「柔軟に資金設計したい」→iDeCoが適している
今後、少子高齢化や
経済情勢なども踏まえ、
多様な備えを考える上で
国民年金基金は有効な選択肢の
一つとなるでしょう。
これらの知識を踏まえ、
自分に合った年金準備を
しっかりと検討することが
老後の安心につながります。
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