空回りデー 〜頑張る人ほどハマる不思議な現象〜
「よし、今日は絶対うまくやるぞ!」
そう気合いを入れた日に限って、なぜか全部が
うまくいかない。

朝から靴下を裏返しに履いたり、家を出た瞬間に
雨が降り出し、コンビニではレジに並んだ
列だけ異常に進まない。
仕事では「今日は完璧にやる!」と思えば思う
ほど、普段なら絶対にしないようなミスを
してしまう。
人生には、そんな「空回りデー」があります。
まるで神様が、
「今日はちょっとコントの日にしてみる?」
と、脚本を書き換えたような一日です。
でも、不思議なことに、空回りする人には
ある共通点があります。
それは…
真面目で、一生懸命な人です。
実は、適度に力を抜いてやっている人は意外と空回りしません。
なぜなら、最初から全力で回していないから
です。
自転車も、ペダルを漕がなければ空回り
しません。

空回りするのは、一生懸命ペダルを踏んでいる
証拠なのです。
だから、「空回りしている自分=ダメな自分」
ではありません。
むしろ、「頑張っている証拠」なのです。
ただし…。
ここで一つ問題があります。
人は空回りすると、さらに頑張ろうとします。
「もっと早く!」
「もっと完璧に!」
「もっと気を付けなきゃ!」
すると、頭の中はパニック。
例えるなら、スマートフォンでアプリを
50個同時に開いている状態です。

そりゃ動きも遅くなります。
人間の脳も同じです。
考え過ぎると、本来できることまでできなく
なります。
【例えば】
野球選手が「絶対ホームランを打とう」と
力み過ぎると空振りするように、
ゴルファーが「絶対入れる」と思った短いパット
ほど外すように、
私たちも「失敗したくない」と思うほど、
体がぎこちなくなるのです。
面白いことに、小さい頃はそんなことを
気にしていませんでした。
転んでも笑い、
失敗しても笑い、
また挑戦していました。
ところが大人になると、
「失敗したら恥ずかしい」
「迷惑をかけたらどうしよう」
そんな気持ちが増えていきます。
だから肩に力が入り、空回りが始まるのです。
介護の仕事でも同じです。
利用者さんを喜ばせたい。
失敗したくない。
良い職員でいたい。
そんな優しい気持ちが強い人、
完璧を求める人ほど、
空回りすることがあります。
以前の私もそうでした。
大事な契約とかがある時には、
前日からイメージトレーニングをしたり、
実際、契約がはじまると緊張して、
話したいことがなかなか言葉として
出てこなかった経験があります。
空回りしていました。
利用者さんは意外と見ています。
完璧な介護士ではなく、一生懸命な介護士を。
少し失敗しても、

「あら、今日は珍しいね。」
なんて笑ってくれる利用者さんもいます。
人生は100点を取り続けるテストでは
ありません。
時々80点でも、
60点でも、
笑顔なら120点になる日があります。
実は、空回りした経験は、人を優しくします。
自分が失敗したことがあるから、
人の失敗にも寛容になれる。
「あ、大丈夫ですよ。」
その一言が自然に出る人は、
自分もたくさん空回りしてきた人なの
かもしれません。
だから、空回りは決して無駄ではありません。
むしろ、人としての深みを育ててくれる
時間です。
もし今日、
「なんだか全部うまくいかないな」
と思ったら、少しだけ立ち止まって
みてください。
深呼吸を一つ。
肩の力を抜いてみる。
すると、
不思議なくらい景色が変わることがあります。
最後に一つ。
空回りを一番早く止める方法があります。
それは…

笑うこと。
「あー、またやっちゃった!」
そう笑える人は強い。
完璧を目指す人より、自分の失敗を笑える人の
ほうが、人生はずっと軽やかです。
人間は機械ではありません。
調子の良い日もあれば、悪い日もあります。
だから今日空回りしたとしても、大丈夫。
ペダルを踏み続けている限り、いつか必ずタイヤ
は地面をしっかりつかみ、前へ進み始めます。
空回りは、止まっている人には起こりません。
前へ進もうとしている人だけに起こる、
成長途中の音なのです。
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