山吹色と 春の光🌼

春になると、
ふと目を引く黄色の花があります。
もしかすると、
どこかで見かけたことがあるかもしれません。
「山吹(やまぶき)」という花です。
我が家にも山吹の花が咲いています。
少し深みを帯びた黄色の花は、
まるで春の光を閉じ込めたようで、
見かけるたびに心を明るく照らしてくれる存在です。
どこか陽気で、
でも派手すぎない。
そんな優しい春の色を感じさせてくれる花ですね。
そしてこの花は、
古くから「山吹色(やまぶきいろ)」という日本の伝統色としても親しまれてきました。
こっくりとした深みのある黄色。
春の終わりから初夏へ向かう、
この季節の光をそのまま映したような色にも感じます。


昨年、高尾山を歩いていた時にも、
そして友人と神奈川県秦野の町を散策していた時にも、
山吹の花を見かけました。
風に揺れる細い枝の中に、
小さな黄金色の花が咲いている姿は、
どこか懐かしく、
静かに季節を知らせてくれているようでした。
春の景色の中で、
そこだけやさしく光って見えたのを覚えています。
ヤマブキはバラ科の落葉低木で、
春から初夏にかけて花を咲かせます。
山吹は、昔から日本の季節とともに愛されてきた花でもあります。
古くは『万葉集』にも詠まれ、
平安時代には「山吹色」という色名としても親しまれていたそうです。
『古今和歌集』や『源氏物語』の時代にも、
人々は花や色に季節の感情を重ねていました。

有名な和歌には、
「七重八重 花は咲けども 山吹の
実のひとつだに なきぞ悲しき」
という言葉も残されています。
山吹は、
ただ鮮やかなだけではなく、
どこか儚さや余韻を感じさせる花なのかもしれません。
ヤマブキという名前の由来には諸説あり、
細い枝が風に揺れる姿から
「山振り(やまふり)」と呼ばれていたものが変化したという説や、
春の山を黄色く染めることから
「山春黄(やまはるき)」が変化したという説もあるそうです。
また江戸時代には、
「やまぶきいろ」という言葉は小判を表すこともありました。
緑の葉の中に散りばめられた花が、
黄金色の小判のように見えたのでしょうか。
“谷底に落ちた金貨が、
ヤマブキの花になった”
そんな言い伝えも残されています。
花言葉は
「気品」
「崇高」
そして「金運」。
確かに山吹の花には、
ただ明るいだけではない、
静かな美しさがあるように感じます。
そして、
山吹によく似た花に
「キンシバイ(錦糸梅)」という花があります。
同じように鮮やかな黄色をしていますが、
よく見ると、
花の表情や咲き方は少し違っていて、
それぞれに個性があります。


どちらのお花も、
この季節に出逢える植物です。
見比べながら歩いてみるのも、
また素敵な時間かもしれませんね🌼
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