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アクティビストに負けるな東京ガス。

A:本日(11月19日)もたくさんのニュースがありました。まず、ソニーグループ(6758)がKADOKAWA(9468)の買収に向けた協議に入ったとの報道。東京海上ホールディングス(8766)は建設コンサルのID&Eホールディングス(9161。旧:日本工営)をTOBで完全子会社化すると発表。香港Oasis Managementは小林製薬(4967)を追加取得し7.54%を保有。米国のアクティビストであるエリオット(Elliott Investment Management L.P.)は東京ガスの5.03%を新規に取得したことを大量保有報告書で公表しました。

T:米エリオットによる東京ガスへの投資は、驚いたというよりも、やはり来たかという感じ。

A:それはどうしてですか。

T:東京ガスは化石燃料を主体とするエネルギーと再生可能エネルギーの二つに取り組んでいる。この取り組み自体は人類全体の課題であり、個人的にも応援したい。ただ、再エネは国内外の各社が苦戦していて、東京ガスも再エネでは稼げていない。そんな中、時価総額でかつては大きな開きがあった大阪ガスに逆転されるまでに至った。大阪ガスは収益の点でも株主還元の点でも水準が上がっている。かつては、大阪ガスよりも東京ガスの資本政策を評価する声が多かったのに、それが逆転した状況と言える。

A:そんなことが起きていたのですか。

T:日本のアナリストは、超長期のビジネスを理解できないのか、東京ガスを応援するどころか、東京ガスの取り組みに否定的なコメントばかり。確かに積極的な投資によりROAが悪化し、有利子負債も増加。ただ、人類の共通課題に向き合ってくれている東京ガスを応援するようなアナリストがいてもいいはず。馬鹿でもできる短期目線のコメントばかり。仕込みの苦しい時期の効用がわからないのかと腹立たしい。

A:ただ、その結果、米エリオットが来てしまったのではないですか。

T:日本国の電源構成においてLNG火力が最大。1969年にアラスカからLNGを輸入したことがすべての始まり。これを実行したのが東京ガス。その東京ガスが、当時に匹敵するほどのエネルギーの大転換に真正面から向き合っている。総還元性向を引き下げた上で、事業変革を進めている。

A:総還元性向を引き下げてまでの、挑戦だったのですね。

T:2021年3月までの総還元性向は約6割で推移。それを2024年3月期までに約4割まで削減。2021年に「2030年までに脱炭素を含む成長投資に2兆円を投じる」との計画を公表し実行中。

A:個人的にも、株主還元ばかりの風潮は危ういと思っています。

T:ウクライナ・ロシア問題などがあっても、日本のエネルギー価格が諸外国と比べてそれほど高騰していないのは、東京ガスなどが長期契約でLNGを調達してくれているから。原油価格にリンクするもので、スポット価格に比べて価格が非常に安定している。もし日本がスポットでの調達に依存する国であったらエネルギー価格はとんでもないことになっていたはず。このように東京ガスは日本国民にとってかけがえのない存在。尊い仕事をずっとし続けてくれている。そんな東京ガスが、世界最怖とも言われる米エリオットに狙われた。同社は三井不動産、住友商事、ソフトバンクグループなどにも投資。但し、5%超を新規に取得し、大量保有報告書を提出したケースは、ここ最近では全くなかった。

A:米エリオットの狙いは何でしょうか。

T:東京ガスが保有する不動産や有価証券の削減を巡って協議しているとの情報もある。エリオットは世界最怖と恐れられているもののイベント・ドリブン型。会社に大きな変化が生じる時に投資してくる存在。東京ガスの壮大な取り組みに悪影響が出ないことを心から願う。

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