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感想:乃木坂46真夏の全国ツアー2026 福岡公演《三宅香帆「推したちとどう生きるか」と乃木坂46を追う私③》


はじめに

乃木坂46 真夏の全国ツアー2026・福岡公演のライブ記録である。

前回までのシリーズ記事の続きとして、意識しながら書いてみたので、参考に読んでいただけるとありがたい。

乃木坂46・福岡公演2日目

地方公演ラスト、一ノ瀬美空(みーきゅん)・初座長、吉田綾乃クリスティー卒業公演という、要素多めのなか、参戦。
みーきゅん地元なこともあり、各メンバーパネルのところは長蛇の列ができていた。

◆序盤パート

M01       光合成希望 (C:一ノ瀬)
M02 Monopoly (C:遠藤・賀喜)
M03 ビリヤニ (C:瀬戸口・矢田)
M04 空扉 (C:一ノ瀬)

神奈川公演のときとくらべて、この序盤パートの安定感がすごく増してきている!
Monopolyが圧巻なのと、ビリヤニが会場を巻き込む曲になりつつあるのと、そして、座長・一ノ瀬が纏う夏のオーラがどんどんキラキラもギラギラもしたものになっている。アイドルの模範解答のような立ち振る舞い。神宮でもやるのであれば、光合成希望を聞くと、その魅力がよく分かるかな…💭
アイドルを応援したくなる、可愛い・カッコイイ・ユーモアの3点セットを、これらの曲だけでも、余すとこなく伝えてくれる構成。乃木坂46の自己紹介代わりに突きつけてくるセットリストでした。

◆ダンス・歌唱パート

M05   あらかじめ語られるロマンス
M06  君に叱られた (C:賀喜)
M07  ジャンピングジョーカーフラッシュ(C:筒井)
M08  不眠症 (C:瀬戸口)
M09  夜明けまで強がらなくてもいい(C:遠藤)
M10  絶望の一秒前 (C:井上和)

あらロマ入りのみーきゅん、すごく可愛かった🫶
美空の「せーの」 があまりにも可愛すぎて固まってしまい、Aries…から始まるコール若干遅れてしまった(笑)  そのあともしっかり盛り上がる曲が連続で続いた後の、瀬戸口センターの「不眠症」。これが凄くかっこいい。「不眠症」自体が名曲なのは大前提として、上下ステージに分かれた一体感のあるダンスはとても圧巻。「夜明け」と「絶一」の引き込まれる世界観…。「夜明け」の遠藤さくらって本当にカッコよすぎるんですよね、本当にアイドルとして唯一無二。現在存在するアイドルのなかでも随一だと思います。
歌が上手、ダンスが上手、なアーティストはたしかに沢山いるし、私も大好きです。そして、乃木坂46もここまで盛り上がるし、できるんだよ。というのを毎度、納得させられています。

◆夏曲奪還パート

M11 もうすぐ~ザンビ伝説~ (C:一ノ瀬)
M12  左胸の勇気 (C:遠藤・大越)
M13  バンドエイド剥がすような別れ方 (C:菅原)
M14  ガールズルール (C:一ノ瀬)

乃木坂46の毎年の「真夏の全国ツアー」では、タイトル通り、「夏をイメージする曲」というのは、ラストの東京公演(神宮球場開催)を除く地方公演では、「夏曲が奪われた」というコンセプトのもと、観客と一体となって「奪われた夏曲」を取り戻すという企画を実施している。
最初は映像を挟んで、「もうすぐ〜ザンビ伝説〜」というスリリングホラーな楽曲が披露される。夏といえば、肝試し…みたいなイメージかもしれない。こんなのいやだ!とみーきゅんをはじめとするメンバーが、駄々をこねて、楽曲を取り戻すという流れに移る。
実は、この夏曲を奪って、乃木坂46のツアーから活気を奪った(全然見てる側はそんなこと思わないし、メンバーも思ってないでしょうが…)犯人は誰だ、という考察要素が、このパートには挟まれていた。地方公演最後のこの日、ついに犯人が明かされた。
その犯人とは、菅原咲月(現・キャプテン)であった。

メンバーが理由を菅原に聞くと、
「今年の夏、凄く不安で。新体制で挑むツアー、これからの乃木坂に何が必要なのか必死に考えたの。そこで乃木坂の1番の強みは全国のファンの皆さんとの"絆"なんじゃないかなと思って。そこで夏曲を皆で力を合わせて取り返す事でメンバーとファンの皆さんの"絆"をもう一度確かめたかったんです。」

ということだった。これがあったからこそ、グループとしての強さみたいなものを見せてもらえたし、意欲的な挑戦だったと思われる。

ということで、菅原も一緒に夏曲を披露しよう!ということで、少しの間、これまでのツアーでのこのパートのエピソードを共有。井上和の犯人考察エピソードであったり、「もうすぐ」を踊っている時のお化けの着ぐるみが熱いエピソードなどが披露されるなかで、菅原がステージに帰ってくる。

賀喜が、「盗まれた夏曲の中で入ってない夏曲が一曲あるの気づきました?ということで、今からやりません?」と言って、菅原が本人困惑の中流れたのが、「バンドエイドを剥がすような別れ方」という曲。
菅原がセンターの所謂夏曲である。本人は、自分がセンターになることなく、ほかのメンバーが主役となるように、あえてこの曲を選択しなかったらしい。
本人困惑のなかで、はじまる「バンドエイド」は本当に感動してしまった。途中、メンバーの優しさに感極まって泣き始める菅原の様子も見られて微笑ましかったです。メンバーから、新キャプテンへのサプライズも見られたのが、この日の特別な名場面でした。

また、「ガールズルール」もよかった。これは昔、白石麻衣がセンターの曲だったが、山下美月の卒業後、一ノ瀬センターでしっかり板に付いてきた感覚がある。「福岡、おまたせ〜」という本人の声掛けは、まさしく自分を出せる曲として、本人が胸を張ってるようにも感じ取れた。

◆アンダー・ユニット・6期パート

M15   愛って羨ましい (C:岡本)
M16   フォルテシモ (C:小川)
M17   パシフィック・リーグに連れてって
M18    Kissのタイミング (井上・菅原)
M19    命の色 (C:長嶋)

夏曲パートが終わって、一区切りがついた後。ユニットパートに移る。
アンダー楽曲が続く。「愛って羨ましい」「フォルテシモ」はいずれも観客もコールができるし、楽曲の曲調・ダンスともにノリにのれる曲である。
それが終わると、ユニット曲に移るのだが、これが凄くよい。「パシフィック・リーグに連れてって」は、今年プロ野球パ・リーグの公式テーマソングになっている。マリンメッセであるが、PayPayドームに思えてきた。そのあとには、「Kissのタイミング」。井上と菅原のハモリが最高である。新しいシングルに収録されている曲であるが、アイドルソングの金字塔!といっても遜色ないくらいのストレートアイドルソングであると、生で聴いて実感した。
そして、6期生曲の「命の色」も同様に新シングルに収録されている。これはどちらかというと荘厳なバラード。王道として歩んできた乃木坂の行事のような力強さをも感じさせた。

◆終盤

M20     My respect
M21     最後に階段を駆け上がったのはいつだ?(C:池田)
M22     ごめんねFingers crossed (C:遠藤)
M23     好きというのはロックだぜ! (C:賀喜)
M24     おひとりさま天国 (C:井上)
M25     是非に及ばず (C:一ノ瀬)

梅澤の卒業後、新キャプテンである菅原がこのツアーに向けて、どのようなことを意識してツアーに臨んだのかというインタビューの映像が流れる。
そのあとに流れたのが、「My respect」。今年初めのアルバムに収録された表題曲であるが、「乃木坂への愛」という文脈でこの曲が使われることも既に多くあった。歌詞を見てみると、こうして「お互いへのrespectfulな気持ち」を曲を通して共有しているのだと心動かされる。
それ以降は、冒頭のように、「ごめFin」「好きロック」「おひ天」と畳み掛けていく。
「好きというのはロックだぜ!」は、賀喜がいつも観客を煽って、タオルを回させ声を出させるのだが、あいにく賀喜の声の調子が悪かったようなので、遠藤と一ノ瀬が代打・煽りをやっているというレアな光景も見られた。

本編最後に披露された「是非に及ばず」。今ツアーを行うにあたって引っさげてきた曲である。観客を巻き込み、盛り上げる曲になることは間違いない。この曲は化ける。ライブシーンに溶け込むポテンシャルを持っている。

最後の、一ノ瀬のスピーチが印象的である。
初めてこんなに本気で追いかけたいと思った夢が乃木坂46でした。
そんな憧れであり続けてくださったのは乃木坂を作ってくださった先輩方でした。
加入してももっともっと乃木坂の事が好きになりました。

思うに、乃木坂46が一番好きなのは、ファンよりもメンバーたちであると感じるようになってきた。曲を届けるというだけの行動のなかに、優しさや穏やかさ・力強さを共有し続けているこの強さは、乃木坂が好きだからこそ、出来ていることなのではないか。と感じた。

乃木坂の愛。というのが、ここ最近のライブには、図らずもテーマとして根幹をなしていると思われる。

◆吉田綾乃クリスティー卒業セレモニー

EN1       きっかけ
EN2       ハルジオンが咲く頃
EN3       思い出ファースト

アンコールのパートでは、この日に卒業する吉田綾乃クリスティーの卒業セレモニーが執り行われた。
本人のスピーチ後の楽曲が本当に秀逸…
「きっかけ」も「ハルジオンが咲く頃」も、別れ際・人生のターニングポイントで背中を押してくれるような楽曲である。
そして、「思い出ファースト」もすっかり、卒業曲といえば、の一曲になってきた。久保史緒里卒コンの印象も相まったものだろう。

博多駅にあった卒業おめでとうメッセージ

◆乃木坂46、不易と流行

3期生が卒業するにつれ、乃木坂46が新たな局面に入っていくような印象を受ける。しかし、断絶的にぐっと時代が変わったような感覚はない。しだいに乃木坂46は姿(この場合は、メンバーや体制)を変えているものの、それでも芯は変わっていないような気がする。乃木坂46への愛の物語という軸の中で、絶えず進化をし続け、乃木坂46の物語は日々厚みを増しているように思う。

◆地方公演から神宮球場へ

乃木坂46の真夏の全国ツアーは、最終の「明治神宮野球場」での公演が大きな山場になる。
これまでは多少なりとも「神宮」をゴールに向けて、どのようにパフォーマンス・ステージの質を高めていくかという研鑽が見られたように思われる。
もちろん、今回もそうした側面はあるのだが、少しコンセプトが異なっているような気がする。
例えば、地方公演で封印されていた夏曲は、神宮公演でもすべて披露されるらしい。夏というコンセプトを捨象してどこまで戦えるのか、を試す地方公演と、そうした武器を捨てずに手加減せずに臨む神宮公演。両者の違いにも目を向けながら、楽しむことができそうなのはとても嬉しいことである。

神宮だけ行く!という人たちには、そのパワーアップした姿だけではなく、地方公演との違いにも目を向けることが出来る満足度の高い神宮公演になるのではなかろうか。

8月20日からの4日間。夏休み真っ只中、夏のピークに、乃木坂46に強く期待せざるを得ない。


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