老人ホームあるある言いたい〜目薬編〜
まだ若いと思っているあなた、そして親御さんなどを
介護されているあなたへ。
老人ホームのリアルな日々と私たち職員の
動き、想いを垣間見てください。
そして笑ってください。
笑えないかもしれないけど。
目薬という名の儀式
私は40代。目薬は1つも差してない。
でもこれが老人ホームになると、1人で
3〜4種類を差してる人がゴロゴロいる。
私が経験した目薬数No.1は、1人で6種類。
もちろん処方薬。
そこに、家族が買ってきた市販の目薬を勝手に組み込んでる
人もいる。
目薬と目薬の間は基本5分間あけるんです。
吸収を待つために。
だから複数あると時間がかかる。増えれば増えるほど
時間もかかる。
そしてこの数がまた、なかなか減らない。
むしろ目ヤニが出たとかで追加される。
歳を重ねたら、白内障、緑内障、ドライアイ、目やに、かゆみ、炎症、、、
目の症状は不安に直結しているから、仕方ないけど。
そこに認知症が入ってくると、目はさらに
荒れやすくなるんです。
清潔観念のゆるみ、、、
認知症になると、清潔観念が薄まることが多々。
で、増えるのがこれ。
『キレイじゃない手で目を触る』
①目が気になる→触る
②目やにが出る→取ろうとして触る
③乾燥してかゆい→こする
④こすった刺激で赤くなる→さらに気になる→また触る
無限ループ、、、
目ヤニ対策の目薬が終了して数日したら、
やっぱり目ヤニがわいてきてます。
目は、生活のコンディションが全部出る場所
だと感じてます。
目薬ラッシュ
30人中10人くらいが、数種類の目薬を
1日3〜4回。
一応、時間は決めている。
決まってるんだけど、現実はナースコール、
排泄、食事、転倒、記録、そしてタイミング
悪く業者が来たり、、、。
同じ時刻に必ず何かが起きる。
だからちょっとズレる日がほとんど。
たいていの人は、時間がズレても何も
言わない。
「忙しいもんね」って顔してくれる人もいる。
たま〜に、前後5分のズレしか許してくれない人がいるけど
とりあえず謝っておこう、で乗り切る。
なんとかなる。
目薬の的中率
皆さん、自分に目薬上手に差せますか?
寝てる人に差すのは、簡単。
でも座ってる人に差すのは結構至難のワザ。
「少し頭を後ろに傾けてくださいね〜」と
言っても、
・首が硬くて動きにくい
・目をぎゅっと閉じる
・急に顔を動かす
・そもそも意味が伝わらない、、、涙
そしてここに強者が。
毎朝アイメイクバッチリのおばあちゃん。
アイシャドウ、マスカラでまつ毛バシバシ。
おしゃれ心を忘れないおばあちゃん、スキ。
まつ毛に容器が触れないよう、こちらは全集中。
なのに、的を外してしまう自分。
3滴目でやっと入る、なんて悲しい日もあります。
そんな私を見て、おばあちゃんはいつも
笑ってくれる。
私もつられて、毎回ニガ笑い。
こんな細かい気遣いが、処置の難度を自分の
中で勝手に上げてしまう。
毎日やってるとじわじわ疲れる。
でも、雑にやったら上手くいかない。
日々の堂々巡りですが、ここは愛情をこめて
いるポイント。
目薬は『目』だけの話じゃない
目薬が増えるのは、目の病気が増えただけではない。
生活の中の「うまくいかなさ」が増えた
サイン。
・清潔が保ちにくい。
・乾燥しやすい。
・我慢がきかない。
・説明が伝わりにくい。
・不快感を感じやすい。
目って、気になると落ち着かない。
落ち着かないと触る。
触ると荒れる。
荒れると目薬が増える。
目薬が増えると、目より生活がしんどいのが
見えてくる。
だから私は今日も、大切な1滴をソワソワしながら
落とす。
「また目、触ってたな」って思いつつ、洗面台で
一緒に手を洗う。
それよりも何よりも、
目薬でいちばん面倒なこと。
「あと1滴ぐらい入ってます」と、空っぽになった
目薬をそのまま目薬トレイに置いてるスタッフ、、、。
お〜い。
これ、もう出てこないよー。
次の人、泣くよー。
私、よく泣いてるんだよー。
って思いながら、今日も私が新品を出しています。
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