河童忌に思いを巡らせる旅

ずっと楽しみにしていた東京旅行。
来月に行くことが決定したのだが、
そのタイミングで、また訪れようと思っていた
田端文士村記念館から嬉しいニュースが届いた。
企画展「芥川龍之介 百回忌によせて ―『河童忌』を振り返る―」がスタートするのだ。


7月24日に迎える百回忌。
前回訪れた時は
「彼女の選択 田端に暮らした女性たち」
の展示が行われていたため、次に訪れる時は
なんだろうか…とずっと楽しみにしていた。
このタイミング、この内容。
今からワクワクが止まらない。


「河童忌」という名の愛

芥川龍之介の忌日、7月24日。
生前、彼が河童の絵を好んで描いたことや、
晩年の名作『河童』にちなんで、
いつしか「河童忌」と呼ばれるようになった。
今回の展示では、菊池寛や久保田万太郎といった文士たちとの交流、そして「河童忌」が
どう受け継がれてきたのかが紐解かれるという。


初公開の品々と、父としての芥川
チラシの裏には「初公開」の文字が。
特に、生前に龍之介の書斎に掛けられていた
こともあるという「掛仏」。
彼が日々何を眺め、どんな空気の中で
あの名作たちを紡いでいたのか。
そして筆を走らせる姿をどんな目でこの掛仏は
見守っていたのだろうか。
その一端に触れられると思うだけで、
胸の鼓動が速くなる。

さらに、長男・比呂志が小学校2年生の時に
書いた「お父さんのおはかまいり。」
も展示される。
偉大な文豪としての芥川ではなく、
ひとりの「お父さん」として家族に愛されていた
彼の姿を想像してしまう。

どの展示もそれぞれ、彼が亡くなった後
残された人々がどれほどの喪失感を抱き、
どれほどの熱を持って「河童忌」を今まで
繋いできたのかを感じることができるだろう。
その「心の交流」の断片に触れられることが、
何よりも嬉しい。

田端の空気を吸いにいく
前回は「田端で暮らした女性たち」の展示であり、
もちろんそれもとても興味深かったけれど、
今回は紛れもなく「芥川龍之介」フォーカス
の展示。
初公開の一周忌写真や、菊池寛との合作色紙、
そして彼が好んで詠んだ河童の短歌。
展示品の一つひとつが、
百年前と今を繋ぐ架け橋のように思える。


旅のしおりに、新たな1ページ
巣鴨の慈眼寺での墓参り、
そして田端でのこの企画展。
私の6月の東京旅行は、芥川龍之介という
ひとりの人間にどっぷりと浸かることのできる
至福の巡礼になりそうだ。
楽しみすぎて、今からカレンダーを眺める
毎日が始まりそう。
田端の町で、彼が愛した河童たちの気配を
探しにいくのが本当に楽しみだ。

(…あの時に河童のクリップを買わなかったのは
今回のためなのか!)⬇️

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