真冬の蝶風
あんなに美しい景色を見たのは初めてで、あんなにも心通う新しい体験は初めてで
思わず運命が変わりそうだと呟いた
あれからもう何年が経ったのだろう
そう、思い返せば同じような白い息漏れる寒空の2月のことだった

照明を消し目を閉じ、いつもと変わらない朝までの空白
どうしてだろうか?
今日だけは、目を閉じている間に
どこかも分からない自分の人生の最果てで何かが変わって行くような気がした
なぜか楽しみで、少し怖い
それでも、明日の朝は何も変わらずにやってくることが分かっていたから
さほど気にすることでもないとそう思った
今は知り得ないこと
それが目の前に現れるのは、もう少し先のことだと
形を変えてそれはきっといつか目の前にやってくる
なんとなくそう感じたのだ
それなのに、明日の朝はやはりいつも通りに過ごすのだと思う
それも分かっていること
それでも、明日からは小さな小さな足跡のような気配をほんの少しづつ受け取って行くはずだと

人生の最果てで、一体何が起きたのだろう?
それは、良いものか?悪いものか?
そんなことを1ミリも問いかける気などないのは、それはどこで何が起きていようと同じことだから
どうしたって、きっとこの先ずっと知ることが出来ない事だから
人生が変わる時
それをどこかで感じとっていたりするものです
しかし、人生は知らせもなく突然大きく変わってしまうこともあるもの
そして、人生の転期と言われれば
どこか身構え不安を覚えるのは、そこに良くも悪くも荒々しい何かが待ち構えているような気がするからかもしれません

しかし、人生とはいつもどこかで小さく小さく知らないうちに変わっているものでもあると
寝る前に目を閉じ
ー今日は寝ている間に、自分の人生の最果てで何かが変わって行くー
とそう感じた時に同時に思ったことです
ーそんなの当たり前じゃん、
いつだって、自分の人生の見えてないところでは何かが必ず変わっている
そんな世界を含めて自分自身なんでしょう?ー
そう、心の深くからの声がすると共に表立って何かが変わっていく気配をどこかで感じて…
真実は、きっと未来に
この夜の出来事の答え合わせが出来るのはきっとまだ先のこと
今は数年前の2月の自分への答え合わせなら出来たところ
ーあの後のあなたの人生はとてもとても大きく変わっていったのよーと
▼ akaiki×shiroimi 作画など
Kotoba to shiroimi
