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【きさらぎ賞】ロイヤルタッチはサンデー四天王の中でも最弱じゃありません!


ロイヤルファミリーの馬じゃないよ

今の時期にロイヤルと聞いたら、2025年冬に放送されたTBSのドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』を連想する人も少なくないだろう。
いやー面白いドラマだった(原作は読んでないけど)。
テーマになっていた「継承」というキーワードが、まさに競馬って感じ。
競馬を題材にした作品がもっと世に出回るといいな。

して、表題のロイヤルタッチである。
もちろんドラマの作中に登場するロイヤルの馬ではない。
1996年のきさらぎ賞を優勝している実在の競走馬だ。
今回はこの馬をご紹介して参ろう。

世は大サンデー時代

ロイヤルタッチはサンデーサイレンス第2世代にあたる。
1996年クラシック世代の1頭だ。
父はあのサンデーサイレンス
1つ上の第1世代が1995年クラシックを勝ちまくり、デビューを迎えた第2世代もバブルガムフェローが朝日杯3歳ステークスを優勝するなど絶好調。
母はパワフルレディで、つまりロイヤルタッチはダービー馬ウイニングチケットの半弟としてこの世に生を受けたのだ。

良血馬の期待を一心に背負ったロイヤルタッチは、無事に新馬戦を勝利。
続く2戦目はラジオたんぱ杯3歳ステークスで重賞挑戦し、4番人気の評価。
レースでは、直線で先に抜け出した1番人気イシノサンデーを猛追して並びかけ、2頭の叩き合いをアタマ差制して2連勝を飾る。
イシノサンデーもサンデーサイレンス産駒であり、サンデーサイレンス産駒がワンツーフィニッシュを決めたことになる。


きさらぎ賞のお時間です

年明け初戦はきさらぎ賞からの始動となった。
前走の走りが評価され、単勝1.7倍と圧倒的な支持を得ている。
2番人気はダンスインザダークで単勝3.2倍。
ダンスインザダークは前走ラジオたんぱ杯3歳ステークスで3着に撃破している相手である。
このダンスインザダークも姉にダンスパートナーがおり、ロイヤルタッチに勝るとも劣らぬ良血馬だ。

レースが始まると、ロイヤルタッチは先行するダンスインザダークを1馬身後方でぴったりマーク。
直線で外に持ち出すと、ここから一気に追い込みを図る。
ダンスインザダークはインを選択し、馬と馬の間を縫って上がってくる。
粘り込みを狙う3番人気エイシンガイモンを両サイドから一瞬で抜き去って、あとは2頭の叩き合い。
わずかに外ロイヤルタッチがクビ差しのぎ切って無傷の3連勝を飾った。


いよいよクラシック戦線なんだけど……

向かうところ敵無しのロイヤルタッチ、皐月賞の前に若葉ステークスへ。
しかしあいにくの不良馬場、自慢の末脚が活きない。
まさかの2着に敗れて初黒星を喫してしまった。
ちょっと雲行きが……?

しかし臨んだ皐月賞、なんだかライバルが少ない……?
そう、スプリングステークスを勝ったバブルガムフェローは骨折で回避
弥生賞を勝ったダンスインザダークも熱発で回避
サンデー四天王と呼ばれた4頭のうち、無事に皐月賞へ駒を進められたのは、ロイヤルタッチとイシノサンデーの2頭だけだったのだ。
しかし馬券師たちもちょっと雲行きの怪しさを感じていたのか、ロイヤルタッチは1番人気といえども単勝3.6倍と、完全に信用された人気ではない。

レースが始まると、2番人気サクラスピードオーが景気よく逃げて、ややハイペースか。
ロイヤルタッチは普段より後方に位置取り、馬群の中。
直線で抜け出したのは、道中は中団で機を伺っていたイシノサンデー。
ロイヤルタッチも外に持ち出して猛追するが、3/4馬身まで迫ったところがゴール板であった。


休日返上、モーレツ競走馬!

皐月賞のあとは日本ダービーに出走したロイヤルタッチ。
今度は立て直したダンスインザダークも出走している。
もちろん皐月賞を制したイシノサンデーも一緒だ。
ダービーを制するのはサンデー四天王の3頭のうち誰になるのか。
……と思ったら、なんかすごい脚で差し切ったヤツがいる。
フサイチコンコルドだ!
3戦3勝のダービー馬は史上最短記録、そして男・藤田伸二、24歳でのダービー制覇は史上3番目の年少記録であった。

春を無冠で終えたロイヤルタッチは、秋に備えて休養……。
とはならなかったのである。
鞍上に岡部幸雄を迎え、8月の函館記念で早々に始動するも6着。
続く京都新聞杯、菊花賞はダンスインザダークに屈して3着、2着。
この頃、骨折で戦線離脱したバブルガムフェローは秋の天皇賞に挑戦し、史上初となる4歳(現3歳)での優勝を果たしている。
また、皐月賞馬イシノサンデーは盛岡のダービーグランプリを制して、時代を先取りして二刀流みたいな成績を収めていたり。
まあタケシバオーみたいな二刀流どころの騒ぎじゃない馬もいるが。

結局無冠でクラシック戦線を終えてしまったロイヤルタッチだが、めげずに有馬記念へ出走する。
サンデー四天王からは唯一の出走馬となった。
しかしここにはサクラローレルとかいうちょっとすごすぎる馬がいたり、サンデー1期生のマーベラスサンデーがいたり、あとなんか突然激走したマイネルブリッジの後塵を拝してしまい、健闘するも4着に敗れてしまう。

まだまだ走るよロイヤルタッチ

古馬になったロイヤルタッチ、夏から走り続けてここでいったん休養……。
とはならなかったんだなあ(マ?)。
2月京都記念から始動して大阪杯、春の天皇賞へ向け進軍。
しかし最初の2戦を2着、3着と星を落としてしまい、天皇賞ではレース中に跛行を発症してしまい競走中止。
大きな事故には至らなかったものの、とことん勝ち星から見放されてしまう。

秋は復帰初戦の秋の天皇賞こそ4着と好走するものの、続くジャパンカップでは11着と、初めて2桁着順の大敗北を喫してしまう。
その後脚部不安を発症して再起が図られたものの、復帰叶わず引退の運びとなったのだった。

おまけ

GIの1つか2つくらいは勝っててもおかしくない馬だったように思う。
でも……ちょっと、生まれてくる時代が悪かったんですかねぇ。
同級生も前述の通り強いし、1個上2個上は有馬記念で分からせが発生。
1個下にもメジロブライトやらステイゴールドやらがおり、さらに2個下は例の黄金世代が待ち構えているという魔境である。
辛そう

強力なライバルとしのぎを削っていたら、なんかいつの間にか善戦マンで終わってしまった。
そんな馬の話。


前に書いたもの


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