🇪🇸スペイン旅行記 27 | マドリードのティッセン=ボルネミッサ美術館とカイシャ・フォーラム
はじめに | マドリードの美術館
マドリードには有名な美術館が3つ存在する。スペイン古典絵画などが集まるプラド美術館とスペイン現代美術が展示されているソフィア王妃芸術センター、そして知名度の低いティッセン=ボルネミッサ美術館である。これらはアートの黄金三角地帯と呼ばれる地域に集中しており、歩いて回ることができる。
ティッセン=ボルネミッサ美術館
ティッセン=ボルネミッサ男爵家が2代で築いた世界最大級の個人コレクションであり、収録点数が多い上に、古典作品から現代アートまで幅広く網羅されていることに驚いた。特に目についた作品を素人の感想と共にお送りしたい。
1階 | 19世紀後半〜20世紀前半
主に19世紀後半の印象派から20世紀前半の現代美術が飾られている。

空の色合いがきれい


さすが光の表現が美しい

個人的にはポルトガルよりもブラジル感

よく見ると違和感だらけで引き込まれた

写真のようなリアリティがあってすごい
2階 | 20世紀の視覚言語
1階は風景画が中心で分かりやすかったのに対して、2階では20世紀の多様な視覚言語が取り上げられていた。

ウォーホルの『キャンベルのスープ缶』のように大量消費社会を感じさせる一方で、近づいて見ると人間による手作業感・使用感もある。

精神的に孤独な現代人が描かれている

一匹の蜜蜂が飛んで生じた夢』
蜂の羽音が、睡眠中の脳内でどのような悪夢に変換されるかをリアルに描いた一作。奥にいる細長い脚の宇宙象がかわいらしい。



夕日の強烈なオレンジが印象的

あり得ない構図ながら臨場感がある



『キングストンポイント、ハドソン川』
雄大な山々を照らす光の表現が美しく、アメリカにおける自然の雄大さを感じた。

3階 | 13世紀〜18世紀の古典美術
この時代の作品は「宗教!権力!」といった具合で、キリスト教に対する知識が浅いこともあり、あまり面白さを見いだせていない。


カメラがない時代の完璧な記録だ


この絵はかなり大きく、よく見ると様々な動物などがところ狭しと描かれている。精密な写実描写や不自然な記号(シンボル)の配置など、ダリの作品に近いと感じた。

カイシャ・フォーラムのマティス展
カイシャ・フォーラムは、スペイン金融大手カイシャ銀行の親会社であるカイシャ財団が運営する施設である(金融機関の親会社が財団なのが面白い)。ティッセン=ボルネミッサ美術館から南に歩いて10分ほどの場所にある。



なお設計は、北京五輪の鳥の巣城などを手掛けるヘルツォーク&ド・ムーロンによる。
アンリ・マティス展が開催されていた。マティス以外の画家の作品も多く展示されており、素人には説明文を読まないと、パット見どれがマティスかわからなかった笑。

「黒猫を抱くマルグリット」


これを見るとニースに行ってみたくなる

ミケランジェロの彫刻「夜」から着想を得たらしい
ピカソがこの裸婦像のポーズを引用して「赤い肘掛け椅子の大きな裸婦」を描いたように、ピカソとマティスは互いに良い影響を与え合ったようだ。共創的競争関係を築ける人がいるマティスやピカソが羨ましい。
おわりに
1日に2つの美術館を訪問すると、頭の中が爆発しそうになる。美術館は、義務感で全て見て回るのではなく、気が向いたタイミングに見たいものだけ見るのがいいのかもしれない。


