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🇪🇸スペイン旅行記 27 | マドリードのティッセン=ボルネミッサ美術館とカイシャ・フォーラム



はじめに | マドリードの美術館

マドリードには有名な美術館が3つ存在する。スペイン古典絵画などが集まるプラド美術館とスペイン現代美術が展示されているソフィア王妃芸術センター、そして知名度の低いティッセン=ボルネミッサ美術館である。これらはアートの黄金三角地帯と呼ばれる地域に集中しており、歩いて回ることができる。



ティッセン=ボルネミッサ美術館

ティッセン=ボルネミッサ男爵家が2代で築いた世界最大級の個人コレクションであり、収録点数が多い上に、古典作品から現代アートまで幅広く網羅されていることに驚いた。特に目についた作品を素人の感想と共にお送りしたい。

1階 | 19世紀後半〜20世紀前半

主に19世紀後半の印象派から20世紀前半の現代美術が飾られている。

ウジェーヌ・ブーダン『トルヴィルの浜辺』。
空の色合いがきれい
アンダルシアらしい色合いで素敵
モネ『トルヴィルの小屋、引き潮』。
さすが光の表現が美しい
ロベール・ドローネー『ポルトガルの女』。
個人的にはポルトガルよりもブラジル感
ポール・デルヴォー『陸橋』。シューレアリズムだ。
よく見ると違和感だらけで引き込まれた
リチャード・エステス『ネディックス』。
写真のようなリアリティがあってすごい




2階 | 20世紀の視覚言語

1階は風景画が中心で分かりやすかったのに対して、2階では20世紀の多様な視覚言語が取り上げられていた。

ドナルド・バチュラー『ビーチボール』

ウォーホルの『キャンベルのスープ缶』のように大量消費社会を感じさせる一方で、近づいて見ると人間による手作業感・使用感もある。

エドワード・ホッパー『ホテルの部屋』。
精神的に孤独な現代人が描かれている
ダリ『目覚めの直前、柘榴の周りを
一匹の蜜蜂が飛んで生じた夢』

蜂の羽音が、睡眠中の脳内でどのような悪夢に変換されるかをリアルに描いた一作。奥にいる細長い脚の宇宙象がかわいらしい。

シャガール『雄鶏』
エミール・ノルデ『若いカップル』
ゴッホ『アルルの荷揚げ人夫たち』。
夕日の強烈なオレンジが印象的
エドガー・ドガ『揺れる踊り子』。
あり得ない構図ながら臨場感がある
モネ『ヴェトゥイユの雪解け』
ルノワール『庭で日傘をさす女性』
フランシス・A・シルバ
『キングストンポイント、ハドソン川』

雄大な山々を照らす光の表現が美しく、アメリカにおける自然の雄大さを感じた。

ピカソ『鏡を持つアルルカン』



3階 | 13世紀〜18世紀の古典美術

この時代の作品は「宗教!権力!」といった具合で、キリスト教に対する知識が浅いこともあり、あまり面白さを見いだせていない。

古典美術で楽しそうな顔を見る機会は少ない
カナレット『ヴェネツィア、大運河の眺め』。
カメラがない時代の完璧な記録だ
グエルチーノ『キリストとサマリアの女』
ヴィットーレ・カルパッチョ『風景の中の若き騎士』

この絵はかなり大きく、よく見ると様々な動物などがところ狭しと描かれている。精密な写実描写や不自然な記号(シンボル)の配置など、ダリの作品に近いと感じた。

世界史の教科書で見るヘンリ8世の肖像画



カイシャ・フォーラムのマティス展

カイシャ・フォーラムは、スペイン金融大手カイシャ銀行の親会社であるカイシャ財団が運営する施設である(金融機関の親会社が財団なのが面白い)。ティッセン=ボルネミッサ美術館から南に歩いて10分ほどの場所にある。

垂直庭園に出迎えられる
クエンカよりも建物が宙吊りだ
ガウディみたいな曲線的な建築

なお設計は、北京五輪の鳥の巣城などを手掛けるヘルツォーク&ド・ムーロンによる。

アンリ・マティス展が開催されていた。マティス以外の画家の作品も多く展示されており、素人には説明文を読まないと、パット見どれがマティスかわからなかった笑。

マティス初期の作品
「黒猫を抱くマルグリット」
マティスではなかったが、好きな絵
幸福感溢れる色合いのマティスの絵。
これを見るとニースに行ってみたくなる
マティス後期の作品である「座る裸婦」。
ミケランジェロの彫刻「夜」から着想を得たらしい

ピカソがこの裸婦像のポーズを引用して「赤い肘掛け椅子の大きな裸婦」を描いたように、ピカソとマティスは互いに良い影響を与え合ったようだ。共創的競争関係を築ける人がいるマティスやピカソが羨ましい。


おわりに

1日に2つの美術館を訪問すると、頭の中が爆発しそうになる。美術館は、義務感で全て見て回るのではなく、気が向いたタイミングに見たいものだけ見るのがいいのかもしれない。

オシャレなカフェでひと休み
 巨大なバナナブレッド


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