見出し画像

面接試験で最低限押さえておきたい敬語の使い方【大学受験・面接対策】

更新日:2026/06/23

※記事内に広告があります。

(〆野の自己紹介はこちらから見られます。)


敬語を使いこなす必要はないが、「最低限のもの」は「常識的に」使って欲しい

 ここでは、大学受験の面接試験で注意したい言葉遣い、特に「敬語の使い方」についてお話ししていきます。志望理由書はあくまで書類なので、敬語を使っていなくても、常体(ダ・デアル調)でも失礼には当たりません(「社会通念上、書類はそういうものである」と、大人はわかっています)。ですから、無理して敬語を使って意味不明な文章になるんでしたら、いっそのこと使わなくてもよいです。これは下の記事で以前お話ししました。しかし、面と向かって話すとなると、「敬語が使えなくてもいい」とは言えません。敬語をはじめとする言葉遣いについて、ある程度は配慮する必要があるでしょう。

 とはいえ、「敬語を完璧にマスターして使いこなせ!」ということではありません。敬語を使いこなすのは大人でもなかなか難しいものです。それこそ「敬語の使い方」だけで一冊本が書けてしまうほど、その内容は多岐にわたります。ですから、基本的には「相手に失礼だと思われない程度に敬語が使えれば問題ない」と私は考えます。したがって、勉強して「敬語マスター」を目指す必要はありません(その時間は別の勉強に当てるべきです)。では、「最低限、敬語はどの程度使えていればよいのか」、その目安となるお話をここではしていきます。

敬語の使い方で「マストで」押さえておきたいこと

 ここでは、「これだけは絶対に守って欲しい最低限のルール」を示します。まずは、これが「一番基本でマスト(欠かせないこと)」です。その三つがこちらです。

1.「敬体(デス・マス調)」で話すのが基本
2.自分のことは「私(わたし・わたくし)」
3.相手の大学・学校には基本「御校」(「貴学」・「貴校」は書類上で使う)。

 1「デス・マス調(丁寧語)で話す」は、これさえ守られていればとりあえずは失礼に当たらないと言えます。2と3は、自分や相手を指示する呼称や敬称なので、これは絶対守ってもらいたいルールです。なお、「御校」は、専門学校や各種学校以外に、大学に対して使っても一応許容はされますが、大学に対しては「御大学(おんだいがく)」という敬称もあることを覚えておくとよいでしょう(もちろん使用可)。

(敬称についてはこちらの記事でも扱っています。)

尊敬語と謙譲語の最低限の使い分け〈動詞〉

 敬語で主に問題になるのは、動詞の表現です。ここでは、尊敬語と謙譲語の、動詞表現においての最低限の使い分けについて、お話しします。

・尊敬語は尊敬の対象となる人物の(側の)行為に用いる。基本は「お(ご)~になる」
・謙譲語は自分の(側の)行為に用いる。基本は「お(ご)~する」

 尊敬語は、尊敬の対象となる人物の(側の)行為に用いて、その人物への敬意を表します。基本のかたちは「お(ご)~になる」です。一方、謙譲語は自分の(側の)行為に用いて、自分を一段下げることで相手(その行為が向う側)を高め相手への敬意を表します。基本のかたちは「お(ご)~する」です。例を挙げるとこのようになります。

〈尊敬語の例〉
校長先生がお書きになられた本。

〈謙譲語の例〉
お客様。私が代わりにお書きしましょうか。

 尊敬語の場合は、校長先生の行為に用いることで、校長先生への敬意を表しています。一方、謙譲語の場合では、自分の行為(書く)に用いる(お書きする)ことで、その行為が向かう側(書かれる側)であるお客様への敬意を表しています。なお、「お」の後は和語、「ご」の後は漢語となります(例:お話しになる ご鑑賞になる)。

敬語動詞の「これだけ」チェック

 以上のように、基本は、尊敬語は「お(ご)~になる」、謙譲語は「お(ご)~する」で表現しますが、実際にはこれだけだと自然な表現にならないケースがあります。そこで、そういったケースのときに合わせて「敬語としてしか使わない個別の動詞表現」があり、それを用いることがあります。そのような動詞表現を敬語動詞と言います。ここでは、よく使う敬語動詞で「最低限これだけチェックしよう」というものを挙げます。


敬語動詞の「これだけ」チェック表(〆野作成)

 もちろん、これが全てではありませんが、使う頻度が多いものをここではまとめています。

尊敬の助動詞「れる」・「られる」の使用は控える

 その他の敬語表現として、尊敬の助動詞「れる」・「られる」を用いた尊敬語の表現があります(例:いつもなら、先生はこのように言われる)。しかし、以前別の記事でもお話ししましたが、この使用は控えた方がよいでしょう。なぜなら、この助動詞には尊敬以外にも「受身」・「可能」・「自発」の意味があるため、文脈や話の流れによってはどちらの意味なのかわからなくなることがあるからです。こちらは、使用を控えた方が無難です。

二重敬語に注意

 「二重敬語」は誤りなので注意が必要です。大人もよく間違えます。たとえば「拝見させていただく」は「拝見する(謙譲語)」と「させていただく(謙譲語)」が二つ重なっているので誤りです。この場合は「拝見する」で十分です。「お読みになられる」は「お読みになる(尊敬語)」と「れる(尊敬語)」が二つ重なっているため同じく誤りです。「お読みになる」もしくは「読まれる」で十分です。こうした「二重敬語」表現にならないように注意しましょう。

まとめ ~敬語は最低限のルールを押さえて正しく使えればよい~

 国語の勉強として敬語法を学習するというなら、話は別ですが、面接試験の対策として敬語を身につけるというなら、この程度で十分です。むしろ、こうしたことを気にし過ぎて面接で言いたいことが言えないという状況になる方が問題でしょう。また、敬語を過度に用いることは(それが正しい用法であったとしても)「慇懃無礼(いんぎんぶれい)」な感じを与え、相手に逆に「失礼だ」と思われかねません。

 ただし、「常識的な言葉遣い」として、年相応に「最低限の敬語表現」は使えないと面接官から社会性や常識性を疑われるのも事実です。ここに書かれていることぐらいは知っておいて、面接試験に臨むようにするとよいでしょう。

※現在の中高の国語では、敬語を「尊敬語」・「謙譲語Ⅰ」・「謙譲語Ⅱ」・「丁寧語」・「美化語」の5種類に分けて指導しているが、話を簡略化するために、この記事ではあえて「尊敬語」・「謙譲語」・「丁寧語」のそれ以前の3種類に分けて説明している。

(面接試験対策として敬語の攻略は最低限のもので十分です。それでも不安ならこうした学習マンガを読む程度でもいいかも。)



(面接の実践練習の前にまずは基となる志望理由書がしっかり作成できていないと、十分な面接試験対策に入れません。こちらは志望理由書作成の重要ポイントをまとめた拙記事のサイトマップとなっています。)

「志望理由書の書き方」にお悩みの方には、こちらの「〆野式テンプレ志望理由書作成法」がオススメ!(2025/03/25に値下げしました!)

医学部(及び医療系学部)志望者のための、志望理由書作成で押さえたい5つのポイント!


(こちらの記事では、志望理由書を基にした実践的な面接試験対策の取り組みについてお話ししています。質問と回答を想定して「マイ面接想定問答集」を作ると、より万全な面接試験対策となります。)

いいなと思ったら応援しよう!

〆野 友介 「記事が参考になった!」と思われる方がいましたら、サポートしていただけると幸いです。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!