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昭和の連絡網、令和で語る

1月のある朝
スマホに通知が届きました。

娘の学校からのアプリ通知で、
「インフルエンザによる学級閉鎖のお知らせ」。
読み終わるまで、たぶん15秒。

そのとき
ふと頭に浮かんだんです。

あれ?
私が子どもの頃って
どうやって連絡来てたっけ?

そうです。
緊急連絡網、というやつです。

ご存知ですか、あの文化。

クラス全員の名前と電話番号が
一枚の紙に並んでいて、
「上から順に電話して、次の人に回す」という、
人力リレー方式の情報伝達システム。
昭和の大発明です。

仕組みとしては
まあシンプルでした。

✅先生が最初の家庭に電話する。
 (大体5グループくらいに分けてあって、
 各グループの最初の家庭に先生が電話する)
✅その家庭が次の家庭に電話する。
✅各グループの最後の家庭が先生に電話する。
✅先生が全グループの最後の家庭からの連絡を確認して終了。

問題は
どこかの家庭が不在で
電話がつながらないと
そこで止まるということ。

母がよく言っていたんです。
「〇〇さんちに電話したけど出なくて、次の△△さんちに電話していいのかわからなくて困っちゃう」と。

そう、困っちゃうんです。
連絡網、詰まっちゃうんです。

それが今や、アプリで一斉送信。
不在でも通知は残る。
既読もつく。

しかも個人の電話番号を
誰にも教えなくて済むんです。

あの連絡網
クラス全員分の自宅の電話番号が
紙一枚にまとめて書いてありました。
今の感覚で言うと、
個人情報の塊を配布してたということになります。

学校から帰ってきていた娘に
「学校からお知らせ来てたよ」と見せたら、
「もう知ってるよ。」と。

私がアプリを開く前に
娘はもう知っていた。

小学生に情報戦で負けました……

それでも、便利になったのは確かで
心から「ありがたいな」と思いました。


「常識」って
気づかないうちに
入れ替わっているんですよね。

私たちが子どもの頃
当たり前だったことが
今の子どもたちにとっては
当たり前じゃない。

今の子どもたちにとって当たり前のことが、
私には「すごい」に見える。

どちらが良い悪いではなくて、
ただ、娘が大人になったとき、
きっと、今の「当たり前」を
懐かしく話す日が来るんだろうな、
と思ったら、
なんだかちょっとおもしろかったんです。

アプリの通知を閉じながら、
妻に言いました。

「昔はさぁ、こういう連絡、電話で回してたんだよ」

妻、一言。

「うん、知ってる。お母さんがやってるの、見てたもん。」

そうでした。
妻も同じ時代を生きていました。

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