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ノドグロの煮付からの、芒種の朝【#私の二十四節気】

 ラジオでは、東北地方の今年の梅雨入りは6月12日頃が見込まれていると伝えていた。

 あれ?先週も「来週末から梅雨入り」って言ってなかったか?と一瞬思ったが、私が台風のニュースと聞き間違えていたのかもしれない、と思い直した。
 先週からずっと、天気予報は台風の話題中心だった。
 私が暮らしている仙台では、台風による大きな被害は無かった。けれど、台風の影響による激しい雨が止んだ後も、市内では雨の日が続いている。
 梅雨のようなじめっとした雨ではなく、肌寒い小雨や霧雨。
 台風前の仙台市内は、真夏のような暑さの日もあった。そこから一転しての、この天気である。落差が大きいがゆえに一層寒く感じてしまうというのもあるのだろうが、とにかく寒い。
 特に、朝晩の気温は、涼しいとか肌寒いといったレベルではない。
 我が家では、一度は片付けた毛布をまた出して寝るようになった。


 そんな寒さの続く、ここ数日。
 身体が冷えれば、温かい食べ物が恋しくなる。
 一昨日の夜は、もやしと豚肉でしゃぶしゃぶ風の鍋にした。
 そして、昨夜の晩酌は、久しぶりの煮魚にした。

2026.6.5.芒種の前夜の晩酌風景
宮城県産のノドグロの煮付
石川県産のイワシの塩焼き
宮城・名取産の水菜の、亘理町「のりどれ」がけ
宮城・女川町「蒲鉾本舗 高政」さんの「淡雪チーズ 明太子」
宮城県産のノドグロの煮付


 ノドグロは、近所のスーパーマーケットで一匹あたり百数十円という驚きの安さだった。
 尾まで入れても体長20センチ足らずの小ぶりなもの。
 けれど、これが驚くほど脂がのっていた。
 酒、みりん、醤油、水を1:1:1:5の割合で深さのある鍋に入れて火にかけ、沸騰したら、ワタとエラを取ったノドグロをそっと入れて中火にする。時々煮汁をかけながら、落し蓋をして煮ること20分ほど。
 美味しかった。
 ふっくらとした身はもちろん、小さな頬肉部分も美味しい。脂の溶けだした煮汁が、また絶品。
 ノドグロの旨味に、身体も心も温まった。
 塩焼きも良いけれど、寒い日の煮魚は、また格別だった。

 一夜明けて、土曜日出勤の今日。
 空は、相変わらずの曇天。
 けれど、雨は上がっていた

2026.6.6.仙台市内某所
通勤途中にあるビルのガラスに映る空
2026.6.6.芒種 仙台市内の空模様


 二十四節気では、梅雨入りの初めにあたるこの時期を「芒種(ぼうしゅ)」と名付けている。
 この時期に田植えなどを行うことから、この名がつけられたという。
 けれど、私の暮らす地域周辺の田んぼの大半は、すでに田植えを終えている。
 身近な場所の季節や天候が二十四節気と異なるのも、南北に長い日本列島ならでは、と思うと、また面白く感じられる。


 そういえば、今年初めて田植えの様子を目にしたのはいつだったろう?と、自分自身のnoteを読み返し、それが二十四節気の「穀雨」の日だったことを思い出した。


 穀雨の時期には、空を映す水面の上で産毛のように光っていた小さな苗。
 それが今では、空に向かって競い合うように、青々と伸びて水面を覆っている。
 その一方で、快晴続きだった4月には半袖のTシャツを着ていた私は、あれからひと月半を過ぎた今朝、長袖シャツの上にウィンドブレーカーを着て出勤している。
 自然は、必ずしも人に優しくは無い。
 厄介。
 けれど、だからこそ、面白くてありがたい。

 それにしても、すっきりとした青空に再会出来るのは、いつになるのか。
 北海道から宮城県に移住してきて丸5年になるけれど、正直なところ、何年経っても私は梅雨が苦手である。
 もちろん、作物にとっても人間にとっても、この梅雨の時期の降雨は、かけがえのない恵みだ。
 無いと困る。本当に困る。
 それはもう、十分理解している。
 でも、カラッと晴れた空と乾燥した空気の中で50年生きてきた身には、心にまでカビが生えてしまいそうな梅雨時の湿気は、少々辛い。


 来たるべき梅雨時を元気に乗り切るためにも、美味しく食べて、元気に過ごしたいと思う。



 今回も、はしさんの投稿企画【私の二十四節気】に参加させていただきます。



 前回の「小満」の記事を、はしさんがまとめてくださいました。
 私の記事もご紹介いただいています。
 他の参加者の皆さんの記事と合わせてお読みいただければ幸いです。
 はしさん、いつもありがとうございます。



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