【クレジットカード相談 第1回】JGCカード構成の最適化プラン
この度は、クレジットカード構成の見直しについてご相談いただき、誠にありがとうございます。 JGC会員でいらっしゃり、日々の決済額も大きいというご状況を整理し、JALマイルを最大化するための最適なカード構成をご提案させていただきます。
1. ご相談内容の確認
まず、相談者の状況を改めて確認させていただきます。
基本情報:40歳、独身、JALグローバルクラブ(JGC)会員。
ご利用状況:月1回程度の国内出張でJALをメインに利用。年間カード決済額は約300-400万円。
決済の特徴:楽天市場よりAmazonの利用が圧倒的に多く、コンビニはセブンイレブン中心。SuicaチャージやApple Payも日常的にご利用。
保有カードと年会費:
楽天プレミアムカード(VISA):11,000円
JAL JGC CLUB-Aカード(VISA):11,000円
ANAカード(VISA):2,200円
KAGOSHIMAカード(JCB・法人):1,375円
ご要望:カード枚数を絞り(個人1枚+法人1枚、予備1枚程度)、JALマイルを最優先で貯めたい。年会費には慎重だが、アメックス・ゴールド・プリファードにも関心がある。
2. 現状分析
年間300-400万円という決済額は、カード構成を最適化することでマイルやポイントを大きく伸ばせるポテンシャルをお持ちです。
見直しの対象となるのは、主に「楽天プレミアムカード」と「KAGOSHIMAカード」の2枚です。
楽天プレミアムカード:楽天ポイントはJAL・ANAのどちらのマイルにも交換できますが、レートは2ポイント=1マイル(50%)です。楽天市場よりもAmazonでの利用が中心のため、楽天のSPU(スーパーポイントアッププログラム)によるポイント増の恩恵を受けにくく、日常利用での実質的なマイル還元率は0.5%に留まります。また、SPUで獲得した期間限定ポイントはマイルに交換できない点も重要です。
KAGOSHIMAカード:実際にあまり利用されておらず、ポイント付与もほぼないため、こちらは整理の対象と考えてよいでしょう。
これらの分析を踏まえ、ご利用スタイルに合わせ、SFC修行をされるか否かで場合分けをした具体的なご提案をいたします。
3. 具体的なカード構成のご提案
SFC修行(ANAの上級会員資格取得)をされるかどうかで最適な構成が変わるため、3つのケースに分けてご説明します。
ケース1:SFC修行はせず、全てJALマイルに集中する構成案
このケースでは、JALマイルの獲得効率を最大化することに焦点を当てます。Amazonとセブンイレブンでの利用は通常の1%還元となり特化はできませんが、Suica利用分をマイル化し、全体のベースアップを図る構成です。
案(1)
・メインカード:JAL JGC CLUB-A Suica (JCB)
・サブカード:ANAカード(VISA)
案(2)
・メインカード:JAL JGC CLUB-A VISA (JMB WAONを追加発行)
・サブカード:ANAカード(VISA)または ANA VISA Suicaカード
JAL JGC Suica (JCB)は、ショッピングマイル・プレミアム加入(年会費4,950円)を前提とすることで、基本のマイル還元率が1.0%になります。最大の強みはSuicaとの連携です。Suicaへのチャージやオートチャージで1.0%のマイル還元率を誇り、モバイルSuicaでの定期券購入などではさらに高い還元が期待できます。JALとSuicaを両方利用される方にとっては最強の一枚と言えるでしょう。
もし出張先での交通費決済がクレジットカードのタッチ決済で可能になるなど、Suicaの利用頻度がそれほど高くないのであれば、必ずしもSuica一体型にこだわる必要はありません。その場合、現在お持ちのJAL JGC CLUB-A VISAを維持し、電子マネー「JMB WAON」カードを追加発行するのも有効な手段です。JALカードからJMB WAONへクレジットチャージする際にマイルが貯まり(1.0%)、さらにWAON加盟店でWAON決済をするとマイルが貯まる(0.5%)ため、合計1.5%のマイル還元が実現できます。
この場合、クレジットカードのタッチ決済に対応していない地方への出張が多いようで、どうしてもSuica利用分のマイル化を重視したいのであれば、サブカードのANA VISAカードを「ANA VISA Suicaカード」に変更するという選択肢もあります。ただし、このカードのマイル還元率は0.5%と低めである点にはご留意ください。
法人カードについての考え方と比較
まず大前提として、出張経費の精算を個人のJALカードで立て替えることに問題がなければ、無理に法人カードを新しく作る必要はございません。
その上で、気にされている「アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・プリファード・カード」は、個人カードであり、法人カードではないという点が重要です。
アメックスの法人向けカードとしては「アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード」があります。このカードは個人向けゴールド・プリファードと同様にAmazon等のボーナスポイント加盟店で100円=3ポイントが貯まりますが、フリーステイギフトの特典を得るには年間300万円(個人向けは200万円)の決済が必要となるなど、条件が厳しくなります。また、両カードともANAマイルへは1ポイント=1マイルで交換できますが、JALマイルへの交換レートは2.5ポイント=1マイルと低いため、JALマイル集中プランには不向きです。
もし、どうしても法人カードが必要な場合は、以下の2枚が検討対象となります。
セゾンプラチナ・ビジネスAMEX:初年度無料、次年度以降年会費33,000円(税込)。「SAISON MILE CLUB」に加入(年会費5,500円)することで、JALマイル還元率1.125%という高いレートを実現できるのが大きな魅力です。
アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード:年会費49,500円(税込)。前述の通り、Amazonなどのボーナスポイント加盟店での利用では100円=3ポイントとなり、JALマイルに交換すると1.2マイル相当と高効率です。しかし、それ以外の通常加盟店では100円=1ポイント(0.4マイル相当)と見劣りするため、利用シーンが限定されます。
ケース2:SFC修行しない、JALとANAマイルの二刀流構成案
JALマイルを主軸にしつつ、ANAマイルも効率的に貯め、カードの特典も享受したい場合の構成です。ここで、ご関心をお持ちの「アメックス・ゴールド・プリファード」が活きてきます。
この構成では、ケース1にアメックス・ゴールド・プリファード(年会費39,600円)を追加します。
このカードは基本還元率1.0%ですが、Amazon、ビックカメラ、App Store、Uber Eatsなど「ボーナスポイントプログラム」対象加盟店では100円=3ポイントとなり、年間50万円まで利用可能です。Amazonをよく利用されているとおっしゃっていますが、年間50万円までなら、月に4万円程度まで利用可能なので、一人暮らしの場合は十分ではないかと思います。
貯めたポイントは1ポイント=1マイルでANAマイルに交換できますが、このカードの真価は以下の4点にあります。
フリーステイギフト:年間200万円以上のカード利用で、オークラなどの国内高級ホテルに1泊2名で無料宿泊できます。これだけで年会費の元が取れるほどの価値があります。
空港ラウンジ特典:国内空港ラウンジを、同伴者1名まで無料で利用できます。後輩の方などと出張される際に喜ばれる、嬉しい特典です。
ダイニング特典「招待日和」:有名レストランで、2名以上で予約すると1名分のコース料金が無料になります。会食などで大きな価値を発揮します。
充実した入会特典:会員紹介経由で最大13万ポイントを獲得でき、1ポイント=1ANAマイルへの移行はもちろん、1ポイント=1円として年会費に充当することも可能です。1月〜12月までの年間移行上限は40,000マイルですが、年度途中で入会する場合、初年度でも暦年をまたぐことで40,000マイル×2回=80,000マイルの移行が可能です。これにより、例えば獲得した13万ポイントのうち80,000マイルを移行し、残った5万ポイントで年会費と移行手数料(合計45,100円)を支払う、といった戦略も可能になります。
ケース3:SFC修行する、JALとANAマイルの二刀流構成案
SFC修行を検討する上での背景
JALのlife status point制度への移行により、JGC修行のハードルが一気に上がりました。しかし、現状すでにANAラウンジが混雑しているため、ANAもおそらくこの数年で同様の制度変更がある可能性が高いです。さらに、JAL特典航空券のダイナミック制度への変更により、必要マイル数が劇的に増えてきました。JALと比較して、特に国際線の場合、シーズンによってANA特典航空券の方が少ないマイル数で交換可能なので、一つのメリットではないかと思います。
月に一度の出張があれば、SFC修行のハードルがそこまで高くないように思いますが、無理せずご検討されてください。
なお、JGC会員がSFC修行を行うかどうかの判断については、以下の記事をご参照ください。
もしSFC修行されるのであれば、修行する分のマイル還元率アップや、貯まったマイルをANA SKY コインに交換してコストを削減することもできるため、以下のカード構成が考えられます。
構成案①:JAL JGCカード + ANAアメックスゴールド
構成案②:JAL JGCカード + ANA VISA ゴールド or ANA JCBゴールド + (オプション)アメックス・ゴールド・プリファード
ANAアメックスゴールド(年会費34,100円)の強みは以下の3点です。第一に、ANAグループでの利用で100円につき3マイルという高い還元率。第二に、入会後3ヶ月以内に合計200万円以上の利用で合計100,000マイル相当といった大規模な入会特典(こちらも会員紹介プログラムがあります)。第三に、毎年12月31日までに300万円以上利用すると翌年3月末頃に「ANA SKY コイン」10,000コイン(10,000円相当分)がもらえる点です。
もし3ヶ月で200万円の利用が難しい場合は、ANA VISA ゴールド(年会費15,400円)やANA JCBゴールド(アメックスほどではありませんが、こちらも充実した入会特典があります)が考えられます。ANA VISA ゴールドはコストパフォーマンスに優れた人気のカードです。ANA JCBゴールドは、JALカードをVISAにする場合にブランドを分散できるメリットがあります。
さらに、よく利用されるセブンイレブンはANAマイルプラス加盟店のため、上記のANAゴールドカードで決済すれば、カードのポイントとは別にマイルが加算され、合計で1.5%の高いマイル還元率となります。
このケースでも、ケース2で紹介したアメックス・ゴールド・プリファードを組み合わせることで、入会ポイントをANA SKYコインに交換して修行費用に充当したり、フリーステイギフトを修行中の宿泊に利用したりと、修行をより有利かつ快適に進めることができます。
補足情報
カード枚数を増やしすぎないための補足として、以下の情報もございます。
Amazonでのdポイント連携:Amazonでのお買い物の際にdアカウントを連携させておくと、5,000円以上の決済で1%のdポイントが貯まります(上限100ポイント)。これはクレジットカードのポイントとは別に獲得できます。
その他コンビニやAmazonに強いカード:カード枚数を絞りたいというご要望から多くのカードは挙げていませんが、JCB original seriesなど、他にもコンビニやAmazonに強いカードは存在します。なお、これらのカードの一部については、問い合わせ窓口がチャットボット中心であったり、電話が繋がりにくかったりするため、困ったときには基本的に利用者自身で解決しなければならない場面も少なくありません。
まとめ
以上が、相談者の状況とご希望を基にした、具体的なカード構成のご提案です。 ご自身の「法人カードは必要か」「ANAマイルや豪華な特典にも価値を感じるか」といったお考えを軸に、これらの選択肢の中から最適な組み合わせをご検討いただければ幸いです。
ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお尋ねください。
