【子連れ旅行の最適解#2】陸マイラーの王道戦略!JAL/ANAカードで家族の航空券代をゼロにする方法
ようこそ、子連れ旅行の可能性を無限に広げるクレジットカード戦略の世界へ。本シリーズでは、旅の達人たちが実践するカード構成(ポートフォリオ)術を解き明かしています。
前回の第1回では、宿泊体験を極限まで高める【ホテルステイ至上主義戦略】をご紹介しました。しかし、「豪華なホテルも魅力的だけど、そもそも家族全員の飛行機代が高すぎて、旅に出ること自体が大変…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
今回の第2回では、そんな家族旅行最大の壁である「航空券代」に真っ向から挑む、【陸マイラーの王道戦略】を徹底解説します。これは、飛行機代を限りなくゼロに近づけ、その分、旅の体験を何倍にも豊かにするための、まさに魔法のような秘策です。この記事を読み終える頃には、あなたの家族も、マイルという名の翼を手に入れるための、具体的で実践的なロードマップを手にしていることでしょう。
A. 陸マイラーという翼を手に入れる - 家族旅行におけるマイルの絶大な価値
まず、「陸マイラー(りくマイラー、おかマイラーとも)」という言葉をご存知でしょうか。これは、出張などで頻繁に飛行機に乗ることなく、主に地上での活動、つまり日々のクレジットカード決済やポイントサイトの活用によって、飛行機のマイルを大量に貯めている人々のことを指します。そして、彼らが駆使する戦略こそ、子連れ旅行において絶大な効果を発揮するのです。
家族旅行における最大の固定費、それは多くの場合、人数分の「航空券代」です。特に、子供が2歳を超えて自分の座席が必要になると、これまで大人2人分だった費用が3人分、4人分と跳ね上がり、家計への負担は一気に増大します。陸マイラー戦略の唯一にして最大の目的は、この高額な航空券代を、貯めたマイルで支払う「特典航空券」に交換することで、限りなくゼロに近づけることにあります。
想像してみてください。家族4人で沖縄へ旅行する場合、時期によっては航空券代だけで10万円、繁忙期にはそれ以上かかることも珍しくありません。もし、この費用をすべてマイルで賄うことができたなら、どうでしょう。その浮いた10万円を、ワンランク上のホテルのオーシャンビュールームへのアップグレードや、子供たちが大喜びするイルカとの触れ合い体験、あるいは地元の美味しいものを心ゆくまで味わうための食費に投資することができます。
これは単なる節約ではありません。航空券代という「固定費」から解放されることで、旅の選択肢とクオリティが劇的に向上し、家族の「忘れられない体験」を創造するための予算が生まれるのです。陸マイラー戦略は、家族旅行の満足度そのものを根底から引き上げる、強力な武器となります。
B. 最初のステップ:JALかANAか、我が家の主軸を決める
陸マイラー戦略を始めるにあたり、最初のステップは「JAL」と「ANA」のどちらを主軸にするかを家族で決めることです。どちらの航空会社にも、家族それぞれが貯めたマイルを一つにまとめる「マイル合算プログラム」が用意されているため、家族全員で協力して効率的にマイルを貯めることができます。
では、どちらを選ぶべきか。以下の3つのポイントから、あなたの家族に合った航空会社を見極めましょう。
1. 行きたい場所(就航路線)で選ぶ
就航路線は重要な判断基準です。一般的に、JALは屋久島や奄美大島といった独自の離島路線に強く、自然豊かな場所への旅を好む家族に向いています。一方、ANAは国内の主要都市間を結ぶ路線網が充実しており、ビジネス利用客が多いことから便数も豊富な傾向があります。家族で訪れたいデスティネーションに、どちらの航空会社がより便利かを基準に選ぶのが合理的です。
2. マイルのお得度で選ぶ
特典航空券への交換に必要なマイル数は、路線やシーズンによって両社で異なります。一般的に、レギュラーシーズンのエコノミークラスでは、ANAの方が少ないマイル数で交換できる路線が多いとされています。ただし、これも一概には言えず、JALの方がお得なケースも存在するため、希望路線の必要マイル数を事前に比較検討することが賢明です。
3. 将来の上級会員資格で選ぶ
将来、航空会社の上級会員資格を目指すなら、その獲得方法の違いも重要な選択基準です。JALのJGC、ANAのSFCは、どちらも一度取得すればラウンジ利用などの特典を半永久的に享受できる「一生モノ」の資格ですが、その道のりは大きく異なります。
JAL (JGC):「ライフスタイル型」へ進化 2024年から始まった新制度では、ポイント(LSP)が生涯累積されるようになりました。飛行機搭乗だけでなく、JALカードでの日々の決済などでもポイントが貯まるため、飛行機にあまり乗らない陸マイラーでも、時間をかけてコツコツとJGCを目指せる「マラソン型」のプログラムに生まれ変わりました。
ANA (SFC):「短期集中型」を維持 こちらは従来通り、1年間で集中的に飛行機に乗り、所定のポイント(PP)を稼ぐ、通称「修行」が必要です。短期間で目標を達成したい、出張などで飛行機利用が多い人向けの「スプリント型」と言えます。
長期的にコツコツ派ならJAL、短期集中で一気に獲得したいならANA。将来のゴールを見据えて航空会社を選ぶのも、非常に戦略的な選択と言えます。
C. カード構成(ポートフォリオ)の考え方
陸マイラーのカード構成は、基本的に「航空会社提携カード(メインカード)」と「特定の利用シーンで高還元率カード(サブカード)」の2枚を組み合わせるのが王道です。
航空会社提携カード(JAL/ANAカード)
マイルを貯めるための「土台」となるカードです。フライト時や入会・継続時のボーナスマイルに加え、JAL特約店やANAマイルプラス加盟店での利用による追加マイル獲得に必須です。
JALカードは、特約店での利用でショッピングマイルが通常の2倍。特にJALマイラー必須の「ショッピングマイル・プレミアム」会員なら、100円=2マイル(還元率2.0%)という高還元率になります。
ANAカードは、マイルプラス加盟店での利用時にカード会社ポイントとは別にANAマイルが直接加算されます。店舗によって100円=1マイルまたは200円=1マイルが貯まり、ポイントと合わせて1.5〜2.0%相当の還元率が可能です。
特定の利用シーンで高還元率カード
コンビニ、飲食店、ECサイトなど、特定の利用シーンで高還元率を誇り、かつメインカードで貯めているマイルに移行可能なカードを選び、メインカードで得られるマイルに加えてさらに効率的にポイントを獲得します。
それでは、具体的な構成例を見ていきましょう。
D. 【JAL派の最適解】ライフスタイルで選ぶ"最強の布陣"
JAL派の戦略は、自身のライフスタイルに合ったメインカードを選び、決済を集中させるのが基本です。
メイン(選択肢1):JAL Club Aゴールドカード(VISA/Mastercard/JCB) × JMB WAON活用
JALカードのゴールドは、ショッピングマイル・プレミアム(通常200円=1マイルが100円=1マイルになるオプション、年会費4,950円)が自動付帯しており、これだけでマイル還元率は常に1%が保証されます。さらに、電子マネー「JMB WAON」へのクレジットチャージでもマイルが貯まり(100円=1マイル)、そのWAONで支払うとさらにマイルが貯まる(200円=1マイル)ため、マイルの二重取り(最終還元率1.5%)が可能です。イオングループをはじめ、ローソンやツルハドラッグ、ビックカメラ、マクドナルド、かっぱ寿司、バースデイなどWAON加盟店をよく利用する家族にとっては非常に強力な組み合わせです。
メイン(選択肢2):JALカードSuica CLUB-Aゴールドカード(JR東日本ユーザー向け)
もしJR東日本エリアに住み、電車を日常的に利用するなら、このカード一択かもしれません。モバイルSuicaへのチャージや定期券購入で付与されるJRE POINTが、驚異的なレートでJALマイルに交換できます。モバイルSuica定期券購入で実質4.0%、モバイルSuicaグリーン券や「えきねっと」利用では約6.67%という他の追随を許さない高還元率を誇ります。JAL便搭乗ボーナスマイルや空港ラウンジサービス、そして家族特約付きの海外旅行保険も自動付帯し、JALマイラーかつJRユーザーにとって最高のパートナーとなります。
サブカード:dカードゴールドやTOKYU CARD ClubQ JMB PASMOなど
dカードゴールド: ドコモユーザーなら、これは最強のサブカードです。ドコモの携帯料金やドコモ光の利用料金に対して10%ものポイントが還元され、そのポイントはJALマイルに50%のレートで交換可能です。こちらも家族特約が自動付帯します。
TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO: 東急線ユーザーならこのカード。東急線の乗車やPASMOオートチャージ、東急百貨店などでの利用で貯まるTOKYU POINTを高レートでJALマイルに交換できます。このカードの詳細については、以下の記事をご覧ください。
E. 【ANA派の最適解】入会キャンペーンを活用した“マイル錬金術”
JALと比べると、ANAカードは入会キャンペーンが非常に充実しているのが大きな特徴です。ここでは、ANAマイルを効率よく貯められる3つのメインカード候補を紹介します。
メイン(選択肢1):ANA To Me CARD PASMO JCB GOLD(ソラチカゴールド)
年会費は15,400円、家族カードは2,200円です。
東京メトロの利用頻度が低くても、陸マイラーにとって非常に強力な一枚であり、その理由はJCBのボーナスポイントをメトロポイント経由で高レートのANAマイルに交換できる、他に類を見ないルートを持っていることにあります。年間300万円以上の決済で実質マイル還元率は1.1125%に到達し、年間50万円利用時で1.045%、100万円利用時で1.09%と高い水準を維持。加えて、手厚い家族特約付き海外旅行傷害保険が自動付帯するため、マイルの貯めやすさと家族旅行での安心感を兼ね備えた、メインカードとしての価値が非常に高いカードです。
さらに、常時開催される入会キャンペーンも魅力的です。例えば2025年10月31日(金)までのキャンペーンでは、通常入会特典2,000マイルに加え、2026年1月15日までの約5ヶ月間に100万円利用で21,000マイル相当、150万円利用で33,000マイル相当、200万円利用で51,000マイル相当のポイントが獲得可能です。特にまとまった決済予定のある家庭には魅力的な選択肢となるでしょう。
メイン(選択肢2):ANAアメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード
年会費は34,100円、家族カードは17,050円とやや高額ですが、こちらも常時入会キャンペーンを実施しています。入会後3ヶ月以内に合計180万円以上を利用すると、合計68,000マイル相当※が獲得可能です。
このカードの特徴としては、ANAグループ利用時の還元率が3%、ポイントの有効期限が無期限、さらに年間300万円以上の利用で「ANA SKY コイン」10,000コイン(10,000円相当)がもらえます。空港ラウンジは同伴者1名まで無料で利用でき、世界1,400ヶ所以上の空港VIPラウンジを利用可能な「プライオリティ・パス」が年間2回まで無料。さらに海外旅行からの帰国時には、スーツケース1個を空港から自宅まで無料配送できる手荷物宅配サービスも付帯します。
特に、SFC(スーパーフライヤーズカード)修行を計画している方や、出張が多く飛行機を利用する機会が多い方にとって、効率的にマイルを積み上げられるため、取得のタイミングを合わせて活用するのがおすすめです。
※紹介プログラム利用で通常より5,000マイル多く獲得可能です。詳細はこちらの記事の「期間限定 アメックスカード紹介プログラム」にてご確認ください。
メイン(選択肢3):アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・プリファード・カード
年会費は39,600円、家族カードは2枚まで無料で、ANAマイルへの移行参加費は5,500円です。メインカードはANA提携カードが基本とお伝えしましたが、このカードはそれに匹敵、あるいは代わりとして十分に活躍できる実力を備えています。むしろ、このカードをメインに据え、ANA一般カード(例:ANA VISA Suicaカード)をサブとして組み合わせることで、効率的にマイルを貯められます。
現在、入会後6ヶ月以内に100万円以上利用すると最大13万ポイント※がもらえるキャンペーンを実施中。※2025年9月30日までの期間限定特典では、通常10万5,000ポイントの入会特典が、会員紹介経由で申し込むと13万ポイントに増額されます。
入会特典のポイントは1ポイント=1マイルでANAマイルに移行でき(年間4万マイルまでですが、1月に上限がリセットされるため、初年度でも実質8万マイル移行が可能)、さらに1ポイント=1円として年会費支払いにも充当可能で、8万マイルへ移行した後も、1年分の年会費をカバーできます。
基本還元率は100円=1ポイントですが、Amazon、ビックカメラ、App Store、Uber Eatsなどでは100円=3ポイント(年間50万円利用上限)と高還元率を誇ります。また、スターバックスカードへのオンラインチャージ20%キャッシュバック(年間最大5,000円)といった細やかな特典も魅力です。さらに年間200万円以上の利用で、通常4〜5万円以上かかる高級ホテル「オークラ」や「ニューオータニ」などに使える2名1泊分の「フリーステイギフト」がもらえます。
サブカード:楽天カードや三井住友カード(NL)など
ライフスタイルに合わせて、楽天市場を多用するなら楽天カード、コンビニ利用が多いなら三井住友カード(NL)などが選択肢となります。
楽天カード(年会費永年無料)は、楽天経済圏への入場券ともいえる存在です。基本還元率は1.0%で、楽天市場では常時3.0%以上の高還元を実現。さらに、貯まったポイントは50%のレートでANAマイルに移行でき、実質マイル還元率1.5%以上が可能です。楽天モバイルなど楽天グループのサービスを利用していれば、最大18倍もの還元率に到達することもあり、圧倒的なポイント効率を誇ります。
三井住友カード(NL)も年会費永年無料で、基本還元率は0.5%と標準的ですが、真価を発揮するのは特定の対象店舗です。セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤなどで、Apple PayやGoogle Payによるタッチ決済を行うと、ポイント還元率が驚異の7%に跳ね上がります。このカテゴリでの還元率は他の追随を許しません。さらに、Vポイントは50%のレートでANAマイルに移行可能で、実質マイル還元率は3.5%に到達します。国際ブランドはVisaまたはMastercardを選べるため、メインカードがJCBやアメックスの場合の決済補完にも最適です。
まとめ
家族旅行で大きな壁となる「航空券代」も、陸マイラー戦略を正しく理解して実践すれば、着実に、そして大きく負担を減らすことが可能です。
まずは、JALかANAか、家族のメインとなる航空会社を決めましょう。行きたい旅行先や、将来的に目指す上級会員資格について、家族でじっくり話し合うことが第一歩です。
次に、ライフスタイルに合ったカードの組み合わせを選びます。ANAマイルを高効率で貯められる「ソラチカカード」、日常の決済で強みを発揮するJALカードなど、選択肢は多彩です。この記事を参考に、自分に最適なマイル戦略ポートフォリオを組み立ててください。
マイルを貯めることは、単なる節約術ではなく、家族旅行の夢を現実に近づける強力な手段です。今日から一歩踏み出せば、次の旅行はもっと自由に、もっと豊かに楽しめるはずです。
最後までご覧いただきありがとうございます!もしこの記事が役に立ったと思われたら、ぜひ「いいね」「フォロー」で教えてください。とても励みになります。
