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業界別・深掘り③:『退会ボタン』はどこですか? —『人材業界』の束縛と、『スポットワーク』に潜む契約のワナ


皆さん、こんにちは。Social Pentagon マーケ部(仮)です 👋

私たちは、社会に潜む見過ごされがちな課題を「ビジネスの力」で解決しようと取り組んでいる、ソーシャルビジネスのスタートアップです 🚀



さて、今回の『業界別・深掘り』シリーズは、「働く」という、私たちのキャリアや生活に直結する「人材業界」のお話です。

転職サイトへの登録、求人アプリでの応募、そして最近、テレビCMなどでもよく見かけるようになった「スポットワーク(単発・短時間の仕事)」。

「働く」ためのWEBサービスも、今や本当に多様化していますね。 しかし、その手軽さの裏に、どんな「同意」「契約」が隠されているか、皆さんは意識したことがあるでしょうか?


国民生活センターに寄せられる相談の総件数は、2024年度で約91万件と依然として高止まりしていますが、その中でも「仕事」に関するトラブルは深刻化しています。 特に、18歳・19歳の若年層からの相談において、「脱毛エステ」などの美容トラブルと並び、「『金(かね)』(「他の内職・副業」など)」に関する相談が、最新の統計でも引き続き上位を占めているのです。
これは、キャリアという人生の重要事においても、「情報の非対称性」につけ込むワナが、特に若者をターゲットに蔓延している証拠です 🔍


名言の引用:「仕事」の選択 💡


「経営学の父」ピーター・ドラッカーは、こう言っています。


「自らのキャリアは、自らマネジメントしなければならない」


自分のキャリア(働き方)は、自分で責任を持って決めなければならない、という意味ですね。 その第一歩が「仕事探し」です。しかし、その「探す手段(=WEBサービス)」が不誠実であったり、情報が隠されていたりしては、私たちは公正な選択をすることすら難しくなってしまいます…🤔




【課題1】従来型サイトの「リテンションの闇」


まず、多くの転職サイトや求人アプリで見られる、古くからの課題です。これは、以前の記事でもお話しした「リテンション(顧客維持)」の闇の側面と、深く関係しています。


「退会ボタン」が見つからない:
サービスの利用をやめよう(=退会しよう)としても、その「退会」のリンクが、サイトのどこにあるか全く分からない。
あるいは、ようやく見つけてクリックしても、「本当に退会しますか?」と何度も引き留められたり(コンファーマシェイミング)、退会理由を必須アンケートとして執拗に聞かれたりする…。

「個人情報」が削除されない:
ようやく退会したつもりでも、登録したあなたの職務経歴や個人データは企業側に残され、「あなたにオススメのキャリア」といった名目で、希望と全く違うスカウトメールが延々と送られ続ける…。


これらは、利用者のキャリア(利益)のためではありません。 企業側が「人材データベースという資産を手放したくない」「離脱させたくない」という都合だけで設計された、不誠実なダークパターンなのです。


【課題2】「スポットワーク」という新しい契約のワナ


そして、ここからが本題です。 今、急速に普及している「1日だけ」「3時間だけ」といった「スポットワーク(ギグワーク)」には、従来とは異なる、もっと深刻な「同意」の問題が潜んでいます。


それは「雇用」ではなく「業務委託」である、ということ。

「スポットワーク」の多くは、私たちが企業(プラットフォーム)に「雇われる(=労働者)」のではなく、「対等な事業者(=個人事業主)」として、企業から「仕事を請け負う(=業務委託)」という契約形態をとります。

何が危険なのか? もし私たちが労働者であれば、「労働基準法」によって最低賃金や労災(仕事中のケガの補償)などが、手厚く守られます。 しかし、「個人事業主」は、守ってくれる法律が弱く、すべては「契約書(=アプリ登録時の利用規約)」次第なのです。

私たちが「この仕事に応募する」と手軽にボタンを押す、あの瞬間。 実は、非常に複雑な「業務委託契約書」の内容に「同意した(=未読同意)」ことになっています。

ここには、主に3つの大きなリスクが潜んでいます。


リスク①:「ケガは自己責任」のワナ
もし、その規約に、「配達中の事故や、作業中のケガは、すべて自己責任とします」と書かれていたら? 「未読同意」していたら、労災も下りず、泣き寝入りになる可能性があります。

リスク②:「報酬」のワナ
「報酬や手数料(プラットフォーム利用料)は、当社の都合で一方的に変更できるものとします」と書かれていたら? 想定していた手取り額と、全く違うかもしれません。

リスク③:「闇バイト」への入り口
そして、最も恐ろしいのが、その手軽さが悪用されるケースです。
国民生活センターが警鐘を鳴らす「副業トラブル」のように、「簡単な作業で高額報酬」「荷物を受け取るだけ」といった誘い文句の裏で、その仕事が「何の」仕事なのか?、「誰からの」依頼なのか?を深く確認しないまま応募してしまう。
その結果、意図せず「闇バイト(犯罪)」(例えば、特殊詐欺の受け子や出し子など)の片棒を担がされてしまう可能性も、ゼロではないのです…。


これらはすべて、プラットフォーム(企業)と、個人(働き手)との間にある、圧倒的な「情報の非対称性」と、働き手側の「脆弱性」につけ込んだ、「未読同意」が引き起こす、最も危険な社会課題の一つです。


まとめ:「働く」という最も大切な同意こそ、誠実に


「退会できない」というダークパターンも、「不利な業務委託」という未読同意も、どちらも「働く人」の権利や尊厳を軽視した、不誠実な行為です。

私たちは、人生の最も重要な選択の一つである「働く」ことに関する「同意」こそ、何よりも透明で、誠実で、公正であるべきだと強く信じています。

その誠実さを、弁護士の知見とテクノロジー(Social Pentagon DIGESTの理念)で可視化し、人材業界を含めたあらゆるプラットフォームが、誠実な同意の仕組みを導入できるようになること。それが、私たちの目標です 💡

最後までお読みいただき、ありがとうございました 🙏





いかがでしたでしょうか。 手軽な『仕事探し』の裏に潜む、『退会』のハードルや『契約』のワナについて、何か新しい気づきがあれば幸いです。

次回も、皆さんの生活に潜む「同意」や「契約」にまつわる課題について、一緒に考えていきたいと思います 🤝


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